取材日:2024/06/16

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
管理栄養士の資格を持ちつつ、現在はInstagramで「管理栄養士の節約うまレシピ」をテーマに発信をしているちぐあささんを取材させて頂きました!
- ちぐあささんは母が病気で他界したことで栄養士を目指した!?
- 管理栄養士として資格を取得したが、仕事ができずに悩んでいた。
- 管理栄養士のレシピは美味しく食べれて、体が健康になれる。
栄養士を目指したきっかけについて教えてください。

体のことを勉強して、体にいい食事を作りたいと思いました。
私は幼い頃から、将来はパティシエになることが夢でした。昔から食べることや料理をすることが好きだったので、食に関連した職業に就きたいと考えていたんです。
しかし、私が中学1年生のとき、母が病気を患ってしまいました。闘病生活を送っていましたが、私が中学3年生のとき亡くなりました。
当時は母が料理を教えてくれて、私たちにもできるように習慣づけてくれたのです。そのため、母の体調が悪いときは、私が家族のご飯を作ったり、自分のお弁当の準備をしたりしていました。
病状が進むにつれて、母は食べたいものが好きなように食べられなくなりました。私にとってはショックな出来事だったので、今でも闘病中の母を鮮明に覚えています。
この経験を通じて、元気な状態で美味しいご飯を食べられることは、当たり前のことではないと痛感したのです。食欲があり「美味しい!」と感じられることは、素敵なことだと改めて思いました。体のことを勉強して、体にいい食事を作りたいと思い栄養士を目指そうと思ったんです。
ただ、私は4人姉妹の長女で末っ子の妹は幼く、家計の事情で大学へ入学することは難しかったですね。そのため、社会経験を積んでから「いずれは管理栄養士になろう」と決めて栄養士の短期大学に入学しました。
管理栄養士になろうとしたきっかけについて教えてください。

管理栄養士の方が将来仕事をするうえで幅が広がると考えました。
資格を取得後は、栄養士として食品会社に勤務しました。主な業務としては、品質保証をする仕事で、細菌検査や工場内の監査、商品の設計に携わっていたんです。
結婚や夫の転勤をきっかけに職場を退職しました。その後は長男を出産して、子どもが大きくなったら再び働きたいという気持ちを抱き始めます。そのため、栄養士よりも国家資格である管理栄養士の方が将来仕事をするうえで幅が広がると考え、改めて資格を取得する決意をしたんです。
栄養士として実務経験を積んでいたので、管理栄養士の受験資格はありました。しかし、栄養士から管理栄養士になる既卒受験では、毎年合格率が20%程度と低いのが現状です。1度目の受験は不合格となり、現実は甘くないと実感しました。
学生時代は自分の好きなタイミングで勉強していましたが、子育てをしながら勉強時間を捻出するのに苦労したことを覚えています。
それからは朝早く起きて短時間の勉強をして、夫の休みの日には育児を任せて自習室に通いました。自分一人の力ではなく、周りに支えてもらえたからこその合格だと思っています。2度目の国家試験ともあり、合格した時は本当に嬉しかったです。
現在の事業を始めたきっかけを教えてください。

考えて料理をする楽しさを実感でき、誰かの役に立てると思いました。
私は1人目の子どもを出産した後に、料理日記を開始しました。自分自身が料理を頑張っていることを実感するため、Instagramに投稿していたんです。また、商品モニターなども行っており、指定された商品で食事を作って投稿していました。
2人目の子どもを出産する少し前に、管理栄養士の資格を取得したんです。そのため、すぐには資格を活かして働くことができず、何かできることはないか考えていました。
そんなときに、管理栄養士を活かし自分でレシピを考えて料理の投稿をしていき、今に至ります。考えて料理をする楽しさを実感でき、SNSを通じて管理栄養士として誰かの役に立てると思いました。
また、最近は物価が高騰しているので「普段の料理から節約できる美味しいご飯を作る」ということを意識して発信を行なっています。
私は節約をすることで家族みんなで笑って過ごせるとっておきの時間を作りたいんです。私が実践してきたことを発信しているので、説得力があり多くの方から共感が得られています。
現在の事業内容を教えてください。

