予防医療の大切さを伝えたい!【山﨑 研太朗 / 柔道整復師】

予防医療の大切さを伝えたい!【山﨑 研太朗 / 柔道整復師】

取材日:2023/6/10

山﨑 研太朗(やまさき けんたろう)

過去の体験から、医療従事者を志し柔道整復師となる。
クリニックでの勤務経験から予防医療の必要性を感じ開業。
現在は全国でも珍しい柔道整復師の代表が運営するリハビリ型フィットネス事業、
自費訪問リハビリテーション事業などさまざまな事業を展開中。

hospass運営局

どうもhospass運営局です!”病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています!

柔道整復師の資格を持ち、現在は予防医療を推進するべく、リハビリフィットネス事業をはじめ、様々な事業を展開されている山﨑さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 事業に詰まっている想い
  • 社会に与えたい影響
  • hospassを通して伝えたいこと

医療の道に進んだきっかけを教えてください!

山﨑 研太朗

自身の怪我と医療従事者である母の姿がきっかけとなりました。

学生時代は本気で野球に取り組んでいました。甲子園、世界大会の出場経験もあり、プロ入りを考えたこともあります。そんな時に怪我をしてしまい、接骨院に通うようになり、将来の職業として医療従事者になることを意識するようになりました。母は薬剤師で経営にも携わっていて、その姿を見ていたことから、高校生の頃から将来開業したいと考えていました。数多くの医療職の中で柔道整復師を選んだのは、開業権があり、スポーツに打ち込んでいた自分に合っていたためです。

興味のある分野だったので学生時代の勉強は楽しかったです。柔道整復師のメリットの1つが、学生時代からインターンではなく、アルバイトとして働けることです。私は整骨院、クリニック、マッサージ等7カ所でアルバイトをしました。卒業後は柔道整復師とは別のことをしてみたいなという気持ちもあったので、学生時代にたくさんの経験を積みたいと考えていました。

柔道整復師になってみていかがでしたか?

山﨑 研太朗

アルバイトの経験から、新卒でマネジメント職の経験をさせていただきました!

大学時代のアルバイト経験を考慮してもらい、新卒で入職した整形外科クリニックでは、いきなりリハビリテーション室の主任を任せていただきました。新卒でマネジメント職についたので、年長者から無視されることもありましたが、せっかく院長から任せていただいたので、人一倍勉強に取り組みました。野球で培ったメンタルのおかげで前向きに業務にあたることができました。

一方勤務をする中で、なぜリハビリテーションは、医師からの指示がないとできないのだろうかという疑問が浮かびました。実際にリハビリテーションを行っているのは医師ではなく、リハビリテーション職だからです。さらに、患者さんは治ってないのに、保険点数が切れてしまったら治療が終わってしまう保険診療に対する疑問が湧きました。
このタイミングで、興味を惹かれたのは「パーソナルトレーニング」の仕組みです。金額は高いけれど、しっかり相手に向き合い結果を出すということが面白いなと感じました。加えて脳卒中リハビリテーションについても興味があり、それらを組み合わせて自費で提供したらいいのではないかと思いつきました。そうして始めたのが、リハビリ型フィットネス事業です。

現在の事業内容を教えてください。

山﨑 研太朗

リハビリ型フィットネス事業、自費訪問リハビリ事業など様々な事業を展開しています。

リハビリ型フィットネス事業とは、医療従事者によるパーソナルトレーニングのことです。メディカルフィットネスという形で自費で行っています。リハビリ型フィットネス事業については、クリニックを辞める前から「今行ってるジムのメディカル版あったら行きたいと思いますか?」「この金額だったらサービス受けたいと思いますか?」と聞いてニーズを調べていました。その結果、開業したてで40名のお客様にいらしていただきました!

開業して5年のうち3年はコロナ禍ということで、客足が伸びなかった時期もありました。「皆さんが出られないならばこちらから行こう」と考え自費訪問リハビリテーション事業を始めました。
自費訪問リハビリテーション事業に関しては、まず会社を覚えてもらいたいと思い、値段を競合他社と比較して低単価から始め、実績と信頼を作っていく形にしました。競合他社が増えてくることが予想されるため、今後も試行錯誤しながら事業に取り組みたいです。

社会に与えたい影響を教えてください。

山﨑 研太朗

世の中の健康投資への価値観を変えたいです!

日本の抱える問題の中に社会保障問題があります。その中でも特に課題なのが医療費です。高齢者はどんどん増え、病院にかかる患者さんも増えていきます。健康投資をせずに大変な病気になり、保険診療を利用して病院にかかると、たとえ3割負担の医療費であったとしても、高額になる可能性があります。そうすると、自由診療と変わらない負担感になるのです。

それならば、自由診療をうまく使って予防医療を進め、健康でいられるような仕組みを作りたいと考えています。病気になる前の健康投資にお金をかけて、医療費を使わない状態がベストだと思っています。緊急性(医療)より重要性(健康投資)。健康投資して損なことはありません。健康投資への価値観を変えていきたいです。

当社は医療と非医療の中間的役割の存在をテーマに掲げています。病院のことも分かっている柔道整復師の立場だからこそ、できることがあると考えています。「あそこだったら柔道整復師が開業しているジムだから大丈夫だよ」と医師が紹介できる、そんな場所を目指しています。現在は病院からの紹介も頂けるようになったり、医師との連携を取れるフィットネス施設を地域に増やす活動をしています。

hospassを通して伝えたいことを教えてください。

山﨑 研太朗

予防医療の重要性について伝えたいです。

一般の方に伝えたいのは、まずは自分の体の良いところと悪いところを知って向き合ってほしいということです。向き合った結果、予防医療・健康投資に取り組む選択をしてもらえたらと思います。健康投資して損することは無いので、将来の自分の健康へ自信が持てるようになると思います。

セラピストに伝えたいことは、どんどん予防医療・健康投資を広げたいので、独立して一緒に盛り上げる仲間が増えてほしいと考えています。開業というとなかなか1歩踏み出しづらいかもしれません、その場合には当社のような場所で働いて、ステップアップしていただきたいと思います。

弊社もリハビリ型フィットネス施設として求人を募集しています。

もちろん病院やクリニックが悪いと言っているわけではありません。地域で生活している自分で治したいと考えている人に対して、医師の指示が無くても、知識と技術を持って助けられることもあると医療従事者に伝えたいです。そのために、私自身も学び続けたいと考えています。

最後に、今後の健康寿命の増進や自費リハビリテーションに賛同して頂ける医師を探しています。現在5名の医師と連携を取り、業界を盛り上げるために病院外での医師のポジションを作っています。「勝手に名医紹介」企画やメディカルフィットネスに出資、投資して頂ける仕組みなど、様々な形で関われるので、ぜひ一緒に活動しましょう。

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