きっかけは偶然でいい!唯一無二のキャリアへ【間宮 文人/ 理学療法士】

取材日:2024/5/

間宮 文人(まみや ふみと)

理学療法士の資格取得後、リハビリ病院へ就職。不安な将来を書き換えるべく、理容師の国家資格を2023年に取得。現在は理容室店長、訪問理美容、訪問理美容事業の講師の3本柱で活動しつつ「福祉理容療法士」という新しい働き方を追及している。

hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

今回は理学療法士の資格を持ち、現在は理容師の国家資格も取得し「福祉理容療法士」として、理美容事業や訪問理美容事業を展開している間宮さんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • 理学療法士から理容師へのキャリアチェンジした理由とは?
  • 唯一無二のキャリア「福祉理容療法士」
  • 医療・福祉業界と理美容業界の架け橋となるために!

理学療法士を目指そうと思ったきっかけを教えてください

間宮 文人

自分が怪我した経験から理学療法士を目指しました!

僕は学生の頃に野球をやっていたのですが、肘の故障などでリハビリを強いられることがありました。日常生活ではそれほど困らないことも、スポーツとなると「思うように体が動かない」という悔しさを感じていたのを覚えています。

また、物理的には治っていても精神的な部分でイップスのような症状が出て、全力で投げられない状況が続いていました。それでも、リハビリをしてくださる理学療法士の方が「一緒に頑張ろう!」と背中を背中を押してくれ、とても嬉しかったです。

間宮 文人

自分の経験を通じてリハビリに対する興味が湧き、理学療法士になることを決めました。

入学当時はとにかく勉強漬けの毎日で、野球のマメがペンタコへと変わっていったのを覚えています。国家試験前は特に大変でしたが、がむしゃらに取り組んだおかげで合格することができました。

実際に臨床現場に出てからは、理学療法士のお仕事が楽しくて仕方がなかったです。特に、お年寄りと時代が違うお話をする時は、新鮮な発見が多く、楽しみながらリハビリを行うことができました。

ただ、思い描いていた理想とのギャップがなかった訳ではありません。患者様に対しての責任やコミュニケーションの難しさ、日々の勉強が必要なことなど、多くのことを学びました。

また、先輩方が副業や転職をしていく姿を見て「自分はこのままで大丈夫なのか?」と将来への不安が大きくなったんです。この時に将来について真剣に向き合い、別の道を模索することを始めました。

理容師にキャリアチェンジをしようと思ったきっかけはなんですか?

間宮 文人

将来を考えた時に、20代のうちに行動するべきだと思いました。

病院からデイサービスに移動したり、そこで管理職に就かせていただいたり、お仕事は充実していたかと思います。しかし、周囲の先輩方が副業や転職を始める姿を見て疑問に感じていました。

理学療法士は意外と体力仕事。50歳、60歳で元気に働いている自分は想像できませんでした。それに加え「理学療法士しか学ばない生活」「理学療法士の世界しか知らない自分」がとても怖く感じました。

色々と考える機会が増え、体力面や経済面からも不安が大きくなり「20代のうちに行動するべきだ!」と考えたんです。そのため、早い段階から別の道を模索し始めました。

間宮 文人

理容師の資格を取得することを決意します。

理容師を選んだ理由はいくつかあります。

理容師は通信教育で資格を取得することができ、仕事を続けながら勉強しました。この現実的な選択肢が、理容師への転身を決める1つの要因です。

それに幼い頃、理容師に憧れていた過去があります。父親の床屋さんについて行き、家で真似ごとをしていました。今思えば、そんな理容師さんの仕事をしている姿は、理学療法士とは違ったかっこよさを感じています。他にも長く働ける未来が見えていたり、自分自身のお店を開くことができるなど、魅力的に感じる部分が大きかったです。そのため、理学療法士から理容師へキャリアチェンジすることを決めました。

現在の活動について教えてください

間宮 文人

福祉理容療法士として3本の柱を中心に活動しています!

僕は理容室店長、訪問理美容、訪問理美容事業の講師の3本柱で活動しています。このように、理学療法士よりも理容師としての活動が中心です。

理容室ではお客様の髪をカットしたり、スタイリングしたりすることをメインに実施しています。技術向上を常に意識し、プロとしての姿勢を大切にしながら活動中です。幼い頃に憧れていた理容師の方を想像し、立ち振る舞いがかっこいい理容師を意識しています。

間宮 文人

僕の強みが生きるのが、この「訪問理美容」のサービスです。

主にデイサービスや介護老人保健施設など、福祉関連の施設を中心に介入しております。もちろん施設でも、利用者様の髪をカットしたりするのがメインのお仕事内容です。

ただ、医療従事者としての強みがここで生きてきます。僕は理学療法士として経験してきたことを活かして、スタッフの方々の悩みや利用者様の簡易的な健康相談を聞くことが可能です。

また、医療・福祉の現場を知っているからこそ同じ目線で会話をすることができるので、円滑にコミュニケーションを取ることができます。そのおかげもあり、施設者側としては「安心」しながら、サポートを受けていただけているようです。

僕のような安心を届けられる訪問理美容サービスを増やすために、講師活動を中心としたメッセンジャーとしての活動も行っています。介入に困難と感じている方や新しく挑戦したい方に向けて発信中です。

僕だけの唯一無二の武器「理学療法士×理容師」を存分に活かして活動していきたいです。そして「福祉理容療法士」の第一人者として、安心と技術をお届けしていきます。

活動に詰まっている想いを教えてください

間宮 文人

医療・福祉業界と理美容業界の架け橋になります!

