取材日:2024/5/17
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
管理栄養士の資格を持ちつつ、現在はオンライン料理教室やSNS発信をされているまほさんを取材させて頂きました!
- まほさんが管理栄養士を目指したのは、母の一言がきっかけだった
- 料理教室を開催しているが、自分が料理を得意な自覚はなかった!?
- 子育て中のママの負担を減らしたい想いには、自分の子育て経験が大きく影響している
管理栄養士を目指そうと思ったきっかけを教えてください
母からの一言がきっかけでした!
私は幼い頃から料理やお菓子作りが好きで、いつもキッチンに立っているような子でした。特に母からお手伝いを求められた訳ではないですが、物心ついた時には、料理へ関心を持っていましたね。
中学3年生で進路を決めなければいけない時期に、私はやりたいことが見えず、なかなか進路が決まらなかったです。母は進路で迷っている私に対して「まほちゃんは料理が好きだし、管理栄養士さんを目指したらどうかな?」と勧めてくれました。
この一言が管理栄養士という職業を知るきっかけになりましたね。
初めは管理栄養士という職業に対して、特に強い思い入れはなかったです。「料理が好きだし、食事に関われる仕事なら悪くなさそう」という程度の気持ちだったと思います。
また、当時は女性も何かしらの資格を持っていた方が安心だという風潮がありました。自分が好きな料理の分野に関わることができる。そして資格も手に入り、母の後押しもあって、管理栄養士を目指そうと決意が固まりました。
特に「食に関する必要な知識をより多くの方々に届けたい」「管理栄養士を多くの人に知ってもらいたい」という想いは、人一倍強かったと思います。この想いを形にするべく、管理栄養士としての活動を開始しました。
現在行っている活動について教えてください
オンライン料理教室と子育て中のママに向けたレシピをSNSで発信しています。
2019年からInstagramにて、子育て中のママに向けて「がんばらない無添加オーブン料理」を発信しています。また2024年5月からは、オンライン料理教室「レシピのない料理教室ーmittonー」も運営中です。
インスタグラムの発信内容は、現在の形になるまでひたすら試行錯誤を重ねてきました。子どもの離乳食や偏食・添加物に関する内容を発信していた時期もあります。SNS発信の継続をすることにより、多くの方々に届けられるようになる一方で、根本の悩みは解決できていないとモヤモヤしていましたね。
それからは、育休期間や子どもが寝ている時間を全てオンラインの活動に充て「世の中のママが何に悩んでいるのか」「どんな情報が欲しいのか」をひたすら考えました。ママさんからいただく意見は、料理に時間を取られて子どもとの時間が確保できない。ただ、栄養バランスが気になるから、手は抜きたくない。という声が多かったです。
私の中には「料理=頑張るもの」という定義はありませんでした。なぜなら、楽をしても栄養価の高い料理は作れると知っていたからです。ママさんが抱えている悩みを解決する1つの手段として「がんばらない無添加オーブン料理」の発信を開始するに至りました。
私が開催するオンライン料理教室には、レシピがありません。つまり、正解はないため「食材がないからできない」「調味料の分量を間違えてしまった」と、つまずくこともないです。調理にはオーブンを活用し、料理のスキルに自信がない方でも気軽に挑戦できる環境が整っています。
加えて、1対1の個別セッションやチャットでの個別相談も受け付けています。料理教室では相談しきれなかった・実践を通して見えた課題も相談可能です。個別だからこそ相談しやすいという空気を大切にしています。
現在の活動を始めたきっかけを教えてください
当時の私と同じ悩みを持つ方々の役に立ちたいと感じたからです。
レシピのない料理やオーブン料理の活動を始めたのは、友人の声がきっかけでした。
私は活動開始前から、包丁やまな板を使用せずに調理したり、レシピを見ずに冷蔵庫にある食材で料理を作っていました。その事実を知った友人から「私はそんなに手際よくご飯を作れない」と言われたんです。
私自身が当たり前のようにやっていた料理に「手際の良さ」という強みがあるとは、思いもしませんでした。
また、実際に活動を開始してからは「献立が思い浮かばない」「食材がないから料理ができない」「料理に時間がかかりすぎてしまう」など、料理の悩みを抱えているママの多さを改めて実感しました。
