幸せな出産を増やしたい!【れいな / 助産師】

れいな

自分の出産経験を機に、助産師資格を取得。病院内では継続的かつ本質的な悩み解決ができないと感じて独立を決意。現在は産前産後の継続セッションを展開し、幸せな出産ができるお母さんを増やしたいという想いで活動している。

hospass運営局

こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。

助産師の資格を持ちつつ、現在は産前産後の継続セッションを展開されているれいなさんを取材させて頂きました!

記事の見どころ
  • れいなさんが助産師を目指したのは、自分の出産体験がきっかけだった
  • 産前産後のセッションは、病院で届けられなかった支援が軸になっている!?
  • 幸せな出産ができるお母さんを増やしたいという想いで活動されている

助産師の資格を取得するまでの経緯を教えてください

れいな

曽祖母と友人の死がきっかけでした。

私は学生の頃に曾祖母と友人が亡くなってしまい、死と向き合う経験をしました。この大切な人とのお別れが、人の命について深く考えるようになったきっかけです。

生と死に関する本を読む中で、ふと看護師の本を手に取りました。人に寄り添い、誰かの役に立つことができるという点で、看護師の仕事に魅力を感じましたね。

また、曾祖母の看取りで「私に出来ることがあったのではないか」と後悔を感じていた点も影響が大きいです。同じ後悔をしたくないという想いから、看護の道へ進む決意が固まりました。

勉強嫌いな私でしたが、看護学校の勉強は非常に楽しかったです。特に、人体の仕組みやホルモンの勉強に夢中になっていましたね。

実習では患者様へのケアに自信が持てず、不安を抱くことも多かったです。しかし、患者様とのコミュニケーションが大好きでしたし、実習後に感謝されることが大きな励みとなっていました。

れいな

私の中で、だんだんと助産師に強い憧れを抱くようになりました。

助産師に興味を持ったきっかけは、テレビのドキュメンタリー番組です。映像で流れてきたのは元気な出産シーンではなく、生死を彷徨う場面でした。出産は生命が誕生する明るい場所というイメージでしたが、印象が変わるとともに命の儚さと尊さを痛感しました。

また、長女の出産で担当だった助産師さんに、憧れを抱いた点も大きく影響しています。どんなときも、冷静かつ優しく声かけをしてくれる方でした。そんな助産師さんの姿から「自分もこんな助産師になりたい」と思い、助産師を目指す覚悟が固まりました。

現在行っている活動について教えてください

れいな

産前産後の継続セッションやコーチング・ NLPのセッションを展開しています!

現在、オンラインで産前産後の継続セッションを提供しており、妊婦さんやお母さんたちが安心して出産・育児に臨めるようサポート中です。また、コーチングやNLPのスキルを活かしたセッションの展開やママ向けのコミュニティ運営など、妊婦さんやお母さんたちの心のケアも行っています。

産前産後の継続セッションは、妊婦さんやお母さんが抱える不安や悩みを解消する場です。妊娠中の身体の変化や出産への恐怖・育児に対する不安など、どんなお悩みでも問題ありません。衆向けの情報ではなく、個別性を踏まえた回答やサポートを提供しています。

また、コーチングやNLPのスキルを活かしたセッションも展開中です。妊婦さんやお母さんたちが「自己理解を深めるための機会」となっており、自信を持って出産や育児に臨めるようにサポートしていますこれらのスキルは、妊娠や出産に関する悩みだけでなく、自己成長や人生全般でも生きてくるスキルです。

コーチングやNLPを学んだことで、出産や育児に関する知識や情報だけでなく、プラスαの要素を提供できるようになったと感じています。妊婦さんやお母さんたちが、少しでも安心して出産・育児に臨むことができるようにサポートしたいという想いで、継続的なサポート体制を整えました。

現在の活動を始めたきっかけを教えてください

れいな

産前産後の継続的なサポートが必要だと感じたからです。

病院では1人の妊婦さんと関われる期間が限られているため、悩みや不安をゆっくり聞ける機会が少ないという課題があります。そのため、不安を解消しきれないまま、お産に臨むケースも少なくありません。

また出産前だけでなく出産後も、不安や悩みは次々と湧き上がってきます。病院を退院したあとは支援者と関わる機会が一気に減少するため、孤独感を感じやすい環境になりがちです。孤独な環境で子育てすることで、出産体験が良い思い出として捉えられなくなってしまうことすらあります。

