英語を活かして医療職の自己肯定感を高めるお手伝いがしたい!【きうい / 看護師】

きうい(看護師)
自分と家族の経験から幼少期から看護師を志し看護師免許を取得
日本の大学病院で2年間勤務後、フリーの看護師・様々な職業を経て渡英。
イギリスの正看護師として勤務しながら医療英会話オンラインクラスを開講。Instagramを中心に発信活動中。

hospass運営局
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こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass media】では「病院はパスする時代」というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍している医療職の方々を取材記事を発信させていただいております!

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看護師の資格を持ちつつ、現在はイギリスで正看護師として働きながら医療英会話オンラインクラスを開講している、きういさんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 医療職になろうと思ったきっかけ
  • 日本の看護とイギリスの看護の違い
  • Instagramの発信について
  • 事業の内容と詰まっている想い
  • 今後の展望
  • hospassを通して伝えたいこと

医療職になろうと思ったきっかけを教えてください!

幼稚園生の時に、発達障害を持つ兄の特別学級を見学し、障害や病気のある人の手助けをしたいと感じたことがきっかけです!

幼稚園生の時に発達障害の兄の特別学級を見学した時に、障害や病気のある人の手助けをしたいと感じました。自分の将来を考える中で、「英語が話せる」ということから周りに「英語を使う仕事をしたら良いのでは」とアドバイスされることが多く、自分の強みとして伸ばしたいと感じ、帰国子女の多い高校に入学しました

入学後は、英語を話せることがスタンダードな環境に身を置いたことで、改めて「自分がやりたいことは何だろう」と考えました。兄が精神疾患も患ったこともあり「看護師かカウンセラーになりたい」と感じ、「看護師」を目指しました

実際に看護師になってからの日本での仕事について教えてください

大学病院で2年間働いたのち、フリーの看護師に。渡英までは興味のままに、いろいろな仕事に挑戦しました!

大学の実習では1対1で患者さんを受け持つことができましたが、実際に働いてからは「もっとひとりひとりの患者さんと向き合いたい」という想いが強くなりました。タイミングが重なったので、自分の中の予定より早く、海外で看護師として働きたいと感じ、退職。

退職後は渡英に向けて英語の勉強をしながら、訪問看護師、通訳、フリーランスのモデルなど興味のままに仕事をしました。看護師の仕事は3年続けましょうという暗黙のルールを感じていて、同期がリーダーになったりスキルアップをする姿から、「私はレールを外れてしまった」と落ち込みました。

ですが、「せっかく辞めて自由になったのだからやりたいことをやろう」と決め直してからは、スリランカに医療ボランティアに行ったりもしました。これまでは「自分なんて」と行動に制限をかけていましたが初めて、「自分でやってみたいと感じたこと」にチャレンジできるように。今思えばターニングポイントでした。

イギリスで正看護師として働くまでの経緯を教えてください

住む場所も決まっておらずノウハウもなかったですが、

スーツケースに最低限の荷物を入れて渡英しました(笑)

イギリスで看護師している知り合いはおらず、ノウハウもない。インターネットで調べた内容のみで渡英しました!結果として遠回りになりましたが、動いてみたからこそできた経験があるので後悔はないです。

イギリスで看護師になる前、訪問介護や日本語を教えたり、カフェの店員もしました。当時は「とりあえず生きる!」という姿勢で毎日を過ごしていました。生活する中で実は、日本で知り合った友達がロンドンにいたこと、遠い親戚がイギリスに住んでいたことが後々の救いでしたが、環境に慣れるまでは途方に暮れていました。

初めてイギリスの病院を訪れたのは、イギリスの親戚が脳梗塞になってしまった時。お見舞いを機とした不思議なめぐり合わせでした。看護助手をしながら英語の試験・選択式試験・実技試験を経て、晴れて2020年にイギリスで正看護師に。イギリスでの看護と日本の看護に違いはありましたが、根本は同じだと知り、日本で学んだ「丁寧な看護」は世界に誇れると感じました!

