
看護師の副業は「資格をそのまま使う」「経験を言語化して使う」「医療の外に出る」の3方向に分かれます。12の選択肢と、自分に合うものの選び方を、実際に副業をしている看護師の話とあわせて紹介します。
- 看護師の副業は「資格をそのまま使う」「経験を言語化して使う」「医療の外に出る」の3方向
- どれを選ぶかは、増やしたいのが収入か経験かで決まる
- 始める前に必ず勤務先の就業規則を確認する
- 公立病院・保健所に勤める場合は、地方公務員として制限が別枠になる
「そろそろ副業を」と思っても、看護師の副業は選択肢が多すぎて、どこから見ればいいのか分かりにくいところがあります。
この記事では12の選択肢を3つのグループに分けて紹介します。上から順に、いまの資格・経験をそのまま使えるものから、医療の外に出るものへ並んでいます。
資格をそのまま使う副業(1〜5)
いまの経験がそのまま値段になるグループです。始めやすく、時間あたりの単価も安定しています。一方で、本業と同じ働き方なので体力の消耗は変わりません。
【1】単発・スポットの夜勤/日勤
1日単位で病院や施設に入ります。シフトの空いた日だけ入れるので常勤と両立しやすく、雇用契約になるので給与所得です。
【2】健診・検診センターの補助
採血・血圧測定・問診補助など。繁忙期(春・秋)に募集が集中するので、その時期だけ集中して入る人もいます。日勤帯で終わるのが利点です。
【3】イベント・スポーツ大会の救護
マラソン大会、音楽フェス、企業イベントなどの救護室に入ります。単発で、休日に完結します。
【4】ツアーナース
修学旅行や合宿に同行し、参加者の体調管理をします。数日まとまって拘束されるので、連休が取れる人向けです。
【5】訪問入浴の同行
訪問入浴サービスに看護師として同行し、入浴前後のバイタル確認などを行います。土日の募集が比較的多い分野です。
経験を言語化して使う副業(6〜9)
現場の知識を、現場の外で使うグループです。時間の融通が利き、在宅でできるものが多い。ただし「経験を言葉にする」という別のスキルが要ります。
【6】医療系メディアの記事執筆・監修
看護師向け・患者向けのメディアで記事を書くか、書かれた記事の内容を確認します。「監修」は資格を持っていることそのものが価値になる仕事です。
【7】看護学生・受験生向けの講師/家庭教師
看護学校の受験対策、国家試験対策、実習のフォローなど。自分が通った道をそのまま教えられるのが強みです。
【8】医療者向けアンケート・インタビュー協力
製薬会社や医療機器メーカーが現場の声を集めるために実施します。単発で、拘束時間が短いのが特徴です。
【9】セミナー登壇・研修講師
企業の健康セミナー、自治体の講座、看護師向け研修など。実績が要るぶん、始めるまでに時間がかかります。
医療の外に出る副業(10〜12)
資格に依存しない収入源を作るグループです。立ち上がりに時間がかかりますが、働く時間と収入が比例しなくなる可能性があります。
【10】Webライティング
医療分野に限らず書きます。医療の知識があると、健康・美容・介護の分野で単価が上がりやすい傾向があります。
【11】SNS運用・コンテンツ制作
自分で発信する場合と、企業のアカウントを預かる場合があります。発信の実績がそのまま次の仕事につながる構造です。
【12】ハンドメイド・物販
看護とは無関係の領域です。「医療から完全に離れる時間」が欲しい人が選ぶことがあります。
始めやすさ | 時間の融通 | 積み上がるか | |
|---|---|---|---|
単発夜勤/日勤 | ◎ | ○ | △ |
健診・検診 | ◎ | △ | △ |
イベント救護 | ○ | ○ | △ |
ツアーナース | △ | × | △ |
訪問入浴 | ○ | ○ | △ |
記事執筆・監修 | △ | ◎ | ◎ |
講師・家庭教師 | ○ | ○ | ○ |
アンケート協力 | ◎ | ◎ | × |
セミナー登壇 | × | △ | ◎ |
Webライティング | △ | ◎ | ◎ |
SNS運用・制作 | △ | ◎ | ◎ |
ハンドメイド・物販 | ○ | ◎ | ○ |
※ 報酬は募集内容や実績によって大きく異なるため、この表には掲載していません。
12選の比較
自分に合う副業の選び方
- 増やしたいのは収入か、経験か収入なら「資格をそのまま使う」が最短です。経験なら「経験を言語化して使う」から入ると、本業にも返ってきます。
- 使える時間はまとまっているか、細切れかまとまった休日があるならツアーナースや救護。細切れなら在宅でできる執筆や監修。
- 体力を使える余裕があるか夜勤の副業は収入が読めますが、本業の夜勤と重なると回復が追いつきません。
- 3年後もその仕事を続けたいか単発バイトは今月の収入を増やしますが、積み上がりません。積み上げたいなら、時間がかかっても外に出る仕事を選ぶことになります。
始める前に確認する3つのこと
副業を選ぶ前に、確認する順番があります。ここを飛ばすと、始めてから戻れなくなります。それぞれ詳しく解説した記事があるので、該当するものを読んでから進めてください。
- 勤務先の就業規則を読む禁止/許可制/届出制/規定なし のどれか。詳しくは「医療職の副業は就業規則違反になる?」へ
- 勤務先の種別を確認する公立病院・保健所などは地方公務員として制限が別枠。詳しくは「公務員看護師・公立病院職員は副業できる?」へ
- 確定申告が必要になる金額を知る給与以外の所得が年20万円を超えるかどうか。詳しくは「副業の確定申告ガイド」へ
- 勤務先に知られる仕組みを理解する住民税の通知経路。詳しくは「看護師の副業はバレる?」へ
SUMMARY
- 12個は「資格をそのまま使う/経験を言語化する/医療の外」の3方向に分かれる。増やしたいのが収入か経験かで方向が決まる
- 始める前に、就業規則と勤務先の種別を確認する。公立病院・保健所は制限が別枠
- 単発バイトは今月の収入を増やし、外に出る仕事は積み上がる。3年後にどうなっていたいかで選ぶ
よくある質問
未経験でも在宅の副業はできますか?
本業が忙しくても続けられますか?
どれがいちばん稼げますか?
副業を続けていると、本業に影響しますか?
複数の職場で働くと社会保険はどうなりますか?
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
- 厚生労働省「モデル就業規則」
- 地方公務員法 第38条(営利企業への従事等の制限)
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務・医療に関する助言ではありません。制度や手続きは改正されることがあります。最新の情報は各所管窓口でご確認ください。
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