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娘の不登校をきっかけに発信を開始。ちょこっと看護師という選択肢を広げたい【星の砂/看護師】

看護師2026.11.9 公開
星の砂(看護師)
国際支援への関心から看護師の道へ。2007年に総合病院へ入職し、多くの科の病棟や外来を経験。2018年から訪問看護に従事。2023年にInstagramでの発信を開始し、2025年12月に『訪問看護のアイデア帖』を出版。

記事の見どころ

  • 国際看護師への関心から歩み始めた、看護師の道
  • 娘の不登校をきっかけに始めた、在宅ワークへの挑戦
  • ちょこっと看護師くらいで働ける選択肢を増やしていきたい
目次
  1. 看護師を目指したきっかけを教えてください
  2. 新人時代はいかがでしたか?
  3. そのあとは、どのように働いてきましたか?
  4. 発信活動を始めたきっかけを教えてください
  5. 現在の活動について教えてください
  6. 活動の原動力を教えてください
  7. 最後に、医療職の方へメッセージをお願いします

看護師を目指したきっかけを教えてください

星の砂(看護師)

国際支援への興味が、看護師を目指すきっかけでした

子どもの頃から看護師に憧れていたわけではありません。元々国際支援に興味があり、国際看護師という仕事を知りました。国際的な支援に関わるなら、看護師になるのが近道ではないかと考えて、看護師を目指しました。

国際支援に興味をもったのは、子どもの頃にテレビでアフリカなど貧しい国の人々の暮らしを見ていたからです。物心ついた頃から支援に関心があり、海外で英語を使いながら仕事をすることにも憧れていました。

海外とのつながりでいえば、家族の影響もあると思います。年の離れた姉は高校生のときにアメリカへ留学していて、わが家では留学生を受け入れ、ホームステイをしていたこともありました。私自身も、高校生のときにアメリカへ留学しています。国際的なものへの興味が、自然と芽生えていたのかもしれません。

新人時代はいかがでしたか?

看護学校を卒業後は、学校の関連病院に就職しました。配属先は小児科と内科の混合病棟です。小児科になんとなく興味があり希望を出していたので、希望が通った形です。

ただ、新人時代はとにかくしんどかったです。4月に入職し、5月頃には夜勤が始まりました。日勤の定時は17時頃でしたが、帰るのは毎日21時や22時。夜勤が始まる頃には、すっかり疲れ果てていました。新人の頃は、うつ病だったと思います。自覚はありませんでしたが、夜勤の前に自然と涙が出てくることがありました。

星の砂(看護師)

転機は忌引きで3日ほど休みをもらったことです

6月に祖母が亡くなり、3日ほど休みをもらったのですが、病院から離れたことで気持ちがずいぶん楽になりました。その後、職場の人間関係が変わったこともあり、なんとか仕事を続けられました。今振り返ると、新人時代は本当にギリギリの綱渡りだったと思います。

そのあとは、どのように働いてきましたか?

星の砂(看護師)

転職はゼロ。異動だけで、さまざまな科を経験しました

病院の再編や出産などのタイミングが重なり、1年ほどのスパンで次々と異動しました。小児科と内科以外にも、さまざまな科で働いています。2009年に産休・育休を取り、2014年には、家から近い病院で働きたいと考え、別の病院へ移りました。全国に病院がある組織に勤めていたので異動という形で移れました。

訪問看護に目を向けたきっかけは、薬局を経営している同級生の一言です。同級生は訪問看護ステーションの開設に興味があったようで、訪問看護ってどうなの?と聞かれました。ところが私は、実習で訪問看護に行ったことがあるだけで、正直よくわかりませんでした。

当時は異動が多かったおかげで、大体の科の病棟を経験し、外来や救急外来も担当して、一通りやったなという思いがありました。まだ経験していないのは、訪問看護と手術室くらいです。病棟は疾患が違っても仕事の流れは同じなので、少し違うところに足を伸ばしてみようと、訪問看護と手術室の異動希望を出しました。

星の砂(看護師)

ちょうど1人増員したい時期で、訪問看護への異動が決まりました

2018年に異動して以来、現在も訪問看護師として働いています。転職は一度もしておらず、全部異動です。

訪問看護で働き始めて1ヶ月ほど経ったとき、一番に感じたのは体がすごく楽だということでした。日勤だけの勤務に最初は慣れない面もありましたが、基本的に夜は眠れるので、生活リズムが整います。夜勤明けは家に帰っても、ソファーでゴロンとしているだけで、眠れるわけでもなく、ぐだぐだ過ごしていました。

発信活動を始めたきっかけを教えてください

きっかけは娘です。娘は小学生の頃から不登校を繰り返していて、転校もしながら、学校に行ったり行かなかったりの日々でした。中学生のとき、運動会の翌日からまた学校へ行かなくなり、中学3年生の春を迎えました。

学校からは進路についてのお便りがたくさん届きます。ただ、娘の様子を見ていると、高校に通うのは非常に難しいだろうと思いました。通信制の高校があるのは知っていましたが、通うかどうかもわかりません。高校に行かないなら、働く道を考えることになります。でも、毎日学校に行くのが難しい娘に、毎日会社へ通う会社員の働き方は難しいのではと感じました。

