取材日:2022/2/16
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創出するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
看護師の資格を持ち、現在はプライベート看護というオーダーメイドの訪問看護で活動させている黒澤さんを取材させて頂きました。
- 医療の道に進んだきっかけ
- 現在の活動を行うまでの経緯
- 今後の活動や伝えたいこと
医療の道に進んだきっかけを教えてください。
老人ホームで利用者さんに寄り添っている看護師さんを見たからです!
子どものころから医療系のテレビが好きで、将来医療関係の資格を取って、手に職をつけたいと漠然と考えていて、薬剤師を目指していました。
しかし、職場体験を通して「もっと人と接する仕事がしたい」と思ったんです。そんな時に老人ホームのボランティア活動に行き、苦しそうにしている入居中のおじいちゃんの傍で寄り添って対応していた看護師さんの姿を見て、人に寄り添う仕事がしたいと考えました。
自分が体調を崩しとてもつらい体験をした経験も重なって、つらい時に傍で力になれる仕事に惹かれ、薬剤師ではなく看護師を目指しました。
現在の事業を始めたきっかけについて教えてください。
看護師の働き方に疑問をもっているときにプライベート看護を先輩に誘ってもらったことがきっかけです。
看護大学卒業後、最初は地元に貢献したい思いがあり地元の総合病院に就職しました。その後はもっと医療について詳しく学びたいと考え、大学病院に転職しました。しかし、看護師は多重業務のため業務が優先されてしまうことが多く、病院では患者一人ひとりに関わる時間が少ないと感じていました。
今後の働き方について悩んでいた時に、先輩から紹介されたのがプライベート看護でした。自費の訪問看護は私の理想とする看護に近く、病院で知識を学びたいという気持ちも今まで以上に高まりました。2年間、大学病院の夜勤とプライベート看護のダブルワークを経て、私のやりたい看護をプライベート看護という形で実現しました。
プライベート看護では、マンツーマンでゆっくり関わることができ、患者さんとのコミュニケーションも取りやすく、やりたいことに近づいてきました。しかし、プライベート看護は一般の訪問看護・介護・リハビリテーションを行っていながらも、会社の規定により利用者さんの全てのニーズには答えられない現実がありました。
全てのニーズに応えたいという思いから、2020年にプライベート看護の会社を起業。現在は『日本プライベート看護株式会社』の管理者も請け負っています。
現在行っている事業について教えてください。
プライベート看護は完全自費のオーダーメイドの訪問看護です。
プライベート看護は、一般の訪問看護ではサポートが足りないと感じている人や、保険を使いたくない人を対象としています。1人に関わる時間も様々で、1時間の方もいれば、24時間看護師に付き添ってほしいと考えている方、旅行や出張の付き添いを望む方もいるため、日勤と夜勤と分けて働いています。
最近の相談は、施設にご入居している方の専属看護や入院中の付き添い看護です。医療行為はせず、病院との取り決めに沿って患者さんのニーズにお応えするオーダーメイド方式で対応しています。
コロナ禍では病院での面会制限があり、終末期で自宅に帰りたいという方や、側にいてほしいというニーズも増えています。
現在の事業に詰まっている想いを教えてください。
利用者さんが自分らしく生きるためのサポートと、働き方に悩む看護師や潜在看護師の力になりたい!
病気だからできない、つらさに耐えなきゃならないと嘆く患者さんの現状を変えたいです。利用者さんが自分らしく生きるためのサポートができる看護師をもっと増やしたいと思っています。
看護師の働き方として病院が1番良いという考えが多く、人間関係に疲れたり、忙しすぎて身体を壊して退職する人や潜在看護師が増えています。ワークライフバランスが取れた働き方ができるよう、看護師のサポートもしたいと考えています。
今後の展望について教えてください。
新規事業として訪問美容を考案中です。
プライベート看護は看護師でさえも知らない人が多い事業です。ですがありがたいことに、私の立ち上げたプライベート看護会社には現在50名の登録看護師がいます。人数が多いと大変なことも増える反面、一瞬一瞬がドラマのような関わりができます。
今後は、登録看護師の力を借りながらプライベート看護の魅力を世の中に発信していきたいと思っています。
最近「美容院に行きたい」「きれいになりたい」という利用者さんのご要望をよく聞きます。心も体も美しくなれるよう、在宅での美容を充実させていきたいです。オーダーメイド看護で利用者さんの希望が叶うように、より一層の磨きをかけていきます。