自分で自分の歯を守れる人を増やしたい!【緒方真理子 / 歯科衛生士】

取材日:2022/4/28

緒方真理子(おがたまりこ)

短期大学在学中にアイドル活動を開始。大学卒業後は、歯科衛生士とアイドル活動を両立していた。アイドル活動中に歯科衛生士の認知度やデンタルIQの低さを実感し、自分の歯を自分で守れる人を増やしたいと考えるようになった。現在は「君のための歯医者さん」というYouTubeチャンネルにて歯科啓もう活動を行っている。
hospass運営局
hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass media】では「病院はパスする時代」というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍している医療職の方々を取材記事を発信しております!どうぞご覧ください!

hospass運営局
hospass運営局

今回は、歯科衛生士の資格を持ちつつ、現在はYouTubeでの歯科啓もう活動をされている緒方真理子さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 歯科衛生士とアイドル活動の両立について
  • YouTube活動にこめられた想い
  • 活動を通して社会に与えたい影響
  • 情報発信のポイント

歯科衛生士になろうと思ったきっかけを教えてください!

やりたいことがわからなかったので、「まずは手に職をつけておこう」と思ったことがきっかけです。

高校生の頃はデザイン系の大学に行こうと考えていました。なので、デザイン系大学のオープンキャンパスに参加したのですが、「私のやりたいことは本当にこの分野なんだろうか?」と疑問を抱きました。

デザインを仕事にすると考えたときに、熱量をもって取り組むことができるのか不安に思ったんですよね。だからと言って、当時の私はやりたいことも明確ではなかったので、「やりたいことが見つかったときに挑戦できるよう、まずは手に職をつけよう!」と考えました。

そこで、手に職を持つといった国家資格を調べたところ、その中でも就職先が安定していて、かつ3年という比較的短い期間で資格を取得できる歯科衛生士にたどり着きました

その後、歯科衛生士となってからの経歴を教えてください!

短期大学卒業後は、歯周病専門のクリニックに歯科衛生士として就職しました。

新卒で入職したクリニックでは2年ほど正社員として勤務しました。

歯周病治療にやりがいや面白さを感じていましたが、もともと小児歯科にも興味がありました。そこで3年目以降は歯周病だけではなく、小児歯科も取り扱うクリニックに転職したんです。週3~4回の非常勤として勤務していたこともあり、いくつかのクリニックで経験を積むことができました。

これまで勤務してきた経験を通して「歯周病の治療・指導」は、歯科衛生士として、とてもやりがいのある分野だと感じています。

なぜ「非常勤」としての働き方を選んだのですか?

当時行っていたアイドル活動と両立するためです。

実は、大学2年生のときからアイドル活動をしていました。活動を始めたきっかけは友人に誘われてライブに参加したことです。

社会人2年目までは、正社員をしながらアイドル活動もしていたんですが、睡眠時間もなく、身体的な厳しさがあったんです。かといって、アイドル活動をやめるという選択肢は自分の中にはありませんでした

もともと歯科衛生士は、やりたいことに挑戦するために取得した資格でもありましたし!

歯科衛生士の仕事と並行して続けていたんですが、25歳のときにライブ出演を辞めることにしました。「やり切った」と思えたことと、「別のことをしたほうがおもしろいのではないか」と考えたからです。

アイドル活動をやめてからの動きについて教えてください!

自分で自分の歯を守れる人を増やしたい!」と思ったんですよね!

アイドル活動をしていく中で、歯科衛生士の認知度の低さや、何年も歯医者にいっていないという人があまりにも多いことを知り、デンタルIQの低さに愕然としました。

歯周病も虫歯も、知識があるだけで予防することができるのに、知らないからできないという状況はもったいないと感じています。

なので、アイドル活動を辞めた翌年から、自分で自分の歯を守れる人を増やすために、YouTubeを通しての啓もう活動を始めました。

活動を通してどんな社会を目指していますか?

ヘアサロンやネイルサロンへ通うように、歯科医院へ定期健診に通う方が増えたらいいなぁ」と思っています。

まずは一人でも多くの人に「自分の歯は自分で守ることができる」ということを知ってほしいと思っています。そして、歯に関する知識レベルを引き上げたいです。

日本は健康保険制度が整っているため、多くの大人は「虫歯になったら歯医者で治療すればいい」と考えています。

一度できた固定概念を覆すことはとても難しいことだと思うので、子どものころから基本的な知識を教えられる環境をつくりたいです。大人になってから困らないようにするために、「虫歯や歯周病は予防するもの。自分の歯は自分で守ることができるんだよ」と伝えていきたいです。

とはいえ、小学校や保育園での教育となると、すでに認定歯科医などが決まっているため、リニューアルすることが難しいのが現状です。なので、YouTubeなどのWEB媒体を使用して歯の健康について活動を進めています。YouTubeでは「おかあさんといっしょ」のイメージで「歯のおねえさん」として情報を発信していきたいです。

髪の毛やネイルが、「そろそろメンテナンスにいかないとなぁ」となるように、歯に関しても、治療が必要となる前の段階で定期的なメンテナンスを考えてくれるようになったらいいなぁ、と思っています。

最後に「病院外でも活動をしたいけど勇気が出ない…」という方に向けて一言お願いします!

情報発信と思うのではなく、自分の振り返りと思って活動すると良いです!

情報発信をするときは、勉強した内容を自分が後で見返したときにもわかりやすいようなまとめ方をするのがおすすめです。

勉強したことのアウトプットとして日記を書くイメージで、振り返りとして活用すれば、ハードルは低くなるんじゃないかな、と思います。

 そして、正しく情報を伝えていくためには、伝え方も大切です。世の中にはいろんな考え方や方法があります。それらはすべて間違いではないし、正解が1つしかないわけでもないと思うんですよね。

「この方法以外は認めません!」のように攻撃的な伝え方をすると、嫌な思いをする方が出てきてしまいます。そうすると、どんなに良い情報であってもネガティブなイメージがついてしまって、正しく伝わらなくなってしまうことをみてきました。とてももったいないですよね。

 情報を発信するインフルエンサーさんを守っていきたいとも考えているので、情報発信方法に迷うことがあれば、いつでも連絡をください。何か力になれると思います!

私は、歯について。皆さんは、皆さんの専門分野について。自分が勉強した有益な情報を、SNSを通して一人でも多くの人に伝えていきましょう!

取材記事を掲載したい方へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です