自分らしく生きられる人を増やしたい!【中村綾 / 看護師】

取材日:2023/01/10

中村綾(なかむらあや)


看護師として14年以上のキャリアを持つ一方で、
ベンチャー企業のマーケティングや経営者のアシスタント、
医療監修やSNS運用サポート等その活動は多岐に渡る。
2023年4月より、株式会社LFUの経営に参画。
hospass運営局
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こんにちは、hospass運営局です。”病院はパスする時代”を創出するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

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看護師の資格を持ちつつ、ベンチャー企業の広報やSNS運用代行、医療職のキャリアアップサポート・転職支援事業等幅広く活動し、2023年4月からhospassを運営する株式会社LFUにjoinされた、中村綾さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 卒業後の経歴
  • 現在の活動
  • 活動に込められた想い

看護師になろうと思ったきっかけは何ですか?

祖母のお見舞いで『こうなりたくない』と思う看護師を見たことがきっかけです。

小学生の時から誰かのために何かをする職業に就きたいという気持ちはありました。保育士や看護師、CA、アナウンサー…やりたい職業はたくさんあったんです。

高校生の時、祖母が末期がんになり余命宣告を受けました。お見舞いに行ったら、看護師の態度が良くなくて…。私が看護師になっておばあちゃんを守りたいと思ったんです。憧れとかじゃないんですよ。私の原動力は反面教師が多いかもしれません。『こうなりたくない』が原動力。

実際に看護学校に行くと、勉強をするための場所なのに授業中寝ている人が多く驚きました。「勉強されるとペンの音がうるさくて眠れない」と文句を言われたりして。人間関係は苦手だったけれど、勉強は楽しかったです。

卒業後の経歴について教えてください。

病院やクリニック、施設等の医療機関から、ベンチャー企業のマーケティングまで、様々な仕事を経験しました!

いくつかの病院やクリニックで常勤として働きながら、看護師1年目から施設・クリニック、訪問看護など200近い施設で技術習得のためにアルバイトをしていました。産科以外はすべて経験しています。

1年目の8月に、先輩の誤解から狭い部屋で1時間半怒られて、「私はどうしたらいいですか?」と先輩に泣きながら聞いたら、「あなたはもう無理」と言われました。それから3か月毎日いじめが酷くて安定剤飲みながら仕事をして。師長との面談で相談し、誤解が解けたのが冬。今度は先輩から泣きながら謝られて1年目の私は許すことしかできなかったです。

結局数年かけて適応障害になりました。急に気持ちが落ちるんですよね。睡眠剤も安定剤も手放せない。心療内科を転々として、やっと合う先生を見つけて薬を調整しながら過ごし始めました。病院の外ではみんな認めてくれて、看護師として求められるんですよ。それがあったからがんばれましたね。

2021年に看護師を辞めて、ご縁がありベンチャー企業のマーケティング担当に。2021~2022年は世界的に有名な経営者の専属アシスタントとして、SNSやスケジュール調整、家族のサポートまでフルで行っていました。

現在の活動について教えてください。

医療系ベンチャー企業の広報PRや個人事業主のSNSサポートをしています。今後はSNS発信や講義を通して思考の整理サポート、キャリアコーチングなどのお仕事と、hospassの運営や株式会社LFUの組織拡大に注力していく予定です。

キャリアスクールなど自己啓発系スクールに多額のお金を投資しているのに、うまくいっていない人があまりにも多くて。問題設定・問題解決のスキルを身に着けることができたら人生の選択肢が広がるはず。それを伝えるために講座として伝えていきたいと考えています。

なぜあなたがするのか、何を整えなきゃいけないのか、何が必要なのか。whyからはじまって、what・howに進んでいく過程を伝えたいんです。ここができるようになるともっと選択肢が広がるのになと。私も時間がかかり苦労したので、同じ思いをしてほしくなくて。考えを整理して引き出しを増やしてあげるだけで変わってくるんじゃないかなと思うんです。

医療系ベンチャー企業は転職活動中に出会い、SNSでの実績やマインドを認めてもらえて広報PRとして働きはじめました。キャリアコーチング・転職支援事業も、前職で悩んでいるときにご縁があり話がまとまりました。やっぱり、人のご縁で人生を変えるなと実感しましたね。様々な経験をしてきた私だからこそ伝えられることがあるはず。キャリアは積み上げていくものだと思っていたけれど、最近は『選び取って』積み上げていくのが正解だと思っています!

そして、「病院はパスする時代」というhospassのビジョンにとても共感しているので、代表の佐藤さんや、運営されている横山さんと、医療従事者の可能性をもっと広げていきたいです。

活動に込められた想いを教えてください。

『無限の可能性を、共にあなたと』!

屋号の『TOOWILL』はとても悩んで決めました。私の名前の綾という字は、イタリア語でTWILL。OOは∞と掛け合わせて、WILL(望み、願い、意志)をTOO(=無限)で、強調するイメージです。糸が折り重なっていくように、自分の人生が誰かの人生を折り重ねて可能性を広げていきたい。

今までは大切な人やビジネスパートナーの生きる道をサポートしていたんですよ。サポートだと一歩後ろだから、一緒に横並びで進んでいきたいなと思ったんですよね。その人の持っているポテンシャル…それを整えてあげるだけでどんどん可能性は広がっていくと思うんです。

1番の原動力は何ですか?

相手に喜んでもらえることがなによりも嬉しいです!

人に喜ばれるのと、相手のためを思って動いているのが好きです。必要とされてるのはうれしいですよね。必要として信じてくれているのが。だからこそとことん相手に寄り添う。せっかく大切な時間を共有してるのだから、私が関わることで何かいい相乗効果を生みたい。

どう言えば、どう関われば相手が喜ぶのかなといつも考えています。その気持ちをプライベートでもビジネスでも、いつまでも忘れたくない。自分の周りを大切に幸せにしていけば、幸せの輪が広がると思うから。小さい頃から人のためになる仕事をしたいと思っていたので、それがきっと私の根底にあるんですね。

活動を通して社会へ与えたい影響はありますか?

看護業界、医療業界で自分らしく生きられる人を増やしたいです!

医療から離れていた2021年、2回心肺停止の現場に遭遇して助けられない命がありました。医療従事者として全力を尽くしていた自分を客観的に振り返って、もう一度医療に携わっていきたいと思ったんです。1人で助けられる命は限られているので、自分と同じ志を持つ人を増やしていきたい。

看護の語源の『手と目で護る』がすごく好きなんですよね。自分の知識とスキル、全てでその人の人生を看るじゃないですか。生まれてから死ぬまで、必ず関わることがある。病気を持っていても持っていなくても、治っても治らなくてもその人の人生は続いていく。慢性疾患であろうが治らない病気であろうが受け入れて、人生を歩んでいくためには伴走してくれる人が必要なんです。

看護師は環境に影響を受けやすいですし、どうしても相手目線になってしまう分『自分がどうしたいのか』という思考力をなくしてしまっている人が多いと感じます。そうした人たちに響かせられる、きっかけや気づきを与えられるような人であり続けたいと思っています!

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