整形外科看護師からSNS発信者へ。自由で健康的な働き方【川嶋那月/看護師】

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川嶋那月(看護師)

養護教諭への関心をきっかけに医療系へ進み、看護師・保健師資格を取得。新卒で整形外科に勤務し、看護現場の多忙さを経験。結婚と転居を機に退職後、看護師時代から始めていたSNS発信を本格化する。夫婦で運用を重ね、現在はライフスタイルやウェルネスに関する情報を発信して認知を広げている。

記事の見どころ
  • 養護教諭への関心から、看護師・保健師資格取得へ
  • 整形外科での臨床経験と結婚・転居が、働き方を見直す転機に
  • SNS発信から、保健師資格を活かしたウェルネス支援へ広げたい

看護師を志したきっかけを教えてください。

私が医療系の道を考えるようになったのは、高校時代の文理選択がきっかけです。理系の方が将来の仕事の選択肢が広がるのではないかと思い、まずは理系を選びました。

理系といっても、工学や農学のような分野にはあまり興味が湧きませんでした。関心を持ったのは、人と関わることができる医療系の分野です。当時から「人に関わりながら健康を支える仕事がいいな」という気持ちはあったと思います。

川嶋那月
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最初に興味を持ったのは看護師ではなく、養護教諭です。

小学生の頃に出会った、保健室の先生のような存在に惹かれていたんです。大学では看護を学びながら、保健師の資格も取得しました。そして、養護教諭の資格を取るため、さらに1年間大学に通い、無事に資格を取得できました。

しかし、学んでいく中で、養護教諭という仕事は、学校の中に基本的に1人しかいない存在なのだと強く実感しました。何かあった時に、自分1人で判断しなければならない場面が多い。もちろん大切で魅力的な仕事ですが、大きな責任を1人で背負うことへの不安が拭いきれなかったです。

看護師であれば、同じ状況を相談できる先輩や同僚がいる環境で経験を積めます。そう考えた時に、看護師として臨床経験を積むことが、自分の将来にとっても、人としての成長にとっても良いのではないかと考え、結果的には看護師として働くことを決めました。

就職してからはいかがでしたか?

新卒で入職したのは、神奈川県の赤十字病院でした。整形外科に配属され、約3年弱勤務しました。

その病院を選んだのは、しっかりとした組織基盤があり、看護師として経験を積めると思ったからです。人間関係の面でも、自分なりに調べて、働きやすそうだと思ったことも理由の1つです。

川嶋那月
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実際に働いてみると、看護師不足を強く感じました。

1人あたりの業務量が多く、日々の仕事に追われる感覚がありました。新人の頃から残業も多く、毎日のように何時間も残って帰ることもありました。残業代が十分に出ないこともあり、働き方としてはかなり負荷が大きかったです。

多重課題に追われながら、日々の業務をこなしていく。看護師という仕事は、人を支える大切な仕事である一方で、現場の負担は想像以上に大きいのだと実感しました。

もちろん患者さまと関わるやりがいや、医療職としての責任感はありました。ただ、それ以上に、業務量の多さや疲弊感が強く、看護師時代はかなり疲れ果てていたというのが正直なところです。

その後、結婚を機に退職しました。夫が転勤族だったこともあり、神奈川から名古屋へ引っ越すことになります。このタイミングは、自分の働き方を見直す大きな転機でもありました。看護師として臨床を続ける選択肢もありましたが、結婚と転居をきっかけに、以前から興味を持っていたSNS発信に本格的に取り組むことにしました。

SNS発信について教えてください。

SNSは、看護師として働いていた頃から始めていました。

元々周りにSNSで発信している友人もいて、いわゆるインフルエンサーのような活動にも興味がありました。自分の中で、何かできることがあればいいなという思いもあり、看護師として働きながらアカウントを更新していました。

最初から日常やライフスタイル、ウェルネスに関することを中心に発信していて、退職後は、そのSNSを本格的に始動させたいと思っていました。

川嶋那月
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最初の1年ほどは、かなり試行錯誤しながら運用していました。

ターゲットを絞り、数字を見ながら投稿を設計し、どうすれば届くのかを分析していきました。1年目でフォロワー数は3,000人から3,500人ほどまで伸びました。2年目には、ターゲットを少し広げて再設計して、そこから5,000人、6,000人と少しずつ増えていきました。

