理学療法士がもっと活躍できる世界を作りたい!【竹谷 光司/理学療法士】

取材日:2022/11/2

竹谷 光司(たけたに こうじ)

リハビリテーション病院に8年間勤務後、訪問看護や急性期病院へ転職。
その後リハセンターのセンター長を担いつつ、新たに訪問看護を立ち上げて経営。現在は、理学療法士の働き方の可能性を広げるために活動されている。
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こんにちは、hospass運営局です。”病院はパスする時代”を創出するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

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理学療法士の資格を持ちつつ、現在は訪問看護の立ち上げ、コンサルタントなど幅広く活動されている竹谷さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 理学療法士になろうと思ったきっかけ
  • 現在の活動を始めようと思ったきっかけ
  • 今後の目標や展望

理学療法士になろうと思ったきっかけについて教えてください!

進路に悩んだ時、母に薦められたことがきっかけです。

父は大手物流事業に勤務する普通のサラリーマンでした。スーツを着て朝早くに出勤し夜遅くに帰宅。休日は接待。父のことは尊敬していましたが、私はサラリーマンのように縛られた生活は窮屈に感じるだろう、スーツを着る仕事はしたくないと考えていました。高校2年生で進路について悩んだ時、介護士である母に相談した際、「理学療法士」を薦められました。

私が小学生の時、走るとつま先がかかとにあたるほどの重度な内股を患っていました。当時の日本はリハビリテーションが発展しておらず、病院に行っても治療方法がなく改善は諦めていました。しかし父がドイツに赴任することになり、家族でドイツに移住した際にリハビリテーションに出会いました。

ドイツでは外来リハビリよりも、独立するのが一般的で、当時私は自宅でサロンを開業した女性のリハビリテーションを受けていました。小さい頃のことなので記憶は曖昧ですが、リハビリを受けていたというより週1回自宅に遊びに行っていた感覚です。

当時楽しかったことに加え、資格職で人に貢献できる仕事、スーツを着ない仕事であることから理学療法士に興味をもち、高校卒業後は理学療法士になるために進学しました。

現在の活動を始めようと思ったきっかけや想いについて教えてください。

理学療法士がもっと活躍できる世界を作りたいと思ったからです!

1つの場所で勤務をして給与をもらうというスタイルが一般的だと思いますが、1つの職場だけだと年収は上がらないんです。理学療法士として今後の可能性を考えた時に、複数の仕事や事業を持っておいた方が良いと考えました。

理学療法士は日本だけでも20万人近くいると言われています。その中で給料面などから1つの場所に勤務することに限界を感じ、自費事業や整体事業などで独立して成功している方もいますが、ほんの一部です。独立に踏み切れない方のほうが多数を占めています。

理学療法士という特色を考えると、働き口は保険分野が大半だと私は考えています。自費事業に注力するよりも、保険分野の中でどこまで理学療法士としての価値を見出だせるかに挑戦したい。理学療法士の活動の場を増やして、サービスの質の向上、年収向上を目指したい。そのためには「単位を取らずに給料をもらう」。これが1つのポイントだと考えています。

理学療法士の可能性を探ってもっと広げるために日々悩みながらチャレンジしています。

竹谷さんの活動内容について教えてください!

リハビリセンターの運営や訪問看護の立ち上げ、コンサルタントなど幅広く活動しています。

ご縁があってある急性期病院で訪問リハビリセンターを設立し、センター長になりました。1つの仕事に縛られない働き方をしたいと考えていた時だったので、週3日勤務という限られた時間の中で運営しています。

その後、SNSで知り合った看護師さんが訪問看護を立ち上げるとのことで、一緒に法人を立ち上げました。執行役員に就任し、週2日勤務で実際に訪問するプレイヤーと経営や求人、レセプト業務などを行っています。その他、オンラインサロン運営やセミナー講師、訪問看護立ち上げのコンサルタントも行っています。

今後理学療法士になる方のために色んな道を残してあげたい。そのために、まずは私が実践してどこまでできるかを魅せたいです。出来るチャレンジは全てやろうと思っています。

今後の目標や展望を教えてください。

一般的な理学療法士の固定概念を壊していきたいです!

介護報酬や診療報酬が改定されるたびにリハビリテーション業界に対する風当たりがどんどん厳しくなっています。それに伴い理学療法士の平均年収の低下や必要な人にリハビリテーションが行き届かない可能性があります。

全国で活躍する理学療法士達の働き方や役割を再定義して、理学療法士の可能性を広げたい。その先にいる1人でも多くの患者さんに支援が届けられ、元気で幸せな世の中になってほしいと思っています!

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