全ての人が自分らしく生きられる社会に!【打田 沙織 / 看護師】

全ての人が自分らしく生きられる社会に!【打田 沙織 / 看護師】

取材日:2023/7/11

打田 沙織(うちだ さおり) 

看護師として、7年間大学病院にて勤務した後に起業。
「well being」をサポートしたいという想いから、
現在はオンラインサロンやカウンセリング、SNS発信を通じて
自分らしく生きるためのサポートを行なっている。

hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

看護師の資格を持ち、現在はオンラインサロン運営やカウンセリング業、飲食店経営をされている打田さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 看護師になろうと思ったきっかけ
  • 現在の活動内容
  • 社会へ与えたい影響

医療の道に進んだきっかけを教えてください!

打田 沙織

人の役に立つ仕事がしたいと思い、看護師を目指しました。

漠然と人の役に立つ仕事がしたいと思っていました。ライフプランを考えたときに、家庭を大切にできる仕事に就きたいとも考えて、様々なスタイルで働くことができる看護師を選んだんです。身近に医療職はいなかったのですが、家族が病院でお世話になったりドラマの影響を受けたりしていて、看護師へのイメージはよかったですね。

とはいえ、看護師に対して大きな目標や憧れはなかったんですよね。ただ、もともと入職したい大学病院があって、その大学に入学したんです。実際に入学してからは、大学生活を楽しみながらしっかりと学業もこなしていました。

卒業後は一人前の看護師になるために、循環器内科・呼吸器内科・腎臓内科の慢性期病棟を希望して、配属されました。循環器・呼吸器の患者さまを看られたら、看護師としてやっていけるかなと思ったんです。

社会人1年目は、現実とのギャップを実感して辛かったですね。先輩も厳しいですし、忙しい部署でもあったんです。根底には、パートなど家庭を優先できる働き方をしたいという想いがあったので、辛くても一人前になるまで続けようとしがみつきました。

3年続ければ一人前とよく言われていたので、3年は続けようと思っていたのですが、蓋を開けてみると7年間勤めました。産休育休もあったので、実質働いた期間は5年程度ですが、復帰後の方がお仕事は楽しかったですね。本当にたくさんの経験ができて、私にとってその7年間は大切な財産です。

現在の活動を始めるまでの経緯を教えてください。

打田 沙織

働いているうちに自分で事業を始めたくなりました!

2019年4月からフリーランスとして活動を開始しました。フリーランスになることに不安はなくて、むしろわくわくしたのをよく覚えています。父が経営者ということもあって、自分で事業をしたいという想いもあったんですよね。それに加えて、病院で働くうちに医療だけでは人は幸せになれるとは限らないと感じ、どう生きるかを大切にするためにwell beingをサポートするための事業をやってみたいと思ったんです。

まずはインフルエンサーになって、ファンを増やしカウンセリング事業に繋げようと考え、Youtubeで動画発信を始めました。メンタルヘルスを中心とした人の心理の話だったのですが、全然伸びなくて。マーケティングがわかっていなかったんです。

SNSの勉強をしてテーマを研究し、性をテーマにした悩みについて発信すると3か月で3万人の登録者数を獲得しました。その後も数字を伸ばし、2023年10月時点で9.5万人を達成しました。Instagramも始めて、フォロワー数は4万人に。Youtubeでのイメージを変えようと思い、Instagramは方向性を変えてみたのですが、自分の思ったとおりにできているなと感じています。

2020年には、株式会社rasikuを設立しカウンセリング事業をはじめました。看護師にオンラインで健康相談ができるサービスで、看護師ユーチューバー全員に声をかけ、その結果3人が参加してくださり、現在も一緒にやっています。「自分らしく人生を楽しむ」というコンセプトを掲げたオンラインサロンも運営し、第三の居場所・コミュニティづくりの場となっています。こちらはYoutubeの配信に力を入れていた時期に応援してくれていた方が入会してくださっているんです。

現在の活動内容を教えてください。

打田 沙織

カウンセリング事業、オンラインサロン運営、飲食店経営を行なっています。

well beingをサポートするサービスを、個人や企業に向けて提供しています。具体的には、カウンセリング事業やオンラインサロン運営、YoutubeやInstagramでの情報発信です。自分らしく生きるために、今の生活を変えたい方や悩みやストレスがある方、健康面で心配事がある方のサポートをしています。

そのほか、実は飲食店も経営しています。飲食店でパートとして働いていた母が、知り合いに事業を引き継がないかと持ちかけられたことがきっかけで、母から私の会社の傘下に入れてほしいと持ち掛けられたんです。

さすがに事業内容が違いすぎて傘下には入れられなかったんですが、母を手伝っているうちに気づいたら私が全部やっていましたね。現在は母や妹達の手を借りながら家族で経営していて、評判も上々なんですよ。居場所づくりのコンセプトはブレずにやっていきたいので、地域の方が集まるお店にしていきたいと思っています。

今後は教育など子どもに関する事業をやっていきたいと思っています。幸せなことに、一緒に事業をやりたいと連絡してくださる方も多いんです。これからも自分の気持ちに正直に、やりたいことを実現できるように突き進みます!

原動力となっているものを教えてください。

打田 沙織

みなさんの『well being』をサポートしたいという想いが原動力です。

看護師として働くなかで、医療は人を幸せにするとは限らないと感じました。命と向き合う時間が多いからこそ、どう生きるのかについて人一倍考える仕事です。幸せとは、生き方とは…。たくさんの方の人生の深い部分と関わるなかで、身体的な健康をサポートするだけではなく、より良く生きるためのサポートをしたいと考えるようになったんです。手段は1つじゃないので、様々な形で達成できたらいいなと思っています。

そして、人は孤独が命の危機の要因だと感じます。メンタルヘルスも身体的な健康と同じくらい重要なんです。例えば、1人暮らしで誰も面会に来ていない患者さまは「いつ死んでもいいや」と口にされている一方で、家族に囲まれている患者さまは「孫の結婚式に出たいからがんばる」と意欲的でした。

家族との繋がりがあるからこそ、生きる原動力になっているんだと実感しました。人との繋がりは生きるうえで重要なので、「1人にさせない」というのは私のなかで大事なコンセプトです。

また、心の健康を保つことが身体の健康意識の向上にも繋がると考えています。病気や怪我なく過ごしていても、心から笑うことができないと楽しくないですよね。人間関係や生活のことなど何でも相談に応じ、トータルでのケアを目指しています。

活動を通して社会へ与えたい影響はありますか?

打田 沙織

全ての人が自分らしく生きられる社会にしていきたいです!

私にとっての自分らしくとは、やりたいことをやる、好きな人といる、well beingを達成することです。患者さまとの関わりのなかでどう生きるのがいいのかを考えることが多く、病気にならないように生きるだけが良いわけではないと感じました。

逆に病気になったら人生終了というわけでもないんです。自分と向き合って、自分がどうしたいのかを追求することが大切なんですよね。活動を通してその手助けができたら嬉しいです。

読者のみなさんには、ぜひ自分の人生を豊かに生きていってほしいです。医療職は人と深く関わり、命と向き合う仕事なので感じることも大きいと思います。だからこそ今までの経験を活かし、医療現場の一員としてだけでなく自分の価値観も含めて自分ならどうするか、それを考えることで人生をより豊かに生きられると思っています。

なにかやりたいことがあるなら、ぜひ挑戦してください。何もやらなければ、何も変わりません。自分がなりたい医療職の道を自分で作り出して、在りたい自分で居られたら素晴らしいですよね。

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