理学療法士の価値を上げたい!【平井 拓真 / 理学療法士】

平井 拓真(理学療法士)

母親からの勧めで理学療法士を目指す。SNS上で理学療法士の否定的な意見を見たことで、社会の認識を変えたいと思い活動を開始する。理学療法士の働き方の可能性を広げ、素晴らしさを伝える活動をしている。現在は病院で勤務する傍ら、TikTokでインフルエンサーとして活躍中。

記事の見どころ
  • 母親の勧めで理学療法士を目指した?
  • SNS上で理学療法士の否定的な意見を見たことで、社会の認識を変えたいと思った?
  • 理学療法士の働き方の可能性を広げ、素晴らしさを伝える活動をしたい!

理学療法士を目指したきっかけを教えてください

平井 拓真

母親から理学療法士を勧められたことがきっかけです。

僕は小学校3年生から高校3年生まで、10年間バスケットボールをプレイしていました。バスケットボールを継続したい気持ちはありましたが、プロ選手にはなれないと感じ、別の道を進むことを選択したのです。それでも、将来はスポーツに関わる仕事をしたいと考えていましたね。

そんな時、僕の所属していたバスケットボール部に、専属のトレーナーがいたことを思い出しました。僕は選手と向き合って怪我を治したり、メンタルコントロールをしたりする姿に憧れを感じたのです。その方は鍼灸師をやられていて「このような仕事があるんだ」と医療の世界に興味を持ちましたね。

また、僕には姉がおり、理学療法士の学校に通っていました。そのこともあり、母親から理学療法士を勧められて、理学療法士の道を目指すきっかけになったのです。

平井 拓真

勉強量の多さから壁にぶち当たりましたね。

大学では勉強が大変で学ぶ量や、覚える量が多くて苦労しました。一般的な大学生の生活を見ていると、羨ましく感じ「選ぶ道を間違えたのかな」と思ったこともあります。

しかし、理学療法士の勉強を継続するうちに、解剖学や運動学に興味を持ちました。「体ってこんな構造なんや。こんなに筋肉がついているんだ」と勉強が楽しくなりましたね。

また、僕は肩関節に興味を持つようになりました。肩関節は複雑な構造ですし、その複雑さが僕の興味をそそります。 実習では、肩に疾患がある患者さんをメインで受け持たせていただきました。

そのときに、肩関節の治療をしている理学療法士の方を見て、かっこいいと感じたのです。その後も「肩の治療をしたい」と思い、現在の病院に就職しました。

現在の活動を行うきっかけについて教えてください。

平井 拓真

理学療法士の偏った情報や、社会の認識を変えたいと思いました。

病院に勤めて2年目の頃に「理学療法士は給料が少ないから辞めておいたほうがいい」という投稿をSNS上で見かけました。確かに合っている部分もありますが、否定的な意見だけを全面的に出して投稿されていたことに怒りを感じたのです。

給料は自分で行動することで上がったり、下がったりするものだと思います。それを理学療法士という仕事のせいにして発信するのは納得できなかったのです。

また僕は病院で実際に働いたことで、理学療法士の素晴らしさを再認識できました。そのため、僕が発信することで偏った情報をや社会の認識を変えていきたいと思ったことが、発信を始めたきっかけになります。

社会では理学療法士という職業を知らない方が多いのが現状です。その中で、僕のほかに理学療法士で技術系の動画を投稿している方がいます。ただ、一般の方たちにはこのような動画は届きづらいです。

僕は理学療法士を知らない方でも、理学療法士を目指そうと思えるきっかけを作りたいと思っています。そのため、一般の方でも理解できる発信を心がけていますね。

最初は理学療法士のメリット、デメリットなどを投稿していたんです。 動画を作成することに苦戦もしましたが、何回も試行錯誤しました。最終的には動画編集スキルも身につけることができ、今はやりがいを感じています。

現在の事業内容について教えてください。

平井 拓真

病院で勤務する傍ら、TikTokを中心にインフルエンサーとして活動しています。

理学療法士として病院で勤務する傍ら、TikTokを中心にインフルエンサーとして活動しています。現在は「1万人程のフォロワー」がおり、自身で動画の制作や編集を行い、活動中です。

内容は「理学療法士の1日」「理学療法士の勉強vlog」など、理学療法士に関連した発信を行っています。理学療法士として働いていてもプライベートな時間があることや、勉強方法などを投稿してるのです。「現役の理学療法士のリアルな日常」をみなさまに届けられるように意識しています。

また、学生の方からのコメントが多く「理学療法士を目指して良かった」「平井さんの動画を見て頑張ろうと思った」など温かい言葉をいただいていますね。

僕も学生のとき、辛い時期がありました。そのようなときに「元気」や「勇気」がでる発信者の方がいたらと考えたことがあります。そのため、理学療法士のことで悩んでいるみなさんを勇気づけられる発信になっていると嬉しいです。

これからも多くの方に僕の活動を知っていただき、理学療法士の素晴らしさを伝えていきたいと思います。

事業に詰まっている想いを教えてください。

平井 拓真

理学療法士の働き方の可能性を広げたいです。

現在の活動は、理学療法士の否定的な意見をSNSを見て勢いで始めました。SNSには色々な情報があり、信憑性に欠ける発信も多いです。そのため「信用しすぎないでほしい」と思います。

何が正しい情報なのか、取捨選択することは大切です。理学療法士のことは僕のSNSを通じて色々と知っていただき、目指してくれる方が増えたら嬉しく思います。

また、僕が学生だった頃より、現在は理学療法士の働き方が変わり多様化してきました。そのため、僕が今以上に活動を頑張ることで、理学療法士の働き方の可能性をもっと広げられると感じています。

平井 拓真

看護師と同等になるぐらいまで認知されると嬉しいですね。

理学療法士の可能性を広げるには、まずは社会に認知してもらうことが大切です。僕が影響力をつけることで、理学療法士を多くの方に知っていただき、価値を高めていきたいと思います。

理学療法士は、資格を取得するまでに辛いことや苦労もあります。しかし、僕はそれ以上にやりがいや楽しさがあると思うんです。とくに患者さんから「ありがとう」の一言をもらったときに「やっていて良かった」と思います。このやりがいはお金にはかえられないのですね。

これからもみなさまに理学療法士の素晴らしさと、魅力を伝えられるように活動していきたいと思います。

最後に読者に伝えたいことはありますか?

平井 拓真

一つでも挑戦することで世界が広がります。

僕自身、現在はSNSなどで表向きに活動していますが、最初は苦手なタイプでした。学生時代も人見知りでしたし、目上の方がいるだけで緊張して話せなかったです。

そんな僕でも一つ挑戦をしたことで、自分の価値観が変わりました。一歩踏み出したことで緊張を感じなくなったのです。行動したことで「何でこんなことが恥ずかしかったんだろう」と思うきっかけになりました。

現在、挑戦できていない方の多くは、最初の一歩目を踏み出すことをためらっていると思います。ただ、踏み出すことは何でもいいので、小さいことを継続するところから始めてほしいです。一つでも挑戦することで、もっと世界が広がります。その感覚をみなさんにも経験してほしいです。

また、僕も時に上手くいかないこともありますが、気持ちを切り替えるようにしてます。自分自身に「何でこんなとこでとまってるん?」と問いかけるようにしていますね。来は目標としている自分がいるので「そのためには下を向いている時間はない」と思いながら、日々頑張っています。

行動したことで僕は変わることができました。とりあえずは行動あるのみだと思うので迷っているなら行動していきましょう!みなさんの活躍を応援しています。

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