ア医ドルとして人を笑顔にするという夢を叶えたい!【北村舞香 / 医師】

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北村舞香(医師)

ナイチンゲールの伝記を読んだことがきっかけで医療職に興味を持ち、医師を目指す。現在は医師として働きつつ、「NEOアラモード」というアイドルグループの一員として活動中。医療と芸能の二方向から人を笑顔にしたいという夢があり、現在はア医ドルとして活躍している。

記事の見どころ
  • ナイチンゲールの伝記を読んだことがきっかけで医療の道へ
  • 医師とアイドル、どちらの道も諦めきれずに、両方を目指すことに!?
  • 夢はひとつじゃなくていいと伝えたい!

医療職になろうと思ったきっかけを教えてください

北村 舞香

小学4年生の時にナイチンゲールの伝記を読んだことがきっかけです

偉人の伝記漫画を読むのがすごく好きで、たまたま小学4年生の時にナイチンゲールの伝記を読みました。特に印象的だったのは、ナイチンゲールがクリミア戦争をきっかけに「ランプの天使」として呼ばれたエピソードですね。

ランプ1つだけを持って全てのベッドサイドを回ったり、戦争で心を病んでしまった患者さまが少しでも安らげるように、好きなことを楽しむ時間を作ったりと、本当に人の心に寄り添っている姿に惹かれました。

自分の時間を惜しむことなく患者さまのために捧げる自己犠牲の精神に一番心を打たれて、それからずっとナイチンゲールを尊敬しています。ナイチンゲールは私が尊敬する女性ランキング第1位であり、大好きな女性です。

ナイチンゲールのエピソードを知ったことがきっかけで医療の仕事で誰かを笑顔にしたいと考えるようになり、小学校の卒業文集には「看護師さんになりたい」と書いてました。子どもの頃から困っている人に手を差し伸べたい気持ちが強かったと思います。

その後、部活動や私生活を通して、私の得意分野を活かせるのは医療職の中でも何だろうと考えるようになりました。私は物事を考えていろいろな情報を整理するのが得意だったので、患者さまの症状を整理して診断して、治療方針を決定する医師のほうが向いているかもしれないと考え、医学部への進学を決意しました。

芸能に憧れたきっかけを教えてください

北村 舞香

小学6年生のお姉さんが、朝礼台で皆の前でダンスをする姿に憧れたのが最初のきっかけです

小学校の運動会で「全校表現」という、全校生徒でダンスをする種目がありました。昼休みに小学校5〜6年生が教室まで教えに来てくれたり、朝礼台の上で踊って教えてくれたりしたのですが、朝礼台の上で踊る小学校6年生のお姉さんの笑顔が本当に輝いて見えて、一目惚れしました。

ただの朝礼台だったんですが、私にとっては1つのステージに見えたんです。そのお姉さんの存在がステージへ憧れた最初のきっかけですね。

朝礼台の上でダンスできる人はオーディションで決まるので「絶対朝礼台の上で踊る」ということを目標に頑張りました。小学校5〜6年生で全校表現の係になり、オーディションに合格して憧れの朝礼台の上で踊れたときは本当に嬉しかったです。

ステージへの憧れがきっかけで表現が好きなことにも気づき、小学校6年生で演劇部を立ち上げ、中学生から高校生までは部活でミュージカルに携わっていました。表現で誰かを笑顔にできる喜びを感じるとともに、みんなで1つの物を作り上げる楽しさも感じていました。

医学部に進学する上で悩んだことはありましたか?

北村 舞香

常に芸能と医療、どちらの道に行くのか選択を迫られたことです

ずっと、私は芸能と医療の両方をやりたいのに、どうして両方を目指してはいけないんだろう、どちらかの道を選ばなければならないのだろうと思っていました。選択ばかり迫られることに悩んでいましたね。

また、医学部を狙うには学力がギリギリだったので、勉強面では苦労しました。高校の卒業式の日に学年主任に呼び出され「どうぜ全部落ちたんだろう」と言われたので、「落ちました」と伝えたら「浪人生活は1年で諦めて他の大学を受験するように」と言われたんです。

そのときに自分の夢を大切にできるのは自分しかいないと強く想いました。もちろん応援してくれる家族や友人は大切でありがたい存在ですが、今の自分の夢を大切にできるのは今の自分だけなんです。私がこの気持ちを大切にしなかったら可哀想だと想い、自分が自分の気持ちを大切にしようと心がけるようになりました。

