取材日:2023/9/7
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
看護師の資格を持ち、現在は予防医学を広めるため腸もみサロンの経営や、定期的に講座を開催するなど活躍している久保さんを取材させて頂きました。
- 事業を始めたきっかけ
- 事業に詰まっている思い
- 社会に与えたい影響
医療の道に進んだきっかけを教えてください。
知識を身につけて、人の役に立ちたいと思ったのがきっかけです。
高校生のとき、将来就きたい職業が明確ではなく、大学に進学するか専門学校に入学するか迷っていました。進学したいと思う理由がそのときはなかったので、高校卒業後は医療事務の専門学校の道に進みました。
専門学校を卒業後は、医療事務職員として2年間病院で勤務しました。そのときに、看護師さんが患者さまに接している姿を見る機会があり、患者さまに直接触れ人の温かさを伝えられる素敵な仕事だと思ったんです。それをきっかけに看護師に憧れて、知識を身につけて人の役に立ちたいと思い、看護師を目指しました。
私は医療事務職員の仕事を辞めて、看護師の専門学校に入学しました。学校は大変なこともありましたが、強い志を持って学校に入ったので勉強はとても楽しかったです。
看護師の専門学校卒業後は総合病院に入職し、急性期病棟で3年間働きました。私は看護師の専門学校に通っていたときに、末期がんで父を亡くしているので、患者さまで若くして病気になる方や、亡くなる方の姿をみることは父を想起してしまい辛かったです。看護師の仕事に憧れて入職しましたが、優しいだけでは勤まらない厳しい場所でした。
現在の事業を始めたきっかけは何ですか?
腸をもみをきっかけに自分の身体と心に向き合う気づきの場にしてほしかったんです。
父は糖尿病を患っていたんですが、もし本人や家族が病気に罹りやすい生活習慣を送っていたことに気づいていたら・・・・・・と思うんです。そうすれば父が生活習慣病から悪化し、早くに亡くなってしまうことにはならなかったと思います。父の病気に対して何も知らず無知だったんですが、無知なことは罪だと感じるようになりました。
また急性期病棟で働いているときに、なぜ自分がこのような病気になってしまったのかと悔しそうな表情をしている患者さまにたくさん出会いました。そのような患者さまを近くで見ていたので、予防医学を広めることが負の連鎖をなくすために必要だと感じ、 予防医学の道に進みたいと思いました。
そんなとき私自身が便秘で悩んでいて、腸を綺麗にすることが便秘には大切だと聞いて勉強しているうちに腸もみについて知ったんです。看護師として働きながら、腸もみのスクールに半年間通い、腸を大切にすることで病気の予防ができることを知りました。まさに私の知りたかった予防医学について学ぶことができたんです。
腸もみサロンを開いた理由は、「人の健康は身体が健康なら健康」ではないからです。実際にお客様の腸に触れ、一緒に向き合い、説明も加えながら実感していただくことで心と身体の不調に気づき、共に未来を変えていけると思い開業しました。
事業内容について教えてください。
予防医学を広めるとともに、お客様一人ひとりに合わせた腸もみを行なっています。
2021年はコロナ禍で緊急事態宣言が出されていました。しかし、日本の方が一番予防医学に目を向けてくれているのはむしろ今しかないと思い、『腸もみ屋さんmomo』を開業しました。
看護師である腸専門セラピストが施術を行い、お客様一人ひとりに合った腸のケアやアドバイスを行なっています。また丁寧なカウンセリングを行い、お客様の体調やお腹の状態を見て根本的な原因を突き止め施術を行います。健康な腸をつくることで、肌質の改善やダイエット、自律神経が整うなどの効果が期待できます。
お客様から好評なこともあり、2022年に腸もみサロン2店舗目をオープンしました。また、施術を受けているお客様からスクールをやってほしいという声をいただき、同時期にスクールを併設しました。スクールは2ヶ月コースと1dayコースがあり、生徒のなかには独立した方もいます。保育園や腸もみサロンのお客様に定期的に講座を開いています。
予防医学を広めるとともに、腸に特化したサロンを拡大するため日々活動をしています。
事業に詰まっている想いを教えてください。
お客様の今後の未来が病気とは無縁な生活が送れるように、精一杯サポートしたいです。
私は看護師として勤務していたときから、生活習慣病は治らないと思っていました。それは、看護学生の時に生活習慣病に対する薬を飲み始めたら完治することは難しく、薬を一生飲まなきゃいけないと教わっていたからです。また、当たり前に受けてきた食事の教育や、テレビCMは間違っている内容や矛盾している点が実は多くあるんです。
父はクリニックを受診し、定期検診を受けて薬を服用していました。しかし、体調が悪化して病院を受診したら肝臓がんと診断され、余命半年と宣告されたんです。病院を責めたいわけではなく、無知な自分に対して怒りと悔しさを覚えました。
私は無知なことは罪だと思っています。無知なことで人生を選択できない方を減らしたいという想いが強くなりました。
私のサロンはお客様に絶対に嘘をつかず、誠実さを忘れません。お客様に愛を持って接し、自分の家族だと思って言葉がけをすることを大切にしています。便秘、痩せたい、くびれがほしい、生活習慣病を治したいなど、最初の入り口はなんでもいいのです。腸に興味をもってくれた方が、サロンに通いながら予防医学に目を向けて、未来が変わってほしいという想いで活動をしています。
生活習慣病は治るんです。せっかく腸に興味をもってサロンに来てくれたお客様を逃したくないので、結果を出すということを意識しています。お客様の今後の未来が、病気とは無縁な生活が送れるように精一杯サポートしていきたいです。
事業を通して、社会にどのように影響を与えたいですか?
予防医学が当たり前な世の中になるように貢献したいです。
現在の日本社会は経済的な要素が絡んでおり、間違った情報が多いです。 私たちが今までに受けてきた教育や、当たり前のように行なってきたことを疑い、自分自身で判断することが必要です。自分の身体や、大切な方の身体を守るのは自分自身しかいないですし、学ぶ姿勢を忘れてはいけません。
病院に通い、医師に診てもらっているから大丈夫と医師任せにせず、自分の身体を自分で整える大切さを知ってもらいたいです。そうすれば体調が万全になり、仕事で100%の力を出せると思います。また、予防医学を知っていただくことで未来も豊かになるので、そのような方を増やしていきたいです。
お客様のお腹に触れることで、心身のストレスや自律神経の乱れ、食生活もわかる場合が多いです。
身体に良いと思って食べているものが、逆に負担になっていることがあります。腸もみや食事のサポートで、変化を実感しているお客様が多いこと、結果を出していることをたくさんの方に知ってもらいたいです。
今以上に色んな方に予防医学や、私の腸もみの活動について知ってほしいので、今後はサロンを全国に展開をしていきたいです。このような活動を行なっていることを多くの方に知ってほしいですし、一緒に予防医学を広めたい仲間を増やしていきたいです。これからも、予防医学が当たり前な世の中になるように貢献していきます。
久保 知子(くぼ ともこ)
看護師の専門学校に通っているときに、父親を肝臓がんで亡くしたことをきっかけに
予防医学について勉強し始め、腸の大切さに気づく。看護師として働きながら腸もみに
ついて学び、2021年に『腸もみ屋さんmomo』を開業。現在は予防医学を広めるために、腸もみサロンの経営や定期的に講座を開催するなど幅広く活躍中。