取材日:2024/5/16
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
管理栄養士の資格を持ちつつ食品メーカーの営業としてキャリアをスタートし、現在は野菜ソムリエとして幅広く活動される小島さんを取材させて頂きました。
- 小島さんが管理栄養士を目指したのは、食事と身体の関係に興味を持ったから
- 『管理栄養士×メーカー勤務×野菜ソムリエプロ』知識とキャリアの掛け算から自身の道を切り開いた
- 野菜と果物をより簡単においしく食べるためのヒントを届けたい
管理栄養士を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
高校でバレーボール部に所属していたときに聞いた話がきっかけです!
幼い頃から、医療関係の仕事への憧れを感じていました。管理栄養士を本格的に志したのは、高校3年生の進路選択のタイミングです。
高校時代、バレーボール部に所属していました。そのとき、コーチから食事が運動のパフォーマンスに影響しているという話を聞きました。ちょうど体型が気になる年頃でもあったので、食べるものが身体に影響することに興味を持ったんです。
栄養士に対して、学校給食を作っている方のイメージを持っていましたが、実際に調べてみて管理栄養士という国家資格があることを初めて知りました。漠然と国家資格取得してバリバリ働きたいという想いがあったので、管理栄養士の勉強ができる大学進学を目指しました。
大学に入学したタイミングでは、管理栄養士として医療現場で働きたいと思っていたんです。ですが、飲食店でのアルバイトをしていたとき、お客さまに店のおすすめを伝えたり、接客したりすることにやりがいを感じました。
この経験から営業職として働きたいと思い、卒業後は管理栄養士の資格を持ちつつ食品メーカーの営業として勤務をしました。
営業職の後は開発職に携わりましたが、どちらも天職だと思っています。ですが、苦労して取得した管理栄養士の資格を生かせていないのではと疑問を感じるようになりました。
私のキャリアはこのままで良いのかと思いつつ、医療現場経験がない状態だったので、学びなおしの意味も込めて在職中に野菜ソムリエプロの資格を取得しました。
現在の活動内容について教えてください。
管理栄養士の資格を持った野菜ソムリエプロとして活動しています。
現在は管理栄養士の資格を持つ野菜ソムリエプロとして、企業のレシピ開発、セミナー講師、WEBライター、企業のオウンドメディア制作に携わっています。また、SNS発信やメディア出演もしています。
メーカーを退職後、結婚と出産を経て、野菜ソムリエプロとしての最初の活動はWEBライターです。
WEBライターの知識は、職業訓練校で身につけました。最初は、月に1回程度の記事作成でしたが、活動の幅が広がったきっかけは、野菜ソムリエコミュニティの存在です。
実は、野菜ソムリエのコミュニティが全国にあり、私も所属しています。コミュニティの活動のなかで、レシピ開発のお声がけをいただいたことがきっかけに、野菜ソムリエプロとしての活動の幅が広がりました。
日本野菜ソムリエ協会からも、私のメーカー勤務のキャリアを汲んで、セミナー講師やアンバサダー就任のお声がけをいただくこともあります。
メディア出演の機会も、日本野菜ソムリエ協会からお声がけいただきましたが、クラウドソーシングサイトからもご依頼いただいています。
SNSは、WEBライターを始めたタイミングから始めたのですが、Instagramのフォロワーの数が増えたのは、2024年4月です。きゅうりの冷凍方法を投稿したところ、一気に視聴数が増えました。
一度バズったら落ち着くかと思っていましたが、フォロワーの方が過去の投稿も遡って見てくださり、どんどんフォロワーが増えていったんです。
SNSの投稿に関して、特別学んだことはありません。ですが、投稿を作成するときは、営業時代に培った資料作成の知識をもとに作成しています。
現在の活動を始めたきっかけと活動に詰まっている想いについて教えてください。
野菜ソムリエプロは、管理栄養士の資格とメーカー勤務の経験を生かせると感じたからです。
