痛みが原因でやりたいことを諦めない人生を!【久保田 将希 / 柔道整復師】

久保田 将希_サムネイル

久保田将希(柔道整復師・鍼灸師)

柔道整復師として18年以上の施術歴を持ち、延べ施術回数は8万件を越える。現在は「スポーツ整体院 将」を運営し、一般の患者さまからアスリートまでを幅広くサポート。実業団チームの施術も担当している。Instagramではセルフケア情報を発信し、フォロワー数は1万人を超える。痛みを改善し「痛みのせいでやりたいことを諦めない人生」を支えることを目指して日々尽力している。

記事の見どころ
  • 高校時代の大きなケガをきっかけに柔道整復師を目指した。
  • 一般の患者さまからアスリートまで幅広くサポートを提供!
  • 痛みの改善を通じて「やりたいことを諦めない人生」を届ける活動に情熱を注いでいる。

柔道整復師を目指したきっかけを教えてください!

久保田 将希

高校時代に肩をケガしたことがきっかけです。

高校2年生のときに野球で肩を負傷しました。眠れない日々が続くほど痛みが強く、机に手を置くことすらもツラい状況だったことを覚えています。

絶望的な気持ちでしたが、なんとか治したい気持ちもあり、大阪にある有名なスポーツ整形外科に通い始めました。柔道整復師や理学療法士の先生方に治療を受けて、最終的には復帰できましたが、高校最後の時期にベンチ入りすら叶わなかったので、ずっと悔しさだけは残っています。

自分のケガを経験して、ケガによってやりたいことを諦めざるを得ない人がいることを知り「やりたいことを諦めることなく、挑戦を続けられるようサポートしたい」という思いで、柔道整復師を目指そうと思いました。

学生時代の経験について教えてください!

久保田 将希

学校の座学よりも、アルバイト先での経験が印象に残っています。

専門学校だったので1日に2コマしか授業がなく、午前中や夕方以降は鍼灸整骨院でアルバイトをさせてもらっていました。アスリートの患者さまが多く、僕自身もスポーツに関わる治療に興味があったため、とても充実した環境でした。

患者さんの中にはスポーツ選手だけでなく、高齢の方や日常生活に困っている方もたくさんいました。腰痛で通院していたおじいさんが、施術を受けるたびに「歩きやすくなったよ」と喜んでくださった姿を見たときは、本当に嬉しかったですね。

最初はスポーツトレーナーを目指していましたが、さまざまな患者さんと接するうちに自分がサポートできるのはアスリートだけではないとに気づきました。老若男女問わず、痛みを抱えている人の日常生活を取り戻すサポートをできることが、この仕事の大きな魅力だと思います。

現在の活動内容について教えてください!

久保田 将希

「痛みのせいで何かを諦める」という状況をなくせるように尽力しています。

現在「スポーツ整体院 将」では、アスリートと一般の患者さんの両方をサポートしています。アスリートの方には、動作改善や試合に向けたコンディショニングの提案も行っています。練習や試合に足を運び、実際の動きを観察した上で「ここをこう意識するともっと良くなるかもしれない」と話し合うこともあります。

一般の患者さまは、股関節の痛みで来院される方が多いですね。Instagramで股関節のセルフケア方法を発信していることが影響していると思います。

どんな方に対しても、痛みを改善する施術を通じて、患者さまがやりたいことを諦めずに済むようにサポートしたいと考えています。

久保田 将希

Instagramでは、セルフケア情報を発信しています。

遠方で施術を受けられない方に向けて、Instagramでの発信もしています。

Instagramを始めたきっかけは、友人への憧れが大きいです。学生時代に一番仲の良かった友人が整体院を開業し、YouTubeチャンネルの登録者数が30万人を超え、予約が取れないほど人気になっていました。当時の私は接骨院に勤めていたので、長編動画を毎日作ることは到底無理だと感じ、気軽に始められるInstagramに挑戦しようと決めました。

とはいえ、短い動画で本当に効果のあるセルフケア方法を伝えるのは難しく、初めのうちは反応が少なく苦しい時期もありました。そこで「たとえ100人でも、その100人が救われればそれでいい」という考え方にシフトしたところ、フォロワーさんの共感を得られるようになり、少しずつ反応が増えていきました。

例えば「腰痛のセルフケアが参考になった」というコメントが届いたら、さらに具体的なストレッチ方法や道具を使ったケアを紹介する動画を作成するなど、常にブラッシュアップしてきました。現在ではフォロワーが1万人を超え、多くの方にセルフケア情報を見ていただけるようになっています。

Instagramでは「これを続けたら本当に変わる」という情報だけを発信するようにしています。セルフケアによって痛みを改善できることを、もっと多くの方に知っていただきたいですね。

今後の展望について教えてください!

久保田 将希

より多くの患者さまを支えていき、地域のみなさんから頼られる存在になりたいです。

現在はマンションの一室で整体を行っていますが、将来的には路面店を構え、ベッドを複数設置して若いスタッフとともに運営していきたいです。僕の知識や技術を若い世代に伝えることで、より多くの患者さまを支えられる体制を整えたいと思っています。

また、将来的には地域の駆け込み寺のような存在を目指しています。以前勤めていた職場の師匠は、医学的な知識がとても豊富でした。がんの治療法や特定の専門医の紹介まで、幅広く対応されている師匠のように、私もいつか地域の方々から「何かあったら久保田先生に相談すれば安心」と思っていただけるような存在になりたいと思っています。

久保田 将希

Instagramでは、セルフケアのグループレッスンやオンラインの個別指導などを通して、より細かい指導を提供したいです!

現在は、私が投稿した画像や動画を見ていただくことが中心で、DMでのやり取りだけでは限界があります。そのため、グループレッスンや個別指導といった形で、フォロワーの方々にもっと具体的で細かいセルフケアの指導を提供していきたいです。

また、SNSでは美容目的の整体が広く知られていますが、柔道整復師や鍼灸師の本来の役割はケガや痛みを治療することです。Instagramでの発信を通じて、整体師は痛みを取れる専門職であることをもっと多くの方に知っていただきたいです。

病院の外で活躍したい方にメッセージをお願いします

久保田 将希

まずは知識を身につけて、一緒に業界を盛り上げましょう!

みなさんには、何よりも「知識を身につけること」の重要性をお伝えしたいです。

柔道整復師や鍼灸師として活躍するために、もちろん技術は大事ですが、それ以前にさまざまな知識が必要不可欠です。例えば、病理学や公衆衛生学は、一見現場で役に立たないように思えるかもしれません。しかし、実際に働いていると、患者さまと向き合う中で必ず役に立つ瞬間があります。学校で学んだことに一つも無駄なことはありません。

特に学生時代は、たくさん無償で質問できる貴重な期間です。学生の間に多くを学び、知識を深めておくと、将来の大きな武器になりますよ。

業界内外の先輩や仲間に質問してみることも大事だと思います。この業界は、どちらかというと保守的で、自分の手の内を明かさない人が多いですが、私は「どう考えて治療を組み立てているのか」や「この症状にはどのようにアプローチすべきか」など、具体的な質問を受けると嬉しいですし、できる限りお答えしたいと思っています。

みなさんと一緒に業界全体を盛り上げていけることを、心から楽しみにしています!

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