私の活動には、子育て中のママの負担を減らしたいという想いがあります。献立の決定から完成までをいかに短く、頭を使わずにできるかを考えた結果、オーブン料理に辿り着きました。
料理名やレシピがある料理は、その通りに作らなければいけない。上手くできない。という感覚に陥りやすいと思います。しかし、オーブンは天板に並べたらあとは焼くだけですし、時間と温度さえ決めればあとはほったらかしも可能です。
そのため、初心者や料理が苦手な人にもぴったりで、多くの家庭にあるアイテムです。また、オーブン料理は料理上手な人が使うイメージがありますが、実は料理が苦手だと思っている人ほど使ってもらいたいアイテムになります。それに気づいてからは、SNS発信もオーブン料理が中心になっていきました。
たくさんの料理アカウントがある中で「私の良さを活かせる発信はなんだろう?」と考えたことがあります。考えた結果、背伸びせず、ありのままの食卓だったり、調理工程を発信していくことが、発信を見てくださっている方が知りたいところだと感じました。
その想いをいつまでも忘れずに発信を続けていきたいと思います。
活動に詰まっている想いを教えてください
子育て中のママの負担を減らし、子どもの可愛い瞬間を見逃さずに過ごしてほしいです。
私には3人の子どもがいます。離乳食の知識には非常に自信があったため、初めての育児の際は、毎回の調理に多くの時間を費やしていました。しかし、子どもの偏食もあってなかなか食べて貰えなかったです。
食べて貰えずに辛い思いをしましたが、逆に「時間をかけることが正解ではない」と気がつきました。それからは大人と子どもの食事を一緒に調理する「取り分け離乳食」を実践したり、料理の工数を減らしていかに簡単に作るかを意識し始めましたね。そして、現在の活動である「レシピのない料理」「頑張らないオーブン無添加料理」に至っています。
以前は料理開始から完成までの数時間の間、ずっとキッチンに張り付いていました。単に料理の負担が大きいだけではなく、子どもに関われる時間が削られている。そう思うと、料理をすること自体が本当に苦痛になっていきました。
多くのママさんは、栄養を意識して料理を頑張るか、料理の質は諦めて子どもとの時間を優先するかという二択だと思います。私自身もその考えでしたが、オーブン料理に出会って、考えが180度変わりました。
オーブンは時間と温度さえ決めればあとはほったらかしにできるため、オーブンに入れた後は完成まで自由時間になります。この自由時間でもっと子どもと接する時間を作り、子どもの可愛い瞬間を見逃さずにいてほしいです。この想いを皆さんへ届けたいと思っています。
「子どものために・・」と自分を犠牲にするのはもう終わりです。ママと子ども、家族みんなが笑顔で過ごせる、そんな時間をもっともっと増やしていきたいです!
記事を通して読者に届けたいことを教えてください!
食事は身体の土台になる大切なものだと伝えたいです!
近年、食の欧米化や添加物による健康問題が注目され始めました。
添加物が多量に含まれる食品を摂取し続けることで、体調を崩してしまう危険性があります。その結果、医療費が増大してしまい、個人や国としても悪循環になっていく。食と健康に関する問題は健康被害に留まらず、社会全体にも影響を及ぼす重要な課題です。
それでは、幸せの循環は生まれないと考えています。添加物は全てが悪いわけではないですが、こころとからだの健康を保つためには適切に付き合っていかなれければなりません。
食事はからだの土台になる非常に重要な要素の1つです。しかし、家族の健康を守るために「栄養バランスのとれた食事をつくろう!」と思うのは、正直大変だと思います。すると、作り手の負担は大きくなるばかりです。
つまり、いかに手間をかけずに栄養満点のご飯を作るかが鍵となります。オーブン料理はその手段の1つになる。そう確信しています。
私の活動を通して、添加物などを意識した健康に良い料理を摂取し、心身ともに満足できる方が増えてほしい。そして「オーブンを活用した時短料理」をより多くのママさんへ届け、子育て世代の負担を減らすことで、みんなが笑顔で過ごすことができる社会を創っていきたいです。
まほ
資格取得後はドラッグストアに入社するも、コロナ禍で管理栄養士としての役割が激減。仕事の意義を見直すきっかけとなり、正社員の制約に限界を感じて開業を決意。現在はオンライン料理教室や子育て中でも簡単にできるオーブン料理をSNSで発信している。