取材日:2024/5/29
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
管理栄養士の資格を持ち、SNSでヘルシーレシピについて発信しているさやさんを取材させて頂きました!
- さやさんが管理栄養士を目指したのは、自身の体調不良がきっかけ
- 心と身体の健康ほど大切なものはないと知ってほしい
- 頑張りすぎて無理をしている方に、頑張らない生き方を伝えたい
管理栄養士を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
自身の体調不良の経験がきっかけです!
学生時代に体調を崩していた時期があり、体育祭で倒れてしまったり、腹痛や不眠が続いたりしていたことがあったんです。
そのため、学生時代から健康食品に興味を持っていました。
漠然と健康になりたいという想いから、栄養素の本を買って読んだり、特定保健用食品を買ったりしていたんです。
それから栄養素に興味を持つようになり、管理栄養士を志すようになりました。
大学に進学してからは、キャンパスライフをエンジョイというよりは、勉強をしっかり頑張った学生生活でしたね。
栄養学を勉強すること自体が好きなので、ゼミや実習などで忙しいなかでも楽しく過ごしていたと思います。
卒業後は、大学病院に勤務しました。人手が足りないなか勤務しており、予想していた以上に仕事が忙しかったですね。
ただ1年目は、実際に調理に携わる機会が多くて楽しかったです。2年目に入り、事務作業が入るようになって以降仕事の幅が広がり大変でした。
この頃は、クレームは届く一方で、患者さまの声は届かず、悩むことが多かったです。
その後大学病院を退職し、糖尿病内科のクリニックで栄養指導に携わりました。
クリニックは自分が栄養指導を行なった患者さまの数値が良くなっていく過程に寄り添えるので、喜びとやりがいがありました。
現在の活動内容と始めたきっかけについて教えてください。
Instagramでヘルシーレシピを発信しています。
現在の私の活動は、Instagramでのレシピ発信とSNS運用代行です。
活動を始めたきっかけは、自分が体調不良で会社員として働けなくなったことです。
そんな私でもできる仕事を探していたときに、Instagramと出会いました。
いろいろなジャンルのなかでレシピ発信をしようと思ったのは、糖尿病内科のクリニックに勤務していた頃の経験からです。
糖尿病は初期症状はほとんどなく、身体がだるかったり、のどが渇いたりといった自覚症状が出て始めて来院する患者さまが多いと思います。
ですが、自覚症状が出る段階ではすでに重症の状態で、入院だったり、すぐにインスリン治療を開始しなくてはいけなかったりする状態の患者さまを何人も見てきました。
そんな患者さまを見て、病気になってからではなく、病気になる前に健康を意識できていれば、病気の進行を防ぐことができたのではともどかしさを感じました。
糖尿病内科を退職して、しばらくは管理栄養士としてではなく一般企業に就職していたんですが、体調を崩してしまいました。それから、タンパク質を意識して摂取するようになり、体調が改善した経験があります。
私のように原因不明の体調不良に悩まされている方や、若い方でとりあえず痩せたいと無理してダイエットした結果、体調を崩している方は多いのが現状です。
タンパク質を摂ることの大切さや、自分の健康を見直すきっかけになってほしいと思い、Instagramでヘルシーレシピを発信することにしました。
私のレシピは、ズボラでも作れるものを発信しています。料理を作るのがめんどくさいと思う方でも、楽しく料理を作るきっかけになりたいと思っています。
実際に発信活動してみていかがでしたか?
とにかく必死にSNS発信をしていました。
2023年2月から、Instagram発信をスタートさせました。毎日投稿し始めたのは3月からで、1か月程度でフォロワー数が1万人まで伸びたんです。
フォロワー数はゆっくり増えるものだと思っていたので、私としては嬉しい誤算でした。いただくコメントとDMにも返しきれず、とにかく必死に活動していましたね。
自分の体調を崩してまでやる仕事はこの世にないと思っているので、自分の体調を管理しつつできる形にしています。
発信者になって驚いたことは、一人ブラック企業な方が多かったことです。もちろんそれが悪いというわけではないですが、私が目指している人生ではなかったので、マイペースを心がけています。
過去に、チーズを使用したレシピを投稿した際「チーズを使っているのに痩せるとか言うな!」といったアンチコメントをいただいたことがあるんです。世の中、誤った知識をもっている方は一定数いるんだなと実感しましたね。
「チーズを食べるから太るというわけではなく、バランス良く食べれば大丈夫。そして、私のレシピは栄養価を計算して作成しています。」と投稿したんです。それ以降、コメントやダイレクトメッセージで良い反響をいただくことができました。
また、糖尿病の患者さまからダイレクトメッセージが寄せられるようになり、自身のクリニック経験を生かして相談を受け付けるようになりました。
ダイレクトメッセージを通して、フォロワーの方々のメンタル面もサポートをするなかで、院外でも管理栄養士として患者さまをサポートできるんだと気づいたんです。身体だけではなく、心のサポートが必要だと改めて感じましたね。
活動に詰まっている想いを教えてください。
健康の大切さを知ってほしいです。
管理栄養士として、周囲の方の健康をサポートしたいという気持ちは持ち続けています。ですが、医療現場で働くことは体調面から難しいのではと疑問がありました。
管理栄養士として働くことを諦めかけていたとき、Instagramに出会いました。管理栄養士として発信することで、誰かの役に立てるのだと嬉しくなりましたね。
医師ではないので、病気を治すことはできません。ですが、レシピの発信やメンタル面のサポートをすることはできます。
私の発信を通して、健康を後回しにして頑張りすぎている方に、健康であることの大切さを知ってほしいと思います。
今後の展望としては、人の心を動かすような動画を作りたいです。現在レシピ投稿のほかに、SNS運用の仕事をおこなっています。特に、リール動画を作るのが好きなので、今後も続けていきたいです。
働き方の目標として、場所に捉われない働き方を実現したいです。私は旅行が好きなので、旅行をしながら無理せず楽しく働きたいですね。
Instagramは、目標を達成するための一つの手段です。運用のフリーランスとしての稼ぎ方はさまざまなので、自分の体調を気にかけながら続けたいと思っています。
メディアを通して社会に伝えたいことを教えてください!
頑張りすぎなくても良いと伝えたいです。
世の中には頑張りすぎてしまって、心や身体の健康を崩してしまっている方がたくさんいます。私もその一人でした。
そんな方々に、頑張りすぎなくても良いと伝えたいです。
私の投稿を見て、無理しなくて良いんだと立ち止まるきっかけになれば嬉しいです。そのために、今後はレシピ発信以外にも、頑張らなくて良い、ありのままで良いということも発信していきたいと思っています。
医療従事者の方に伝えたいのは、人生一度きりですしやりたいことをやってほしいということです。
病院で勤務したいと思って働いているのであればもちろん良いのですが、そうでないのであれば、一歩踏み出してみてほしいです。
もしInstagram投稿に興味があるのであれば無料でできますし、勤務しながらでもできるので、興味があるならばチャレンジしていただきたいと思います。
私自身、管理栄養士を経験した後アパレル業を経験したこともありますが、すべてやりたかったことです。
楽しめないと続かないと思いますし、心と身体の健康が第一です。なので、私自身Instagramの投稿はマイペースに無理のない範囲で行なっています。
さや
管理栄養士として大学病院、糖尿病内科クリニックで勤務した後、一般企業に就職。自身の体調不良の経験を踏まえ、SNSでヘルシーレシピの発信活動中。