Instagramの発信について教えてください

最初は自分自身の孤独を埋めることと情報収集のために始めました(笑)

Instagramを始めたのは渡英して間もない頃です。イギリスに住む日本人、イギリスで看護師をしている外国人、海外で看護師を目指している日本人等様々な方と繋がりました。

現在Instagramは2つアカウントがあり、自分の人生観を伝えるものと英会話に特化したものがあります。イギリスと日本の違いを発信するようになってからフォロワーさんが増えたので、今いる場所とは違う世界での看護に興味がある方が多いのかなと思っています。フォロワーさんが何を求めてフォローしてくださっているのかを考えるようにしています

現在の活動・事業に関して教えてください

医療英会話のオンラインクラスを開講しています!

イギリスで正看護師になった時にオンラインクラスを並行して始めましたきっかけは知り合いがイギリスで看護師をしたいと相談してくれたことです。イギリスで正看護師になる際の試験(特に実技試験)について想像がつかないという話を聞き、「自分の経験が役立てば」と、短い講義内容をパワーポイントで作り、Instagramで集客して伝え始めました。

参加者は、外国で看護師として働きたいという方だけでなく、「日本で外国人の看護をするときに生かしたい」という方もいました。現在は病院の仕事をメインにしつつ、医療英語の個人レッスンをオンラインで教えています。

今後はグループレッスンやディスカッションを取り入れます。今は初心者向けに「日本では外国人の患者さんに対して、最低限ここから始めましょう」という内容を詰め込んだ動画のコースを作っています。

私はとにかく人が好きで、相手に合わせた学びをサポートしたいという想いが強いです。教えることは好きですし、自分の学びにもなっています。教えることに力を入れたいので、イギリスの看護師を休職し、日本に戻ることを決めました。

現在の事業・活動に詰まっている想いを教えてください

英語に自信がないという方が、間違いを恐れずに英語を使うことができるよう、レッスンでは安心して間違えられる環境を作ることを大切にしています!

初めは海外で勤務したい看護師を対象にしたいと思っていましたが、今は日本で外国人の対応をする医療従事者のサポートをしたいと感じています。

私の個人レッスンを受ける方は「自信がない」というお話をする方が多く、私自身も高校時代に自分より英語が話せる人と比べてしまい、「英語の知識はあるけど間違えたらどうしよう」と感じて話すことができなかったことを思い出しました。劣等感をきっかけに、「間違いを恐れずに英語にチャレンジする人」のサポートをしたいと思うようになりました。

私が住んでいるロンドンは、他国の移民の方々が多く住んでいて、交流してみると発音も文法もぐちゃぐちゃ。でも「とにかく伝える」という姿勢を見て、「間違いを恐れずに使っていくことが大事」と改めて感じました。

言語はあくまでコミュニケーションの手段。レッスンでは発音については「この発音ではこういう言葉に聞こえてしまうから…」ということは伝えますが、それ以外は、伝われば良い!としています。

今後の展望について教えてください

英語を通して医療従事者の自己肯定感を高めたいです!

私の強みは英語なので、英語を活かして医療従事者がより自信をつけるお手伝いをしたいと考えています。逆に、日本で医療を受ける外国人の人も、日本に英語が話せる医療従事者が増えたらhappyだと思うんです。

今後は、言語だけじゃなく宗教や文化も、多様な方々の対応をする機会があることを、私の活動を通して身近に感じていただけたら嬉しいです。

hospassを通して伝えたいこと

周りに流されないで「自分が本当にやりたいこと」を選択して、自分らしい人生を歩んでほしいです!

私は兄の障害のこと、ハーフとして育ったことで「マイノリティ」の方に特に思い入れがあります。日本は「みんながしていることが正しい」「こうあるべき」という考え方が強い。ですが、自分自身がどういう人間かを見つめ、どんな自分も受け入れることで、自分が本当にやりたいことをスタートできると思っています。

私の活動が、あなたの自己肯定感を高め、やりたいことにチャレンジできるきっかけとなれば嬉しいです。

https://www.instagram.com/p/CYjb0kOItTW/

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