メーカーでは、企業内外問わず、食品や商品のことを伝える業務が多かったです。伝えることは、学生時代の飲食店アルバイトの経験が糧になっています。
ロジカルに分かりやすく伝える、魅せる、共感してもらうことができることが、私の強みだと思っています。
野菜ソムリエプロの資格を取得したとき、管理栄養士としての食品に対する知識とメーカー勤務での経験を生かせると感じました。
その後は野菜ソムリエプロとして、野菜と果物の可能性を伝えたいと思い、メーカーを退職を決意しました。
独立してから現在まで、野菜ソムリエプロとしてさまざまなお仕事をさせていただいています。子どもが幼稚園に入った2023年に、開業届を提出して事業主になりました。
現在の活動に詰まっている想いは、野菜はもっと簡単にずっとおいしくなるということ。
野菜に対して、食べなければいけない、農薬が使われていて不安、種類が多くて難しい、料理の仕方が分からない、子どもが食べてくれないなど、悩まれている方が多いと思います。
野菜に対して難しく考えず、もっとシンプルで良いんだと伝えたいです。
たとえば、少しの工夫で長持ちするようになりますし、皮を剥いたり火を通すことなくてももっと簡単においしくなります。
農薬も日本で使われているものは、人体に影響が出ないように法律で細かく決められていることを伝え続けたいと思います。
今後の展望について教えてください。
メディアでの露出を増やしたいです!
今後の事業展開については、メディアでの露出を増やしたいと思います。これまでは家の中で記事を書いたり、レシピを作ったりすることが多かったのですが、今まで以上に外部に出て、より野菜について伝え続けていきたいです。
セミナー業は一番準備が大変ですが、話し終わった後のお客さまの表情の違いを見ることが本当に嬉しいです。自分自身の達成感からも、セミナー講師が一番向いていると思います。
私自身も、食卓に野菜を取り入れるようにしていますね。より食べやすいように、サラダを食べるというよりは、献立のなかに少しずつ野菜を組み込んでいくという形で摂取しているんです。
彩りも、緑一色ではなく、カラフルになるように意識しています。
メディアを通して社会に伝えたいことを教えてください!
野菜と果物をもっと食べてほしいです!
皆さんに、野菜と果物をもっと食べてほしいと思っています。
身体に良いからというだけではなく、野菜と果物の裏には、作り手の方の想いも詰まっています。私の活動を通して、作り手の方の応援もしたいです。
野菜と果物の摂取量が増えれば、農業の収益改善にも貢献できるし、食品ロスの削減も期待できる。そして、持続可能な農業の発展につながります。
また、野菜が青臭くて苦手な子どももいると思います。これには、少なからず周りの大人の影響もあると思うので、幼い頃から野菜っておもしろいものなんだと生活のなかで感じてもらい、野菜を好きになってもらえたら嬉しいですね。
そして、食べることは一生必要なことです。おいしく食べて、健康的で綺麗に生きられるよう、野菜と果物の専門家として、日々の生活に寄り添った活動をし続けたいです。
また皆さんにもう一つ伝えたいことが、旬を感じてほしいということです。たけのこやとうもろこしのように、季節を感じやすいものだけではなく、トマトやレタスといった、年中いつでも買えるものにも旬はあります。
旬の野菜は、一番美味しくて一番栄養が詰まっているので、ぜひ食卓に取り入れていただきたいです。それが、四季を楽しむことにもつながると思います。
医療従事者の方に伝えたいこととして、私は管理栄養士の資格を持ってはいますが、医療の現場経験がなく、悩んだ時期もありました。
ですが、野菜や果物を日常的に美味しく食べていただくために活動するなかで、皆さんが健康で過ごすことができるようになれば、管理栄養士の資格を生かせると考えるようになりました。
小島 香住(こじま かすみ)
管理栄養士の資格を取得後、食品メーカーの営業として勤務。野菜ソムリエプロの資格を取得後、独立。メーカー勤務で培ったノウハウを生かしてWEBライター、レシピ開発、セミナー講師など幅広く活動中。