多くの方の肌トラブルを解決したい!【弘中 秀美 / 薬剤師】

多くの方の肌トラブルを解決したい!【弘中 秀美 / 薬剤師】

取材日:2024/3/18

弘中 秀美(ひろなか ひでみ)

薬剤師の免許を取得後、病院薬剤師として勤務。クリニックの立ち上げをきっかけに病院の外に踏み出し、その後『ひでまりメディカル株式会社』を設立。自身の肌トラブルの経験から、同じ想いをしている方の役に立ちたい、化粧品やサプリメントを通して心と身体の健康を支えていきたいという想いから、肌トラブル解決のため化粧品開発・販売、SNSの発信などの活動を行なっている。

hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

病棟薬剤師として働く傍ら、起業し自社での化粧品開発や開発の支援、SNSでは肌トラブルに悩む方へ向けて化粧品・サプリメントの記事を発信している弘中さんを取材させて頂きました。

記事の見どころ
  • 誰かの役に立ちたい!その想いを持つことの大切さ
  • 大事なのはビタミンⅭ?多くの方の肌トラブルの解決をしたい
  • 病院薬剤師からのキャリアの脱線。一歩踏み出してみて感じたことは?

薬剤師になろうと思ったきっかけを教えてください。

弘中 秀美

人の役に立ちたい。自分を動かしたのはそんなシンプルな想いからでした。

夢はいくつかありましたが、そのなかでも化学の授業や実験が好きだったので研究職に興味がありました。

子供の頃からパズルなど1人で黙々と作業をしたり、自分で試行錯誤して成し遂げたりすることが好きだったんです。

そして高校生のときに、母から「女性も社会進出する時代がくるから資格を取ったほうがいい」というアドバイスをもらったことに加え、阪神・淡路大震災を経験しました。

震災という大きな出来事を経験して、医療スタッフとして人のために何かしたい、誰かのために役に立ちたいという想いが強くなり、医療の道に進むことを決意しました。

医療職のなかでも薬剤師を選んだのは、研究職として働いたり、病院で働いたりと幅広く活躍できると感じたからです。

薬を開発することで、その疾患に悩んでいる方を救いたいという想いもあり、薬剤師になりました。

私自身、小児科に通っていたときに、薬についても詳しく説明してくれたり、薬を黙々と調合したりしている姿をみて、すごいなと感じたことを覚えています。

最初に病院で働こうと思ったきっかけを教えてください。

弘中 秀美

大学の講義のなかで、病棟薬剤師の業務に興味を持ったからです。

学生時代、病棟で働く薬剤師の方が大学の講義に来てくださっていました。

講義を聞いていくなかで、病棟薬剤師は医師や看護師等のコメディカルと連携して治療プランを立てたり、救急医療の場面では、検査データや症状などから、今どんな輸液を準備すれば良いだろうかということを考えたりしているということを知りました。

また、薬剤師はただ調剤するだけではなく病棟で活躍できることが分かり、病院で働きたいという想いが強くなっていったんです。

大学院に進学するより、社会に出てより早く臨床経験を積みたいと思っていたので、民間の病院に就職しました。

実際に薬剤師として働いてみて、学生のときとはまた違った難しさを感じました。

大学の講義にもあったとおり、多職種と連携していくためにはコミュニケーションが非常に大切です。

私は黙々と作業を行なっていくことが好きな性格だったので、コミュニケーション能力を磨くのに苦労しましたね。

その後、病院薬剤師としてスキルアップしたいと考え、総合病院に転職しました。

病院ごとに薬剤師の業務内容はかなり異なり、転職先では抗癌剤や輸液の調合、入院患者さまの配薬など、今まで経験できなかったことを経験し、病院薬剤師としてできる幅が広がっていきました。

現在の事業を始めたきっかけを教えてください。

弘中 秀美

次のステップに進むためには、会社経営が必要だと考えたからです。

立ち上げから携わった皮膚科・美容皮膚科クリニックで、そこでオリジナル美容液の調合をすることになり、私自身も肌トラブルに悩んでいたのでどんな配合がいいのか本当に悩んでいました。

オリジナル美容液は院内処方製剤だったので、クリニックを受診した患者さまのみのお渡しとなります。

クリニックだけだと小さな世界なので、立ち上げて1年ほど経ったタイミングで、もっと多くの方に良いものを届けたい、私と同じように肌トラブルで悩んでいる方の役に立ちたいと考えるようになったんです。