この運用には、夫の存在も大きかったです。最初から夫がメインで運用を担ってくれていて、全面的なサポートを受けながら二人でアカウントを育ててきました。写真も夫が撮ってくれています。元々プロだったわけではなく、やりながら覚えたり、カメラマンの友人に聞いたりしながら少しずつ上達していきました。

最初のマネタイズは、運用開始から半年ほど経った頃でした。看護師を辞めてから1年弱ほどは、お小遣い程度の収益でしたが、ここ1年ほどで1人でも生活できるくらいの収益を得られるようになってきました。

最近、大きく変わったのはThreadsです。半年ほど前から本格的に動かし始めたのですが、私の発信に合っていたようで、投稿が伸びることも増えました。Threadsをきっかけに認知してくださる方も増え、実際に会った人から「Threadsで見ました」といわれることもあります。

川嶋那月
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発信を始めた頃は、看護師であることをあまり前面には出していませんでした。

身バレのリスクもありましたし、慎重にしていた部分があります。ただ、最近になって少しずつ看護師や保健師の資格についても出すようになりました。

SNSを続けてきて感じるのは、発信にはメリットもデメリットもあるということです。自由に働ける可能性がある一方で、会社員ではないので保障や安定はありません。休みも曖昧になり、毎日のようにやり取りや発信を続ける必要があります。

それでも、私は今の働き方が好きです。自分の好きなことを仕事にしながら、発信を通して自分の価値を届けられることにやりがいを感じています。

今後の展望について教えてください。

川嶋那月
川嶋那月

保健師資格をもっと活かしていきたいと考えています。

大学時代に保健師資格を取った時は、正直「取れるなら取っておこう」という感覚でした。でも今、自分ができることを考えた時に、一番マッチするのは保健師の領域かもしれないと感じています。

特に関心があるのは、企業向けの健康経営やウェルネス支援です。企業の中には、離職率が高かったり、健康的な組織運営まで手が回っていなかったりするところも多いと思います。そうした企業に対して、保健師として関わることができないかと考えています。

例えば、上司には話しづらい悩みを聞くメンタルケアの役割。あるいは、1人では減量や生活習慣の改善が難しい人に対して、行動変容を支援する伴走。働く人が心身共に健康でいられる環境づくりに、少しでも関われたらと思っています。

最近は、SNSでもウェルネス系の発信を増やしています。ランニングや登山など、私自身が取り組んでいるアクティブな生活習慣を発信することで「自分も運動してみようかな」と思うきっかけになればうれしいです。

川嶋那月
川嶋那月

私の発信の根底にあるのは「少しでも健康的な生き方をしてもらいたい」という思いです。

社会現象のように大きなことを起こしたいというよりも、まずは目の前で見てくれている人の意識が少し変わること。少しでも多くの人が、自分の身体や心を大切にしようと思ってもらえることを目指したいと思っています。

医療職や保健師の資格は、臨床や決められた現場だけでしか使えないものではありません。SNSや企業支援、ウェルネス領域など、もっと違う形でも活かせる可能性があります。

少しずつ発信者としての影響力が広がってきた今だからこそ、専門職としての知識や経験を組み合わせて、より多くの人の健康や働き方に関われる可能性があるのではないかと思っています。

最後に、読者のみなさんへメッセージをお願いします。

私が今の活動を通して伝えたいのは、医療系の資格は臨床だけに縛られるものではないということです。

看護師や保健師の資格を持っていると、どうしても「病院で働く」「医療現場で働く」という選択肢に意識が向きやすいと思います。もちろん、臨床で働くことはとても大切ですし、そこでしか得られない経験もたくさんあります。

川嶋那月
川嶋那月

でも、資格を活かせる場所は臨床だけではありません。

看護師として働いていた頃は、日々の業務に追われ、疲れ果てることもありました。でも、その経験があったからこそ、今の発信や健康に対する考え方があります。

医療職としての資格や経験は、形を変えても活かすことができます

この記事を読んで、看護師・保健師としての可能性を広げたい、病院や施設の外の選択肢も知りたい、そして自分らしい働き方や健康的な生き方に関心を持った方は、ぜひ挑戦してみてください。

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