僕が行っている「福祉理容療法士」という働き方は、唯一無二のキャリアだと確信しています。だからこそ、在り方を追及したり、僕らしい働き方を研究したり、まだまだ「福祉理容療法士」としての最適解は求めていきたいです。

また、この異業界間の違いやギャップをなくしていく活動をすることで、様々な可能性が広がっていくと信じています。医療・福祉業界、理美容業界の架け橋として存在していくつもりです。

特に訪問理美容においては、ただ髪をカットするだけでなく、利用者の生活の質を向上させることが必要だと思います。そのためには、理容師としての技術だけでなく、医療従事者としての知識と経験が不可欠です。

体調管理や心身のケア、リスク管理など、相手の状況を理解した上でその場に応じた最適なサービスを提供することが求められてきます。このように、理容師と理学療法士の両方の視点を持つことで、利用者にとって最適なケアを提供できるのが僕だけの強みです。

間宮 文人

だからこそ架け橋となる「福祉理容療法士」として存在していきたい!

これは「理学療法士×理容師」のダブルライセンスをもってる僕にしかできないことですし、架け橋となることが使命だとも感じています。そして、訪問理美容で活躍する「福祉理容療法士」を増やしていくことで、利用者様の生活の質の向上や依頼者に安心感を届けていきたいです。

これからも僕は「僕の在り方」を探求していきながら、前へ進んでいきます。

これからのビジョンを教えてください

間宮 文人

福祉理容療法士としての在り方を追及していきたいです!

僕は「福祉理容療法士」という新しい概念の提唱者として、その役割を明確にしていきたいです。そうすることで、訪問理美容の価値を再評価し、業界全体の意識を変えることができると考えています。

理想を叶えるためにも、SNS発信や講師業を通じて、訪問理美容の重要性を広める活動を実施中です。これにより社会的な認知度を高め、同じ志を持つ人々がついてきてくれたらいいなと思っています。

間宮 文人

先頭を走る身として、誰よりも「福祉理容療法士」を追及していきます!

メッセンジャーとして発信する限り、僕の足が止まってはいけません。常に新しい情報収集とアップデートを繰り返していくことが必要です。そのためにも「福祉理容療法士」を追及し、研鑽し続けていきたいと思っています。

その追及の先に「自分も同じような働き方をしてみたい」「一緒に訪問理美容業界を盛り上げていきたい」と僕に教えを乞うような人が現れたら嬉しいです。

ただ、せっかく現れたのに伝える準備ができていない状況は作りたくありません。だから今は、コンサルティングのような形式を取ることを考えています。1人1人と向き合い、その人の資格や状況に合わせて伴走していきたいです。

そして福祉理容療法士」を通じて、訪問理美容の社会的意義を強調し、より多くの人々にその重要性を理解してもらうことを期待しています。これからも、社会全体の健康や福祉に深く関わる重要な役割を担っていくつもりです。

記事を通して読者に届けたいことを教えてください!

間宮 文人

とりあえず行動に移してみることが大切です。

現代の社会的背景として、どの業界も福祉を前提にしていると感じます。交通機関のバリアフリー化やカフェのメニュー表のフォントが見やすいものに変更されるなど、あらゆる分野で福祉が考慮されてるのが現状です。

だからこそ、僕たちの医療従事者としての強みが活かされていきます。このキャリアは多くの場面で生きてきますし、他の業界でも信頼してもらえる強みとなっていくはずです。

間宮 文人

お散歩感覚で新しいことに挑戦してみてください。

僕自身も緻密な逆算の中で、今があるわけではありません。「とりあえずやってみる」を積み重ねた結果、福祉理容療法士という働き方を選択しています。だから、怖いことや分からないことがあるかもしれないけど、とりあえず1歩踏み出すことが重要です。

僕は中田敦彦さんの「優れるな、異なれ!」という言葉を大切にしています。1つの道で優秀になることより、人と異なった道を歩むことができれば、先頭を走っているのは自分だという意味です。

もちろんお手本がいない中で、自分を見失わないようにすることは簡単ではありません。それでも、自分自身の道を追求し、独自の道を歩んでいった先には「理想の自分」が待っていると思います。

その成長した先の自分に出会いたいですし、まだまだ僕自身も挑戦中です。自分の信じたいと思える道を見つけて、一緒に走り続けていきましょう。

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