取材日:2024/1/5
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
柔道整復師と鍼灸師の資格を持ち、鍼灸整骨院の院長として患者様の施術をしつつ、SNSでサラダを中心とした健康情報の発信や講演会など幅広く活動している田代さんを取材させて頂きました!
- 柔道整復師・鍼灸師になろうと思ったきっかけ
- 現在の活動内容
- 社会に伝えていきたい影響
- メディアを通して伝えたいこと
柔道整復師・鍼灸師を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
父が鍼灸師だったことがきっかけです。
私の両親は、ともに鍼灸あん摩マッサージ師で、自宅兼治療院を構えていました。小さい頃に印象深かったのが、家に全国各地のお菓子がたくさんあることでした。
いつも家に帰ると今日はどこのお菓子があるんだろうと楽しみにしていた記憶があります。
たくさんの患者様から、「いつもお世話になっています。」や「ありがとう。」の言葉とともに出張や旅行の美味しいお土産をいただいていたんです。
両親が行なっている仕事は、人から感謝されてお土産までいただいて、とてもいい仕事なんだなと思ってました。大人になった今でいうと、徳のある仕事だったんですね。
そんななか、実は高校生の頃バンド活動に勤しんでいて、この頃は歌で誰かに感動を与えたいと思っていました。
しかし、20歳のときさまざまな事情が重なり、バンド活動を断念。これから何をして生きていくか。そう思ったときに真っ先に頭に浮かんだのが、誰かのために役に立てる鍼灸師という仕事でした。
その後、まず2008年に柔道整復師の学校に進学しました。当時は忙しかったですが、背水の陣の気持ちで臨みましたね。
柔道整復師の資格を取得後、2010年に鍼灸師の学校に進学し、卒業後は業界のノウハウを学ぶために、1年間大手の整骨院で修行したんです。
その後、2012年に鍼灸整骨院を開業しました。
こんなに早く開業したいと思っていたわけではなく、修行を積んだなかで学び切ったという想いと、良い立地が空いていたこともありチャレンジを決めました。
ありがたいことに開業して12年経過し、安定して事業を継続させていただいています。
集客は、広告をたくさん打ち出したというわけでもなく、お客様の口コミで評判が広がったことでたくさん来院してくださいました。
現在は、父とエステ兼鍼灸師のスタッフの3人で施術を行なっています。
現在行なっている事業に関して教えてください。
現在の事業は、整骨院の運営やInstagramの発信、講演会、イベント運営、サラダの販売です。
鍼灸整骨院を運営しながら、Instagramで発信をしています。
コロナ禍で施術時間が減り、時間に余裕があったので、3-4年前にInstagramで発信を始めました。
Instagramでは、健康情報やサラダを中心にしたヘルシーメニューの発信をしています。
2019年から発信をはじめましたが、最初はフォロワーが数千人でなかなか投稿が伸びなかったんです。
もうやめようかと思ったとき、友人にリール投稿を勧められました。
動画を出すことで、より伝わりやすい投稿内容を考えた結果、Instagramのおすすめ動画で自分のリールが流れるようになり、2023年に投稿がバズってフォロワーが7万人を突破しました。
1分で数十人のフォロワーが増えることに自分でも驚きましたね。
実は、最初からInstagramのアカウントを大きくすることを考えていたわけではなかったです。
学ぶことと料理が好きで、アウトプットをすることで自分の知識のインプットにもつながっていると感じていたので、継続していた結果アカウントが大きくなりました。
Instagramをきっかけに、2年ほど前からサラダを売りつつ講義を行う形のイベント『はじまりのサラダ会』を継続して開催中です。
こうして事業が広がったことは、支えてくれた方々のご縁があってのことだと思います。
私が行なったアクションに対して誰かが見て助言をくれて、その助言を咀嚼して自分なりにまた実践する。これを繰り返して今があります。
