
医療系のWebライティングは、資格と臨床経験がそのまま強みになる分野です。一方で、書ける内容には法令上の枠があり、そこを知らずに始めると受注のあとで詰まります。未経験から案件を取るまでの5ステップと、医療職が最初に確認することを整理します。
- 医療系Webライティングは、資格と臨床経験がそのまま単価になる分野
- 未経験でも始められるが、最初の実績を作るまでが山
- 書ける内容には法令上の枠がある。薬機法と医療広告ガイドラインを先に知る
- 所属先の秘密保持と、実名で書くかどうかを最初に決める
医療系のWebライティングは、医療職にとって始めやすい副業のひとつです。在宅でできて、時間の融通が利き、資格そのものが価値になる。
ただし「書ける」と「受注できる」は別で、さらに「受注できる」と「書いてよい」も別です。医療分野には表現の規制があります。
順に見ていきます。
なぜ医療職が有利なのか
医療・健康の分野は、検索エンジンが情報の出どころを重く見る領域です。誰が書いたかが評価に影響するため、資格を持つ書き手が求められます。
【資格が肩書きになる】
「看護師が書いた記事」は、それだけで記事の位置づけが変わります。プロフィールに資格を書けることが、そのまま案件の入口になります。
【現場の言葉を持っている】
教科書に載っている説明ではなく、患者さんに実際にどう伝えているか。その言い換えの引き出しは、臨床にいた人にしかありません。
【監修の依頼が来る】
書くだけでなく「内容を確認する」仕事があります。執筆より短時間で、資格を持っていることそのものが対価になります。
未経験から案件獲得までの5ステップ
- 何が書けるかを棚卸しする自分の職種・診療科・経験年数・関わった疾患や場面を書き出します。「看護師」ではなく「回復期リハ病棟で6年」のほうが仕事につながります。狭いほど強いと考えてください。
- サンプル記事を2〜3本書く実績が無い段階では、これが実績の代わりになります。実際にありそうな依頼を想定して、1本2,000字程度。公開できる場所に置くか、PDFにして渡せる形にしておきます。
- 実績ゼロでも受けられる場所から入るクラウドソーシング、医療系メディアの公募、知人の紹介など。最初の1本は単価より「書いた実績になるか」で選びます。
- 1本目を丁寧に納める継続依頼は、文章の巧さより納期と修正対応で決まります。最初の1件で継続になれば、探す時間がそのまま減ります。
- 実績を見せて単価を上げる3〜5本たまったら、実績を並べて次に応募します。同じ作業でも、実績の有無で提示される単価が変わります。
種類 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
記事執筆 | 医療・健康・介護のテーマで記事を書く | 書くこと自体が苦でない人 |
監修 | 書かれた記事の内容を確認する | 短時間で関わりたい人 |
取材協力・インタビュー | 現場の話を提供する | 話すほうが得意な人 |
医療者向けコンテンツ | 専門職向けの資料・教材 | 専門性を深く使いたい人 |
患者向け説明資料 | 病院・クリニックの案内文 | 伝わる言い換えが得意な人 |
※ 報酬は案件と実績によって大きく異なるため、この表には掲載していません。
医療系ライティングの仕事の種類
単価の考え方
文字単価で提示されることが多い分野です。最初は低い金額から始まり、実績とともに上がっていきます。
ここで押さえておきたいのは、単価そのものより「時間あたりいくらか」です。調べる時間が長い記事は、文字単価が高くても割に合わないことがあります。逆に、自分の専門領域なら調べる時間が短く、同じ単価でも実質が変わります。
つまり「何を書くか」を選ぶことが、単価交渉より先に効きます。最初の棚卸し(ステップ1)が大事なのは、そのためです。
始める前に確認すること
- 勤務先の就業規則を読む禁止/許可制/届出制/規定なし のどれか。詳しくは「医療職の副業は就業規則違反になる?」へ
- 実名で書くかどうかを決める信頼につながるが、勤務先に知られる経路にもなる
- 所属先の秘密保持を確認する実際の症例を素材にしない。退職後も続きます
- 確定申告が必要になる金額を知る給与以外の所得が年20万円を超えるかどうか。詳しくは「副業の確定申告ガイド」へ
監修
SUMMARY
- 医療職は「誰が書いたか」が問われる分野で有利。資格と臨床経験がそのまま単価になる
- 未経験でも始められるが、最初の実績を作るまでが山。サンプル記事が実績の代わりになる
- 書ける内容には法令上の枠がある。薬機法と医療広告ガイドラインを受注前に確認する
- 単価より「時間あたりいくらか」。自分の専門領域を選ぶことが交渉より先に効く
よくある質問
未経験でも案件は取れますか?
どのくらいの文字数を書けばいいですか?
資格を名乗らずに書くこともできますか?
実際の患者さんの話を書いてもよいですか?
監修だけを受けることはできますか?
- 厚生労働省「医療広告ガイドライン」
- 厚生労働省「医薬品等適正広告基準」
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務・医療に関する助言ではありません。制度や手続きは改正されることがあります。最新の情報は各所管窓口でご確認ください。