もともと起業したいと思っていたわけではなく、次の夢に進む手段として『ひでまりメディカル株式会社』を設立しました。

会社経営について全く勉強してない状態からのスタートでしたが、事業を進めつつ学んでいったんです。

「薬を開発することでその疾患に悩んでいる方を救いたい」という想いが強かった私は、薬ではなく化粧品でその夢を実現しました。

また、もともと病院で働いているときから、病児保育事業に興味があったんです。

急にお子さんが熱を出して申し訳なく早退していく同僚や、子育ての面からキャリアを諦めてしまう同僚をたくさん見てきました。

弘中 秀美

女性が働きやすい社会にして、キャリアを諦める女性を減らしたい。

そんな方々の少しでも役に立ちたいと思い、資金集めも兼ねて化粧品開発の事業から始めました。

結果として、病児保育事業は実現できてはいませんが、将来何らかの形で携わりたいと考えています。

現在行なっている事業は、製品開発についてのアドバイスや、自社製品の開発・販売がメインです。ビタミンCがとにかく好きなので、唯一無二の製品づくりにこだわっています。

今の時代、肌のトラブルに悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。

化粧品開発に携わり、できた製品を届けることで少しでも役に立つことができれば嬉しいです。

現在の事業をたくさんの方に届けたいと思っています。

現在の事業に詰まっている想いについて教えてください。

弘中 秀美

肌トラブルに悩む多くの方の役に立ちたいです。

今の時代、SNSにはたくさんの情報がありふれています。

そんななか、どの情報が正しいのかという情報の精査が難しくなってきている印象です。

私の記事を見てくださった方のお役に立てれば嬉しいという想いから、SNS発信をおこなっています。

化粧品やサプリメントのことを記事にすることで、フォロワーの方が自分の肌に合った本当に必要なものを選べる一つのきっかけになれたら良いなと。

私は、自分が使ってみて本当に効果を体感できたものしか記事にしていません。

特にビタミンⅭが大好きで、自社製品もかなりこだわって開発したので、ビタミンCが配合されている製品を見つけたら即購入して試しています

ビタミンCの種類も製品もたくさんあるので、皮膚が忙しいです。

ただ、化粧品は肌質によって合う・合わないなど個人差があるので、成分を記載するようにしています。

成分を記載することで、この成分が自分に必要なのか不要なのかなどの判断材料にし、本当に必要な自分に合った化粧品を選択してほしいと思っています。

化粧品だけでなく、サプリメントや食事などによる内面の美についても同様です。いくら外からメンテナンスをおこなっても、内面が整っていないと良い肌反応は起こりません。

内からも外からも意識しケアしていくことは、メンタルの安定にもつながります肌の調子が良いだけで心は華やかになります。

肌トラブルは、精神的な部分とも密接に関係しているので、今後は肌の悩みを抱えている方に対して、一対一でセッションする機会なども設けていきたいです。

社会に対してどのような影響を与えたいですか?

弘中 秀美

やりたいことに勇気を出して挑戦してみてください!

医療従事者は、誰か役に立ちたいという素敵な想いを持たれている方が多いように感じています。その想いは、病院の外に出ることでより多くの方に届けられると考えています。

ですが資格の世界で働いていて、病院の外に出ることはかなり勇気のいることです。

私は元々保守的で黙々と作業を行うのが好きな性格なので、このまま病院で働き、ある程度決まったキャリアを歩んでいくと思っていて、病院以外で働くということにかなり躊躇しました。

そんなキャリアを脱線してはや15年。

今思い返しても、あのときの選択は間違っていなかったと強く感じています。

自分がやりたいと思ったことに挑戦したことで、学生時代から愛読していた雑誌からインタビューを受けるなど、たくさんの貴重な経験をさせていただいています。

また、病院の外にいることで異業種の方と出会う機会も多く、自分の視野も広げることができているんです。

やりたいと思ったことをやるというのはとてもシンプルですが、いざ向き合うと自分には無理。ハードルが高い。もし失敗したら・・・といろいろな感情があふれてくると思います。

でも、まずは一歩踏み出すことが大切です。

その一歩が自分の視野を広げ、やりたいことの実現に近づいていきます

田舎で育ち、東京に上京してからも薬のことだけを黙々と勉強し、コミュニケーション能力が低かった私が、今こうして異業種の方々との交流も楽しみ、ワクワクして毎日過ごすことができているのは想いを行動に移したからです。

人の役に立つという素敵な想いを持ち行動し続ければ、どんな場所でも活躍することができます。

選択肢は、1つではありません

時間は限られています。やりたいことがあるのは素晴らしいこと。ぜひ勇気を出して、やりたいことに挑戦してみてください。

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