なのでインプットしたことは、周りの方々にお返ししたいと思います。
事業に詰まっている想いを教えてください。
人の役に立ちたいという想いです。
事業に詰まっている一番の想いは、人の役に立ちたいということです。
鍼灸師や柔道整復師の仕事はもちろん、バンド活動をしていた頃も、聴いてくれる方のために歌いたいと思っていました。
逆に人を傷つけるようなことはしたくありません。なので、Instagramの発信の仕方でも「〇〇はしちゃダメ」という表現はしたくない。
本当はネガティブな情報を発信した方が、心理学的にリーチが伸びることは分かっています。
ただ、「〇〇はしちゃダメ」ということをしている方やしちゃダメと言われることに関わっている方もいる。そのような方々を傷つける言い方をしたくないので、投稿は「〇〇のほうが良いよ」という表現を使うようにしています。
人を傷つけないようにと思うと、1つの投稿作成にすごく時間がかかってしまいますが、これからも大切にしたい想いです。
Instagramか整骨院の治療か、誰かに任せようかとも考えチームを組んで検討したのですが、やはり自分で伝えたいと思い、今も全て自分で行なっています。
ありがたいことに、現在は昼夜問わず仕事をしている状況なので、家族の支えに感謝しています。
社会に伝えていきたいことを教えてください。
「正しいに近い情報」を発信し続けたいです。
情報過多な世の中だからこそ、分かりやすく正しい情報を伝えたいと思っています。
ですが、人間は「誰が」「どう伝えるか」をすごく大切にしているんです。
正しい情報を伝えるためには、しっかりした活動をし、信頼できるような雰囲気をまとわなければ伝わらないと思うので、フォロワーが増えたことでより伝わりやすくなった実感があります。
これからも世の中の方々が健康的なものを食べることで、心と身体をリラックスさせ、より良い状況になることを目指したうえで、その方々が余裕を持って他者貢献につなげられたら幸いです。
私が他者に貢献できているのは、自分がやりたいことを行なって満足しているからこそだと思います。
また、人はネガティブな気持ちに惹かれやすいので、ポジティブに生きられる方を増やしたいと思っています。
今はこのはじまりのサラダを通して、健康的な食事で人々を幸せにしたいと思っていますが、今後は睡眠、運動、メンタルヘルスについても伝えていきたいです。
加えて、子どもの食育にも興味があるので携わりたいと思っています。講演会に来てくださる方の話を聞くと、エンタメ感覚で投稿を見てもらえる一方で、食生活が変わっている方はまだ少ないと分かります。
健康でいること、それがすべてだと思うのでこれからも伝え続けたいです。
まだ世の中にお伝えできないのですが、実はいろいろなお仕事をいただいている状況です。
何を目指しているかと聞かれると、今後農林水産省から野菜に関するお仕事がもらえたらゴールかもしれません(笑)
最後に読者に伝えたいことを教えてください。
小さな成功体験を積み重ねていくことが大切だと思います。
私がここまで事業展開できたのは、3つの要因があると思います。
1つ目は、環境です。子どもがいて、家族のために頑張らなければいけない状況だったことが大きいです。
2つ目は、幼い頃から人のためになることを行い、喜んでいただけた成功体験があったことかと。
そして3つ目は、自分の専門分野を学び続けたことですね。
何かにチャレンジしたい、事業を立ち上げたいと思っている方がいるならば、些細なことでも良いので、誰かに喜んでもらえるよう動いてみてください。
実際に喜んでいただける経験ができれば、やりがいや成功体験として実感できると思います。それによって、自然と勉強をするようになると思いますし、どんどん幅が広がってくると思います。
個人的には大きな目標に向かっていくより、小さく小さく成功体験を積んで自分も満足しながら進んでいくことのほうが上手くいくのではないかと。そう思っています。
サラダ王子 (鍼灸師 / 柔道整復師)
柔道整復師・鍼灸師として働きつつ、SNSにて健康情報を発信。
現在はサラダを中心としたヘルシーメニューの販売や講演など幅広く活動中。