飯野 拓也(臨床工学技士)
お金関係でどん底を経験したことにより、金融業界に携わる。
現役臨床工学技士として務める傍ら、自身の経験をもとに金融教育も行っている。
ー 飯野さんが臨床工学技士になった理由は?
元々文系で、したいことも全然ありませんでした。
部活でサッカーをやっていて、怪我で入院したことがあったんです。
その時に、医療業界は人に接する仕事だし、堅くて安定している職だからいいなと思いました。
よく看護師さんが言うような「人のためになりたくて。」というよりは、自分のためになったという感じです。
ー 入院して臨床工学技士と接する機会はあまりないと思うのですが?
入院して一番に関わるのは看護師さんなので、そこを目指す人は多いと思います。
僕はたまたま、新聞で臨床工学技士の記事を読んで、看護師と臨床工学技士を天秤にかけました。
臨床工学技士は新しい仕事でしたし、自分が就活していたのは就職氷河期から抜けかけた頃だったので、手に職がついているという意味では工学的な知識があった方がいいなと思ったんです。

なので文系だったのに、無理して理工学部に入りました。
ー クリニックに勤めるまでの葛藤
大学卒業後、堅い職業に就きたいという気持ちがあったので、公務員扱いとして働ける病院で、4年半働きました。
臨床工学技士は、様々なことができる仕事なのですが、そこでは内視鏡にしか関われなくて。
カテーテルとか、もっと色々やってみたいと思っていたので上司に相談したんです。
でも、そこでは『一人一種目だけ』というルールがあったので、自分のスタンスに合わないなと思い、転職を決意しました。
その後、4年半のブランクを返すのと挑戦したい気持ちがあったので、上京して某大手企業グループの病院で2年間総合的に学びました。
色々なことが学べたのはよかったのですが、その分大変でした。
その中でやりたいことが見つかり、それが『人工透析』だったので、今のクリニックに転職しました。
ー 大変で辞めたいと思ったこともあったんですね。

めちゃめちゃありましたね(笑)
色々なことをやろうとすると、その分勉強しなければいけません。
勉強しても、足りないという状況でした。
当時は手術室担当だったので、夜間に人工心肺やカテーテルの業務でしょっちゅう呼び出されました。
残業で遅く帰って、家に帰ってからも夜中に呼ばれたり・・・やはり嫌になった時期もありましたね。
臨床工学技士の知識は『広く浅く』なんて言われていますが、機械の使い方やタイミングを医師に説明しなくてはいけないので、深い知識がないと仕事になりません。
勉強の毎日で、本当にしんどかったですね。
ー 看護師や理学療法士とは違って、患者と接する機会は少ないと思いますが、やりがいはどのようなときに感じていましたか?
確かに、直接患者さんと触れる機会は人工透析くらいしかありません。
僕は対面で関係性をつくることが1番好きで、やりがいを感じます。
カテーテルが好きだった時期は、純粋に自分の仕事で誰かが助かっているというところに自己満足感を得ていましたね。
ー 現在、臨床工学技士の傍ら金融の教育もされている飯野さん。なにかきっかけがあったんですか?
実は、20代前半の頃に一度結婚しているんです。
当時それなりに貯金もあって、勢いもあったので結婚しました。
ただ、財布を当時の奥さんに預けていたら貯金を使い込まれてしまって・・・それがきっかけで別れることになったんですけど。
そんな経緯で、金銭的に這い上がらないと今後どうなってしまうだろうと悩まされた時期があったんです。
引っ越すお金はないけど、家賃を払う余裕もないという状況でした。
そんなどん底を味わった経験があるからこそ、今があると捉えています。

結婚すると、必ずお金のことで一度は揉めますよ…(笑)
ー 飯野さんは、どのように這い上がったのでしょうか?
一番最初のお金の頼りどころって家族や友人だと思いますが、僕は一切頼りたくありませんでした。
金融機関からも借りたことがなかったので、どれくらい返せばいいかもわからないし、返済が付きまとうのも嫌だったので借りませんでした。
結局、僕がはじめにしたことは残業時間を増やすことでした。
夜間の透析に入れてもらったり、病院に内緒でアルバイトしたりもしましたね。
そんな生活を1年続けました。
ー 金融の知識を通して周りをどうしていきたいですか?
僕は金融に救われて、正しく色んなことを知ることができました。
よく金融業界の話になると、「難しい」という一言で済まされちゃうんですが、難しいことなんて何1つないんですよ。
皆さんが難しいと思うのは、そもそも扱う商品として難しいものであって、金融で助かろうと思えば簡単なロジックさえ知っていれば良いんです。
将来的には金融のことがわからない、もっと知りたいけどそういう場がない人に対して、仲間として生涯関わっていけるような場所を作っていきたいと思っています。
ー 皆で『ファイナンシャルフリーダム』を目指したい
金融の知識を伝えるようになって人と関われる機会がとても増えて楽しいですし、夢のお手伝いが僕なりにできれば嬉しいです。

やっぱり人と関わることが大好きなんです!
自分と関わってくれる人とファイナンシャルフリーダムを目指して、一生涯家族として付き合っていけることが最終目標ですね。
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