アートメイクで自分を好きになって、自信を持ってほしい!【田中 麻彩 / 看護師】

アートメイクで自分を好きになって、自信を持ってほしい!【田中 麻彩 / 看護師】

取材日:2023/9/14

田中 麻彩(たなかまあや) 

看護師として大学附属病院の手術部、集中治療部、心臓血管センターで勤務。自身の病気休職をきっかけに、アートメイクの世界に触れ魅力を感じ、現在は美容クリニックでアートメイクの施術を行う看護師として活躍中。

hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

看護師の資格を持ちつつ、現在は美容クリニックでアートメイクの施術を行う田中麻彩さんを取材させて頂きました!

この記事の見どころ
  • 現在の活動
  • 現在の活動を始めたきっかけ
  • 社会へ与えたい影響

医療の道に進んだきっかけを教えてください!

田中 麻彩

母が看護師で、楽しそうに働いていたことがきっかけでした!

母が看護師だったので、幼い頃から病院へ行く機会がよくあり、母の働く病院の看護師の方々にも優しくしてもらっていました。私にとっては、母が持って帰ってくる使用されなかった注射器がおもちゃ代わりで、姉とごっこ遊びをして楽しんでいました。私にとって病院は怖い場所ではなかったんです。

むしろ、働く母の姿は楽しそうでキラキラしていたので、物心ついたときには「私も看護師になりたい」と思っていました母の影響が大きく、看護師以外の進路を考えていなかったので、高校から5年のカリキュラムを終了すると正看護師の資格を取ることができる高等学校に進学しました。

進学した高等学校は実践に強い学校で、高校時代から実習が始まり、実際に患者さまとコミュニケーションをとっていたんです。実践経験を早くから積めたので、この学校を選んでよかったと思っています。

卒業後は、大学の附属病院に就職しました。実習先というわけではなく、通勤の利便性で選んだんです。最初は手術室に配属され、オペ看として働きました。手術室を希望したのは「とにかくかっこいい!」という憧れの気持ちからです。

オペ看として、医師の次の動きを予測して行動していくのはとても楽しかったですね。その後は術後の看護を学びたかったので、異動して集中治療部、心臓血管センターの計3部署を経験しました。

現在の活動をはじめたきっかけを教えてください。

田中 麻彩

元々、私自身がアートメイクの施術を受けたかったことがきっかけです。

病院勤務をしていたとき、毎週のように足に激痛を感じたので病院を受診したところ、両側臼蓋形成不全と診断され、2ヶ月病気休暇をもらうことになりました。この休暇は、私自身の働き方を考える時間になりました。これまで家族みんなでゆっくりできる時間がなく、自分が病院で夜勤がある看護師として働き続けると、時間に追われる毎日で、子どもと向き合う時間に限界があるように感じたんです。

私は物心ついたときから看護師を目指していたので、それ以外に自分自身が何をやりたいのか、深く考えたことがなかったんです。何を優先したいのか、今の自分がやりたいことは何かと向き合いました。

当時、私自身がアートメイクの施術を受けたいと思い、情報収集をしていました。すると、アートメイクは看護師が行なっていて、フリーランスとして働くことができ、時間にも縛られない働き方ができることを知ったんです。

また、アートメイクで綺麗になって、自分に自信が持てた方々の存在を知りました。アートメイクで自分を好きになり、自分に自信をもって生活の活力になるならば、私もアートメイクでお客様に喜んでもらえるようになりたい」と考えて、アートメイクの看護師になるためにスクールへ申し込みをしました。

現在行なっている活動に関して教えてください。

田中 麻彩

美容クリニックでアートメイクの施術を行なっています。

現在は美容クリニックで、眉やアイライン、リップのアートメイクの施術を行なっています。施術すればするほど、お客様のキラキラした姿を見ることができて楽しいです。私はお客様に満足して帰ってほしいので、カウンセリングを充実させることを意識しています。お客様とゆっくり関われるのもアートメイクの良さだと思います。

今は自費診療として施術していますが、今後は無毛症や脱毛症、抗がん剤治療前の治療目的など、医療補助としてのパラメディカル分野にも挑戦したいと考えているんです。

実際にアートメイク看護師になって感じたことは、アートメイクの奥深さです。アートメイクの看護師には、技術を磨き続ける方とそうでない方がいます。ですが、アートメイクを受けるお客様は、どこで学んだ看護師が施術するのか、どんな技術を身につけているかということを調べたうえでいらっしゃるんです。なので、技術を身につけることやスクールで学び続けることは大切だと感じています。

また、2ヶ月間の休職を経てアートメイクの看護師になったので、子どもに行ってらっしゃい、おかえりと言える幸せを感じました。施術を午前中に行えば、子どもが帰ってくる時間に家に居られる生活ができるようになるので、フリーランスとして働くメリットも感じています。

現在の活動に詰まっている想いを教えてください。

田中 麻彩

アートメイクは無限大です。

お客様あっての自分であることを大切にしています。コロナ禍になったことで、今まで以上にコミュニケーションが取りづらい世の中になっていると感じています。自分自身にコンプレックスを抱えていたら、相手の目を見て接することは難しいですよね。

なので私は、お客様が自信を持って相手の目を見て会話をすることができるようサポートしたいんです。実際に私も眉毛とリップのアートメイクを受けたのですが、「見てみて!」と気持ちが前向きになりました!

初めて会う方の印象は、眉毛で8割が決まると言われています。人を見た目で判断してはいけませんが、アートメイクを施術している方は、皆自信に溢れているんです。目的が美容でも、医療の補助としての治療でも、アートメイクという魔法で、前を向いて歩いている方が実際にいらっしゃいます。

私は多くの方を施術するというよりは、関わった方一人ひとりと丁寧に向き合って、自分を必要としているお客様の背中を押したいと思っています。

病院で患者様に言われたありがとうは、トイレ介助や食事介助など、生きるうえで必要なことなので、ありがとうと言われるものなのか?と疑問に感じることが多かったんです。

一方アートメイクは、自分が施術したことでキラキラ輝くお客様を見て、幸せな気持ちになります。前を向いて、自信をもって生きてほしいと思って、施術を行なっています。

活動を通して、社会に与えたい影響について教えてください。

田中 麻彩

アートメイクでもっと自分を好きになってほしいです。

アートメイクは知らない自分と出会い、自分を好きになるきっかけにもなり、自信に繋がります。自信があれば自己肯定感も上がり、どんなことにも挑戦ができると思います。挑戦することで選択肢が増えて、人生の転機になるかもしれません。

アートメイクが直接何かにつながるわけではないかもしれませんが、アートメイクをすることで、お客様が新たな挑戦へのきっかけになると思います。

パラメディカル分野は、まだ発展途上です。医療の補助として、コンプレックスの軽減や治療に前向きになる後押しができると感じています。だからこそ、アートメイクをもっと広めたいですね。

今後の展望としては、アートメイクの素晴らしさを伝えるためにスクールを開くことも考えています。
最後に読者の方に伝えたいのは、自分と向き合って掘り下げることで今本当にやりたいことや好きなことが見えてくるので、自分と向き合ってやりたいことに挑戦してほしいです。

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