保護中の記事は、近日公開予定です。お楽しみにしつつ、少々お待ちください^^

行きたくなる病院を創るために、空間をデザインする【岩谷遼輝 / 看護師】

 

 

岩谷 遼輝(看護師)

1994年生まれ。手術室、ICU、循環器を経験。病院を行きたくなる環境に変えたいという想いから、空間デザイナーとして独立。

 

― 岩谷さんが看護師になった理由は?

 

きっかけは、高校三年生の冬。体育でサッカーをしている時に、大親友が目の前で急に白目を向いて倒れました。その時は、自分も先生も何が起きたかわからず、少し時間が経ってから「AEDを持ってきて」「救急車呼んで」という流れになりました。結果的に、間に合わなくて亡くなってしまい、死因は心筋梗塞でした。

その時は、悔しいというより恐怖しかなくて。人って、こんなに簡単に死ぬんだなと。その瞬間よりも、時間が経ってから「あの時もっと自分がこうしてたら・・」という想いが強く上がってきたんです。

何かできる人間になりいなと思って医療職に興味を持ちました。その時は医者、救急救命士、看護師なんでもよくて。その時に、たまたま看護師の体験があっていってみようかなと思ったことが大きなきっかけでした。

 

― イケメン看護師との出会い

 

看護体験に行ったら、自分を担当してくれた看護師が、たまたま男性で、たまたまイケメンで、たまたま急性期で。

岩谷
岩谷
看護師めっちゃかっこいいやん!って思いました。

看護をしたいというよりも、シンプルに医療に携わりたいなと思って看護師になりましたね。

 

― 1番初めに手術室を希望した理由は?

 

せっかく看護師になったから、全科学びたいなと思う気持ちが強くありました。「全科を学ぶために、まず何をしよう?」と思った時に、手術室って全科学べるなと思ったんです。就職をした病院では、誰も手術室を希望せず自分だけ希望をしていました。

岩谷
岩谷
「これはマウントとれる(笑)」と思って手術室にいきました。

 

― 手術室看護師はどうでしたか?

 

新人だったこともありますが、正直毎日修行の様な日々でした。でも、あの手術室独特の異空間みたいな感じが自分は好きで、それに気づいた時は手術室看護師が向いてるんだなと思った瞬間でもあります。

 

― 手術室看護師で1番楽しかったことは?

 

1オペ毎に、試合に臨むような感じなんです。手順をめちゃくちゃ勉強して、自分の思い通りにできたらすごく嬉しくて。

例えば、スポーツでも自分の思うプレー出来たら面白いし、出来なかったら悔しいって感じると思うんです。そういう試合のような感じが楽しかったです。

 

― そんな岩谷さんが看護師をやめようと思ったきっかけは?

 

僕自身、医療自体はすごく好きです。今も手術に携わりたいなと思う時もあるほど。

でも、看護師っぽいことって言われたら、病棟看護師じゃないですか。ふとした時に、”看護師っぽいこと”って全然してないなと思ったんです。「看護って何?」って聞かれたら「ええ?なんだろう?」と思ってしまって。

それじゃダメだなと思って、違う病院に転職しました。そこで、循環器の病棟に配属になりました。元々循環器は興味もあったので、面白かったです。

― 残業が当たり前になった病棟看護師時代

病棟に勤めたら、想像以上に看護師ってすごく忙しいなと痛感しました。残業なんて当たり前だし、ブラックだなと思いました。

じゃあ、「その原因は?」と思って原因を考えたことが、僕が独立したきっかけです。

― アナログからくる医療業界の闇

僕が転職した病院は、なかなかアナログなことをしている病院でもありました。

血圧を測って、数字をメモする。それをまたパソコンにまた打ち込むという効率がとても悪かったです。効率が悪いから忙しい。でも患者は増えていき、さらに忙しくなる。その結果、看護師はどんどん辞めていくという、すごい悪循環だったんです。

熱意を持って、「もっと看護をやりたい」って思う中で、それができる現場ではないと思ってやめていくんですよね。それは、患者にとってもデメリットだと思うんです。

看護部長や院長先生に「病院の内部的なことも、システムを変えていけませんか?」と交渉に行った時、「なかなかそこにお金をかけるのは難しい」と言われました。

岩谷
岩谷
この瞬間に、「じゃあ自分でやっていこう」と思いました。

― 独立

僕、ずっと医療にベクトルが向いていて、「ずっと医療をやっていくんや」と思ってたけど、その瞬間にベクトルがちょっとずれたなと思ったんです。

医療職着くにあたって、ベクトルがちょっとでもずれた時点で辞めようと決めてました。それがちょうど25歳の時に訪れた感じです。スパッと決めて、ブロックもなくスパッとやめました。「俺やったるんで」って。

― 次の仕事を決めた理由って何ですか?