当時の私は、看護師という会社員の働き方しかしたことがありませんでした。ちょうど副業に興味をもっていた時期で、浮かんだのが家で働く在宅ワークという選択肢です。

星の砂(看護師)

とはいえ、在宅ワークといえば、1個1円にもならない内職のイメージでした。

しかし、調べていくうちにイメージが変わりました。家の中で完結できる仕事をやってみて稼げるようになれば、娘が必要としたときにスキルを教えてあげられます。娘に自分で事業を行う姿を見せたいという思いもあり、在宅ワークを始めてみることにしました。

最初は、家にあるパソコンで始められて、本を読むのが好きな自分にもできそうなブログを選びました。1年は続けるつもりでしたが、3ヶ月ほどで全然ダメだと感じました。何を発信したらよいかもわからず、投稿していたのは日記のような記事です。

当時、ブログの伸ばし方を解説するYouTube動画は多くありませんでしたが、Instagramの伸ばし方の動画はたくさんありました。見ているうちに知ったのが、看護師として発信しているシュガーさんのInstagramアカウントです。

星の砂(看護師)

なんとなく私にもできそうだと思いました

当時もすでに看護師の発信者は多く、私は後発組だと思っていました。しかし、看護師界隈ではまだフィード投稿が多く、万単位の再生数がある人は、シュガーさんのほかにわずかしか見つけられませんでした。そこで、ショート動画を出そうと考え、できる範囲で挑戦し始めたところ、伸びる動画が出て、フォロワーさんが増えていきました。

星の砂(看護師)

一定のフォロワー数から先を伸ばすのは、やはり大変でした。

私は閲覧数が落ちたときに、伸びる型の投稿を単発で出すことが多かったです。ところがYouTube動画の中で、ある方が、1日目に伸びる投稿を出して反応がよければ、2日目、3日目、4日目と連続で出すと一気にバズると話していました。真似したところ、フォロワーさんが一気に増えました。一応、戦略的にやったと思います。

元々、始めたことをコツコツ続けるのは子どもの頃から得意です。途中で辞めようとは考えず、毎日ただやるだけ。続けることの苦労は、ほかの人に比べると全然なかったと思います。

現在の活動について教えてください

現在は訪問看護師として働きながら、InstagramやThreadsでの発信、企業案件、セミナー、SNS支援などに取り組んでいます。2025年12月には、出版社からお声がけをいただき『訪問看護のアイデア帖』を出版しました。図解を多く取り入れた本で、基本的に全部自分で書いたので大変でしたが、本当にいい勉強になりました。

Instagramの発信では、訪問看護についても伝えています。訪問看護ステーションは個人経営の小さな事業所が多く、ほかのステーションの事情や働き方がわかりにくい環境です。1人での訪問が不安だという声もよく聞きます。私自身、周りに訪問看護で働く人が多くないので、ほかのステーションと比べようがないと感じてきました。

星の砂(看護師)

訪問看護の魅力を伝えながら、1人で悩む訪問看護師さんを減らしていきたいです。

活動の原動力を教えてください

私は仕事を辞めずに、子育てをしながらずっと正社員で働いてきました。ただ、子どもとはもう少し一緒にいてあげたかったという思いがあります。

子どもの頃の私には、学校から帰ってきた子どもを家で待ち、3時のおやつをつくってあげる母親像が、理想の映像のようにありました。実際にはできるはずもありません。稼がなきゃと思いつつ、子どもと遊んであげたい。夜勤明けは本当に疲れていて、1日中家にいても何もできない日もありました。

星の砂(看護師)

私と同じ葛藤を抱える看護師さんは、すごく多いと思います

無理して夜勤をしなければ、体が楽になるのは間違いありません。夜勤を辞めて給料が減っても、余裕がある分を在宅で少し稼いでみる。さまざまな選択肢があればよいと思っています。

看護師は言語化能力やアセスメント力が高く、意外とさまざまな能力をもっています。Instagramを通じて医療業界以外の人と関わる機会が増えると、看護師の資格に縛られているのは看護師だけだと感じるようになりました。子育て中は一度医療業界を離れてもよいのではないかと思います。幅広い視野をもてばほかの道もあると、知ってもらえたらうれしいです。

最後に、医療職の方へメッセージをお願いします

外の世界を知ることで、「やっぱり看護師が好きかも」と気付くこともあると思います。看護師でいなきゃと思っていると、行き詰まりやすく、息苦しさもあるのではないでしょうか。

看護師以外の仕事もありますし、副業を少しでもしてみると、病院や自分の職場以外の人との関わりが増えて、視野がすごく広がります。看護師という仕事が嫌いな人は、基本的に多くないと思います。ただ、働き詰めでしんどくなり、辛くなってしまいます。「ちょこっと看護師くらいでいいかな」と思っている人は、たくさんいるはずです。

星の砂(看護師)

看護師という仕事だけにとどまらず、もっと広い視野をもってみてください

副業で別の収入の柱をつくれば、もっと楽に、楽しく笑顔で看護師を続けられるのではないかと思います。看護師を嫌いになってほしくありません。もっと自由な看護師さんが増えるといいなと思っています。

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本記事は一般的な情報提供を目的とし、診断・治療その他の医療行為に代わるものではありません。症状や治療については医師等にご相談ください。取材対象者の見解は取材時点のものであり、すべての方に当てはまるものではありません。

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