実際に外来で再会した方々にお話を聞いたとき、孤独感を感じながら子育てに向き合っている方が非常に多かったです。そんな姿を見て「病院以外の場所でも、継続的なサポートが受けられたらいいのに」という想いがより強くなっていきましたね。妊婦さんが理想のお産を実現するために、不安や悩みをいつでも解消できる場として、オンラインでの継続セッションを始めました。

コーチングやNLPのスキルを活かしたセッションは、自分自身が学びながら実践を繰り返してきた背景があります。子育てだけでなく、生活全般で幅広く生かすことができる要素ばかりです。ほかの妊婦さんやお母さんたちにも、同じ機会を提供したいと強く感じたことがきっかけでした。

相談に乗るとき、単にお話を聞くだけでも不安や悩みに寄り添うことは可能です。しかし、共感をするだけでは、根本的な解決にはなかなか繋がらないと痛感しました。抱えている不安や悩みを多角的に掘り下げていくことで、本質的な悩みの解決ができるように NLPを活かしたセッションを展開しています。

活動に詰まっている想いを教えてください

れいな

My助産師のような存在でありたいという想いで活動しています。

数多くのお母さんと向き合う中で「相談先がない」と悩む方を多く目にしてきました。

病院の外来で相談できる時間は限られており、インターネットで得られる情報は大衆向けのものばかりです。「自分に合う情報は一体どこにあるのだろう」と皆さん頭を抱えていました。

私が提供する産前産後の継続セッションでは、本質的な解決策を提供することを重要視しています。そのため、教科書的なアドバイスはしません。皆さんが抱える不安や悩みを深掘りしたうえで、1人1人に合わせた回答を提供しています。

また、少しでも不安な時間を減らしてあげたいという想いから、チャットでの相談も受け付けています。出産・育児のことはもちろん、不安に感じたことはどんな内容でも構いません。困ったときは、いつでも気軽に相談することが可能です。

そして「心理的安全性の高さ」には特にこだわりがあります悩みを打ち明ける際に「どう思われるだろう?」「否定されてしまうのではないか」と恐怖感を抱く方も多いのではないでしょうか?実は、私がその1人でした。

しかし、NLPコーチングの受講を通して「もっと自分のことを話したい!」と思えるまでに変化したんです。私自身は変化した経験から「何を話しても否定されない環境」の重要性を痛感したため、私のセッションにも反映しています。

産前産後の継続セッションやNLPのコーチング・コミュニティ運営は、あくまでも手段の1つだと捉えています。「お母さんたちに安心感を提供したい」「気軽に相談できる場所でありたい」という想いの実現に向けて、私にできることは何かを常に考えていきます。

hospassを通して読者に届けたいことを教えてください!

れいな

働き方の多様性が、子育ての充実に繋がっていくことを伝えたいです!

現在の日本は、物価の高騰に伴う経済的不安が広がっています。金銭的・精神的にも余裕のない状況であり、本来は楽しいはずの子育てが、苦しいものになってしまっている方が多いです。

私はこの状況を変えるために、女性の働き方の選択肢をもっと増やしたいと考えています。働き方の多様化で、女性の起業家も少しずつ増えてきました。この流れをさらに拡大し、自由な働き方ができる社会を目指していきたいです。

柔軟な働き方ができることで、子育てに割ける時間が増加します。また、経済面で余裕が生まれることで、子育ての充実にも繋がっていくのではないでしょうか。

医療従事者の方々には「病院外には、新しい価値観や可能性が広がっている」というメッセージを届けたいです。私自身、病院で勤務していた頃は、その環境で得た情報が全てだと思っていました。いま振り返ってみると、偏った価値観や狭い世界で生きていたと強く感じます。

私はSNSやコミュニティで普段は交わることのない方々との接点が増加し、内向きだった視点が外向きに変わっていきました。必ずしも病院を辞める必要はなく、きっかけは小さなもので構いません。まずは、趣味や好きなことを通じて他業界の方と話してみるなど、小さな積み重ねが大きな変化を生み出すことを強調したいです。

将来的には、女性議員が育児の政策を作るような社会の実現も願っています。壮大な目標であり、私1人では到底実現できません。しかし、そのような意識を持つ女性を少しずつ増やすことならできると感じています。私の活動を通じて、ママの起業や自由な働き方が広がり、女性の選択肢を増やすきっかけになれば嬉しいです。

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