夢の選択に迫られてどちらも諦めきれないけど、自分の夢を大切にするのも大切にしないのも自分次第と思い、医学部の受験も芸能も両方頑張ろうと決め、浪人生時代は誰にも負けないぐらい勉強に集中し、翌年、医学部に無事合格しました。

アイドルを目指したきっかけを教えてください

北村 舞香

中学校3年生のときに、友達の好きなアイドルグループのリリースイベントに行ったことです

身近なお姉さんに憧れたり部活動で舞台に立ったりすることはありましたが、友達の好きなアイドルのリリースイベントに行って、職業として舞台に立っている同年代の方を初めて見たときに、単純にすごいと思いました。また、アイドルの方々が歌って踊っている姿が本当に楽しそうだったんです。そして、何時間も前からアイドルの方が出てくるのをすごく楽しみに待っていたり、グッズの購入を楽しんでいたりするファンの熱量にも圧倒されました。

会うだけで多くの人々を元気づけられるアイドルという存在に感銘を受け、またファンの方々にダイレクトに想いを伝えられるアイドルという存在に惹かれ、アイドルを目指すことを決意しました。

医学生時代は、地下アイドルとして活動したり、大学の合間に夜間の芸能養成所に通って舞台女優としても活動したりしていました。初期研修が終わった頃に元宝塚歌劇団プロデュースの「NEOアラモード」というグループのオーディションを見つけて、舞台にかける想いが強い方々と一緒にやりたいと考えて応募したところ、念願だったアイドルデビューを叶えられたんです。

現在の活動内容・活動への想いを教えてください

北村 舞香

人生の目標として「人を笑顔にする」ということを掲げています

現在は医師として働きつつ、NEOアラモードのアイドルとしても活動しています。ライブは週1回ペースで行っています。日によっては午前中は医師として働き、午後はアイドルという日もあるので、医師の顔とアイドルの顔を使い分ける日もありますね。

私は人生の目標に「人を笑顔にする」を掲げていて、医療と芸能の二方向から人を笑顔にできると考えています。

医師としては、アイドルのいいところを活かしつつ、患者さんを笑顔にしたいと思い働いています。以前あるイベントで「こんな気さくなお医者さんがいるんだ。病院が怖くなくなりそう。」と声をかけてもらったことがあります。一般の方にはもっと医療を身近に感じてもらいたいし、例えば、子どもたちには「病院は怖いところじゃないよ、注射も大事なことだからやっているんだよ」ということを伝えられるような存在になりたいです。

アイドルとしては、もっと歌やダンス、お芝居のレベルを上げて、見てくださる方々に笑顔と感動を与えていきたいです。個人的には武道館でライブをする夢も叶えたいし、医療に関連するような曲も、もっと出したいです。

2024年には、日本で初めて医師が作詞、振り付けに携わった『年中無休のあなたの主治医』という曲ができ、ライブでも披露しました。歌詞の中には、生活習慣や健診のこと、医師目線の働き方改革についても盛り込んでいます。医師が自ら作詞して歌って踊るのは面白いし、医師でもありアイドルでもある私だからこそ届けられる想いがあると考えています。

医師が本気で歌って踊れるということを直接見てほしいので、ぜひ一度ライブに足を運んでみてください。

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hospassを通して伝えたいことはありますか?

北村 舞香

夢はひとつじゃなくてもいいんです!

選択肢がたくさんある時代だからこそ、やりたいことが複数あって悩んでいる方も多いと思います。これから進路を選ぶ子たちに向けて「夢はひとつじゃなくてもいい。2つの夢を大事に持っていてもいいし、すぐ叶いそうな夢でも、すぐは形にならない夢でも大切に持っていていい」と伝えたいです。大きな夢、小さな夢という表現が適切かは分かりませんが、いろいろな夢の形があっていいと思います。夢を持っていれば、自分が考えていた形とは違う形でも叶うかもしれません。

私の場合、医師とアイドルとして人を笑顔にしたいとは考えていましたが、hospassのようなメディアで自分の想いを伝えるということは想定していませんでした。思い立った時が一番早いので、やりたいと思ったその日に飛び込んでください。結果は、その後考えればいいんです。「今更やっても」と思わずに、トライしてほしいです。

誰に何を言われても、自分がやりたいことや夢は自分が一番大切にしてあげないと誰も大切にしてくれません。みなさんには、自分のやりたいことや夢を大切にできるのは自分しかいないと伝えたいです!

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