血圧の話をしましたが、今って医療とITの技術がリンクしてないなと思ったんです。だから、それを繋げるパイプになりたいなと思いました。でも、それをするとなると、信用もすごく必要になるんですよね。あと、医療に入り込むって、国がらみだったり難しいなと思って。

人脈も何もないし、システムって言ったら、システムエンジニアもあるけど、自分はSEという言葉すら知りませんでした。

岩谷
岩谷
まず、いろんな業種を知りたいと思ったのと、単純に「社長人脈を増やしたら何かできるんじゃないかな」と思ったのをきっかけで、ベンチャー企業でマーケティングコンサルをしている会社に勤めました。
クライアントがみんな社長で、結構自由に動ける会社でもあったので、そこで半年間と決めて前の会社に入ることを決めました。

― 前職を通じて

ベンチャー企業を半年で辞めて、今は個人事業主として働いています。前職では、いいご縁がたくさんあって学びもありました。

看護師を辞める時には、医療とITを繋ぐパイプになる会社を作りたいと思ったけど、「個人でできることって何かないかな」と思った時に、病院を行きたくなる病院にしたいなと思ったんです。

病院って行きたくないじゃないですか。それを行きたくなる病院に変えたいなと。病院が行きたくなったら面白いなと思うし、目の前にいる人が「私、病院に行きたいな」と言ったら「この人何言ってるんやろ?」ってなると思うんです。そいう状況を作りたいなと。

― 概念を壊すという理念のもとに

僕の中で、新しいものをつくるというよりも「概念を壊す」というのを理念においています。

僕としては、病院を潰したいなと。これは、倒産させるということではなくて、最終的には予防病気の知識を持って行動に移せていたら病院に行かなくてもいい状況ができるし、でも、そういう予防の知識も教えてくれて、もちろん治療もしてくれてってところがあったらいいなと思ってます。

例えば、癌っていろいろあって治療も様々。治療をせず自分らしく生きる選択を選ぶ方もいる。でも、なかなかこの考え方を理解してくれる人が少ない世の中だなと思っていて。それを囲い込めるような施設ができたら、それはもう病院じゃないと思うので、それを作りたいなと思っています。

― 病院という空間をデザインする

まず、病院って見た目が殺風景だなと思ってます。これがおしゃれだったら、働くモチベーションが上がるし、スタッフも出勤が楽しくなると思うんです。

看護師の転職の理由として、給料面より環境を求めてくる人が多かったなと思います。人間関係や病院で働くシステムとか。でも、転職サイトやエージェントを使ったところで、環境というところは見えてこないし、提示した給料と違ったりして辞めていくんですよね。

岩谷
岩谷
例えば、見た目がおしゃれだったり、家っぽい空間だと、その環境が悪いとも思わないなと。病院が患者や家族に対して、思いやりがあると思われると思うし、落ち着くと思うんです。面会に行きやすい場所になるなと。見た目から変えることが、行きたくなることに繋がると思うんです。

これってデザインという分野であって、これは個人でもできるところだなと思いました。だから今、空間デザインの会社と業務委託を結んで、「まずは空間から変えよう」という思いで活動しています。家具がもう置いてあるけど、もっと家具に楽しい模様が合ってもいいと思うんです。

― 活動してる想いや行動が叶ったとしたら、今の医療と何が変わると思いますか?

ホスパスを通して医療従事者を集めて、現場で頑張りながら企業からも「医療従事者がほしい」と言われるスキームを作っていけたらいいなと。

看護師が経営する焼き肉屋や薬剤師がいる薬膳カレー、理学療法士がいるパーソナルトレーナーとか、いろんな働き方があるし、独立してもやっていけると思うんです。このスキームができた時に、病院にいる人が現場だけで終わるのではなく、「企業でも経験ありますよ」という有職者がいてもいいと思います。

例えば、自分で会社を持っている医者が病院内にいたら、もっと病院自体に新しい風が吹いてきて、もっと新しい働き方ができると思し、わくわくすると思います。医療っていう堅苦しい現場がもっと柔らかく、もっと自然と人が来るようなコミュニティになったらいいなと思います。

― 今から看護師になりたい人たちに向けてメッセージ

看護師になる道はもちろんいいし、やっぱり根本を学んだのは医療で、医療から繋がったことってめちゃくちゃあります。だから、医療で学んだことって無駄にはならないです。

ただ、働くうちに「新しくこういうことしたい」と思う時もあると思います。資格を取ったから看護師をやらないといけないというわけでもないと思ってます。医療と看護に縛られず、自由な働き方でいいし、資格を持ってもっと違うこともできます。

何かやりたいことがでてきた時は、僕らも一緒にやりたいですね。

 

 

 

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