Instagramで「管理栄養士の節約うまレシピ」をテーマに発信をしています。
Instagramで「管理栄養士の節約うまレシピ」をテーマとした、レシピの考案やリール動画の投稿をメインに行なっています。簡単に誰でも手軽に挑戦できるようなバラエティ豊かなレシピ作りを心がけてますね。
また、単に安い食材を使って節約をするのではなく、身体が整う家計に優しいレシピ作りができるように意識しています。「まとめ買いや、旬な野菜、お得な食材を掛け合わせながら工夫する」節約レシピです。
Instagramであたたかいコメントをしてくださる方や、関連の動画も見てくださる方が増えています。「家族に好評でした」や「偏食だった子どもが食べてくれるようになった」など嬉しいお言葉をいただき、とてもありがたいです。
その他にも、レシピサイトでレシピの発信を行っており、2023年にはレシピサイトアンバサダーを務めています。毎日の食事作りでレパートリーに困っている方は、ぜひ見ていただきたいです。また、現在は企業様のレシピ開発や考案、フードスタイリングなどにも力を入れて取り組んでいます。
事業に詰まっている想いを教えてください。

元気な状態で美味しく食べれることは、素敵なことだと気づいてほしいです。
世の中には美味しいものが溢れています。外食やテイクアウトなどは値段が高いため、お金を浪費してしまうものです。そのため、お金をかけなくても自分で美味しい食事を作れることを知ってほしいと思います。
私の投稿を見ていただくことで、誰でも安くて簡単に節約ができ、今以上に元気になれる料理を作ることが可能です。また、元気な状態で美味しく食べれることは素敵なことだと料理を通じて気づいてほしいと思います。
管理栄養士ちぐあさのレシピは「どれも美味しくて、体が元気になるから参考にしたい」と思っていただけたら嬉しいです。私のレシピを見てくださっている方の目線を大切にして発信を継続したいと思います。
また、夫が転勤族なため、私は定職につけず悩んでいた時期がありました。しかし、現在はSNSの発信で、収益化でき収入を得ています。このように、転勤族の妻でも1人の人間として社会で活躍できることをアピールしていきたいです。
今後は自分のレシピを書籍化することを目標に活動しています。管理栄養士、料理家として自分の好きな料理を仕事にして、みなさんを健康で幸せにできる料理を作れるようになりたいです。
hospassを通して読者に届けたいことを教えてください!

管理栄養士のレシピは美味しく食べられて、体が健康になります。
管理栄養士は病院で働くイメージが強いと思いますが、一般の方の健康を守るのも役割の一つです。管理栄養士だからといって対象の幅を狭めず、視野を広く持ってほしいと思います。医療の現場だけでなく、目の前にいる方のために役立つことはたくさんあるのです。
管理栄養士のレシピは美味しく食べられて、体が健康になります。みなさんに美味しく楽しみながら、より健康な食事をしていただきたいです。
また、医療の国家資格を取得するのは難しく労力がいります。その難しい試験に合格しているみなさんは専門的な知識を身につけているのでもっと自信を持ってほしいです。
まずは、何か大きな問題を解決できなくても、小さいことから活動をしてみてください。大勢でなく、目の前の1人から知識を活かしてほしいと思います。
何か強い想いを持ち、地道にコツコツと努力を重ねていくことは大切なことです。立ち止まることがあっても前に突き進めば、自分の心が揺れ動くものが見つかります。私自身も活動を通して実感できました。
自分を信じて挑戦すれば何か見えてくると思うので、前向きに自分自身と向き合ってほしいです。
ちぐあさ
管理栄養士の資格を取得後に出産を経験。すぐには働けないため「何かできないか」と考え、管理栄養士を活かしたInstagramの発信を開始。また、最近は物価が高騰していることもあり「普段の料理から節約できる美味しいご飯を作る」を意識して発信を行なっている。現在はInstagramで「管理栄養士の節約うまレシピ」をテーマに発信をして活躍中。