薬局経営を通じて社会に貢献したい!【加納 裕介 / 薬剤師】

取材日:2023/2/9

加納 裕介(かのう ゆうすけ)

大学入学後は教授にMR(医薬情報担当者)を勧めてもらい、大手製薬会社に入社。
その後薬剤師として薬局に5年間勤務し、起業。
薬局の経営をしつつ、自身の経験を生かして独立開局成功塾を運営している。

hospass運営局
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こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

薬剤師の資格を持ち、現在は独立開局成功塾を運営している加納さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 現在の活動を始めようと思ったきっかけ
  • 事業への想い
  • 今後の目標や展望

薬学の道に進んだきっかけを教えてください!

高校の担任、大学の教授からの推薦でした!

正直にお伝えすると、最初は医療関係の道に進みたいとは思っていませんでした。私自身バンドやファッションが好きだったので、音楽や服飾に関係する仕事をしたいと思っていたんです。

ただ本格的に受験を目の前にして、真剣に将来のことを考えるようになりました。高校の担任に進路相談をした際に、受験科目の少なかった薬学部を勧められたんです。そこから薬学部について調べ始め、私自身も薬学に魅力を感じたので、薬学を学ぶ道を決断しました。

大学では友人と遊ぶことが楽しくて、アクティブに活動していました。そして進路を考えるタイミングで研究室の教授に、私の性格からすると薬剤師よりも営業職のほうが向いていると製薬会社のMR(医療情報担当者:製薬会社などに所属して医療関係者に対し自社の医薬品を販売するとともに、その情報を伝える人)を勧めてもらったんです。

MRについて調べてみたところ、薬剤師になって薬局に就職するよりもMRとして製薬会社に入社する方が難易度が高かったのでMRへの道に挑戦。晴れて大手製薬会社に入社しました。

薬局経営を始めようと思ったきっかけを教えてください。

MR時代の営業活動によるご縁が最初のきっかけです!

MRとして製薬会社に入社してからは大変な日々でした。体育会系の業界なので、先輩からの厳しい指導に耐えて揉まれながら毎日を過ごしていました。ただMR時代の営業活動で多くのお得意先に訪問をして得た出会いが、現在の経営者としての原点になっていると感じています。製薬会社には8年間勤務し、自分のキャリアを見つめ直した際に新しいことにチャレンジしたいと考えました。

転帰はMRの時代にご縁があった薬局を経営している社長との出会いです。その社長に薬剤師になって5年間勤務をすることを条件に、薬局を経営する独立支援を提案してもらい、薬局経営を視野に入れるようになりました

実際に薬剤師として薬局に勤務すると、患者さんと接することができるので、想像よりも楽しいことに気がつきました。5年後に独立するために経営やマーケティングの勉強を行い、経営者としてのスキルを身につける努力をしつつ、独立後にやりたいことのストックも作っていました。

現在の事業内容について教えてください!

信頼される薬局を1つでも多く増やすため、独立開局成功塾を運営しています。

5年間がむしゃらに努力した結果、業績をあげたので社長の信頼を獲得し、約束通り薬局の経営権を買い取りました。私自身、最初に薬局経営について真剣に考え始めた時は大きな不安に襲われていました。

そのため、私と同じように薬局の経営者として独立を目指す次世代の若者にマインドセットやノウハウを教える独立開局成功塾を始めました

独立開局成功塾は、過去の自分をペルソナにしてMRから薬剤師、薬局経営をしたい方へ向けセミナーを行っていました。知り合いが何名かメルマガに登録してくれている程度の規模でしたが、メルマガを毎日配信したり、LP(ランディングページ:検索から流入してきたユーザーが最初に閲覧するwebページ)を開設してノウハウを惜しみなく配信したことで口コミが広がり、現在は1400名の登録者がいます!

事業への想いについて教えてください。

薬剤師業界を明るくできる次世代の薬局経営者を100人育てたいです。

10年後も地域に必要とされる個人薬局の実現のために、「日本全国に1つでも多く地域に根差し信頼される薬局が増えてほしい」という想いで独立開局成功塾を運営しています。そのためには、個人が成長し、地域で活躍できる薬剤師が増える必要があります。

私自身、とある起業塾で経営の本質を学んだとき、一気に自分の中の不安な気持ちが吹き飛び行動が加速しました。だからこそ、私の経験も踏まえて経営の本質についてすべて伝えて、開業したいあなたに成功してほしい。

起業において最も重要になるのは準備をして、逆算思考でビジョンを描くことです。経営に必要な知識やスキル、そしてマインドセットを学んでおくことで、困難なことが起きても知識やスキルでカバーできます。

起業を目指す薬剤師に正しい経営を学べる環境を提供し、独立開局成功塾の卒業生全員が地域でNo.1の薬局を運営してほしいです。卒業生に各々の地域でNo.1の薬局を経営運営してもらうことで、社会全体に貢献したいです。

独立したい薬剤師に伝えているメッセージについて教えてください!

自分が働いている薬局の数字を把握して自分ならどのように経営するか考えてみてください!

なぜ独立したいのか、自己分析した結果、何が足りないのかを聞くようにしています。「なぜか」を聞くと、その子の理念や想い、在り方について分かるからです。

独立開局成功塾の生徒には独立を難しく考えている方が多いですが、薬局の経営は意外とシンプルです。まずは、自分の働いている薬局の数字(売上など)を知ることです

独立したいと考えているにもかかわらず、自分の勤務先の薬局の数字を知らない子が本当に多いんです。やりたい気持ちが先行して、何をやったらいいか分からないという状態ですね。自分が働いている店舗の数字が一番身近で分かりやすいので、自分が働いている薬局の数字を把握して自分ならどのように経営するか考えることを勧めています

もう一つ、処方箋1枚の価値について伝えています。平均的な粗利益だけみると、処方箋1枚の価値は60分3000円のマッサージとほぼ同じなんです。患者さんから処方箋をもらって調剤して薬を渡すときに、60分間のマッサージをするのと同じほどの価値を提供できているか、という意識が大事なんです。経営の本質的なところなので、独立したい方にはこの意識をもつ重要性を特に伝えたいです。

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