こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass media】では「病院はパスする時代」というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍している医療職の取材記事を発信しております!どうぞご覧ください!
- 沖縄でお母さんと赤ちゃんのためのコミュニティを立ち上げたきっかけ
- コミュニティ運営を続ける理由
- 平山さんの今後の目標
助産師になろうと思ったきっかけを教えてください!
海外で活躍している助産師の方の本を読んで、JICAや国境なき医師団で働きたいと思いました。
私の母が看護師だったこともあり、自然と看護師を目指すようになりました。母に勧められた高校に進学し、看護師を目指すようになりましたが、何をしたいのか分からなくて。将来のことを考えた時に「赤ちゃんが好きだから産婦人科で働きたい」と思ったんです。
海外で助産師として働いている方の本を読んだ時、同じ命なのに生まれる場所によっては、助かる命と助からない命があることを知りました。「命の大切さや重さは平等なのに」と、助産師としてJICA(国際協力機構)や国境なき医師団で働きたいと思いました。
病院で働いている中で、お金に悩まれているお母さんやハイリスクのあるお母さんを目の当たりにしたこともきっかけです。海外だけではなく、沖縄県でも出産の格差があることを考えさせられました。
沖縄ママ&ベイビーのコミュニティを立ち上げたきっかけを教えてください。
地域の育児学級で出会ったお母さんと一緒にピクニックに行ったことから始まりました。
私が妊娠・出産をした時、コロナ禍だったこともありますが、お母さん達が気軽に集まれる場所、赤ちゃんを連れて安心して集まれる場所は、すごく限られていると感じました。
そんな時、地域の育児学級で出会ったお母さんとピクニックに行ったことが良い気分転換になったんです!子育てや家事を頑張ることが出来たので、「他のお母さん達にも、赤ちゃんを連れて息抜きができる場所を提供したい」と思い、Instagram を立ち上げました。告知し、お母さん達と集まったことから始まりました。
主な活動として、現在は北谷町を拠点とし、不定期ですがピクニックや季節ごとのイベント、ハロウィンやクリスマス、お花見を開催しています。また、第1・第3木曜日には沖縄市にある『手のひら助産院』をお借りし、気軽にお話しする機会を設けています。
お話しするの中でやりたいことがあると、参加しているお母さん達が主体となって、手形・足形アートやベビーマッサージ、資産形成、小児科の救急処置の対応のイベントを行なっています。
コミュニティの活動を行う中で意識していることはありますか?
参加するお母さん達や活動する私たち自身が無理をしていないか、幸せであるかと考えながら活動しています。
一番は私と一緒に過ごすお母さんと赤ちゃんが、心から楽しいと感じていることがベースにあります。私達が無理をして活動すると、参加してくれるお母さん達がリラックスできない、癒されないだろうと思うので、お互い無理をせず、私達が幸せであるようにと考えています。疲れて活動が出来ない際は、助産師さんや他のお母さんに手伝いを依頼しています。
運営する方が少なくなると開催を減らさないといけない現状があるため、ボランティアでお母さんたちの集いにサポートしてくれる方や県内の看護学校に依頼し、沖縄ママ&ベイビーサポーターチームを立ち上げました。
コミュニティ運営を続ける理由を教えてください
お母さん達が「助けて」と言える場所を守り続けたいと思っているからです。
自分自身の産後がすごく大変だった経験が、この活動の原動力になっています。赤ちゃんは本当は可愛いはずなのに、可愛いと思えないくらい自分自身が一杯一杯になる日々もあり、赤ちゃんも私も笑っていないのは良くない、と感じました。
少しでも多くのお母さん達に楽しく、笑顔で子育てをしてほしいため、苦しくなった時に「助けて」と言える場所 があることを知っていただけると嬉しいです。
また助産院や助産師の存在を知らないお母さん達が、多いという現状に気づきました。困った時は気軽に頼れるのだと知ってもらいたいと思った時に、コミュニティがあると助産師や助産院を知るきっかけになると思っています。
助産院を開業している先輩助産師に現状を伝え、コミュニティへの協力を依頼しました。先輩助産師の「気軽に助産院に来てほしい」という思いもあり、場所代も1人100円~300円でお借りしています。お母さん達の笑顔を見たいという方々は多く、沢山の協力が得られたら良いチームが出来るのだと、沖縄のゆいまーる精神(一緒に頑張ろう)を感じています。
今後の目標を教えてください!
地域の中でお母さん達を妊娠中から継続的にサポートしたいです。
病院の中で助産師として働いている時は、病院から地域に繋げることは出来ていると思っていました。しかし私が子育てを通して、特にリスクのないお母さんへのサポートは地域にはなく、どこにサポートを依頼して良いのかわからない状況でした。そこで現在は「出産政策ケア会議」に参加し「My助産師制度」を勉強しています。
2022年8月には、助産院を開業します。地域の中で、妊娠・出産・子育てを継続的にサポートできる施設であること、同年代のお母さん達が、助産院や助産師を身近に感じてもらい遊びに来ながら、気軽に相談ができるような施設にしたいです。