食べ物に悪はない!食べ方が大切だと伝えたい【はりー / 管理栄養士】

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はりー(管理栄養士)

食事制限を受けていた祖父の存在をきっかけに、管理栄養士を志す。ドラッグストアやベンチャー企業での勤務を経てInstagramでの発信活動を始める。家族の健康を守りたいママに向けて『がんばらない、ゆる無添加な暮らし』を発信中。

記事の見どころ
  • はりーさんは食事制限を受けている祖父の存在をきっかけに、管理栄養士を目指した。
  • 育児をしながらでも、自分の経験や知識がママたちの役に立てるかもと思い、Instagramで無添加レシピの発信を始める。
  • 家族の健康を守りたいママのお手伝いができればと願い活動中!

管理栄養士を志したきっかけを教えてください

はりー

食事制限を受けていた祖父の姿を見たことがきっかけです。

高校生の頃、同居していた祖父が病気の治療で食事制限を受けていたんです。あれもこれも食べてはダメだと指導を受けていた裏で、隠れてカップラーメンを食べている姿を見てしまいました。

やっぱり好きな物を食べられないのはつらいと思いましたし、もし自分に知識があったら、祖父に「食べてはダメ」ではなく「こうやったら食べても良いよ」と伝えられるのにと感じました。

管理栄養士を目指したのは、自分が食事が好きだからこそ、大切な家族に好きなものを食べられるようにサポートしたいという思いがあったからです。

専門学校に進学したのは、絶対に資格を取りたかったからでした。3年生、4年生は国家試験の勉強が中心の生活で大変でしたが、同級生と支え合いながら乗り越えました。

学生時代は、調理実習が多く、とても楽しかったです。実習を通して「病気になる前から何かできることはないか?」と考えるようになり、就職先は病院以外を考えるようになりました。

病院では病気になってからの患者さまに関わることになりますが、病気になる前の食事が一番大切だと感じたんです。

管理栄養士になってみていかがでしたか?

はりー

何度か転職をしつつ、やりたいことに近づいていきました。

病気になる前から人々に関わる職場を探して、管理栄養士の採用を強化していたドラッグストアに就職を決めました。

入職前から知ってはいましたが、ドラッグストアでは栄養指導をする機会が少なかったです。月1回のイベントで、栄養についての話やサプリメントの情報提供をするくらいはありましたが、化粧品担当だったので栄養のことよりも化粧品の勉強をしていました。

インバウンドが加速したタイミングだったのもあり忙しく、朝から晩まで働く生活に疲れてしまい、転職しました。

転職先は、遺伝子栄養学の職場です。エステサロンと提携している会社だったので、遺伝子から太りやすい体質や、おすすめのエステ内容を資料にする仕事をしていました。

そのあとの転職先では、給食管理に携わり、幼児から高齢者への栄養指導に携わっていました。

現在の活動を教えてください

はりー

Instagramで無添加レシピを発信しています。

給食管理の仕事はかなりハードなので、子育てをしながら働ける自信がなかったんです。

そんな中で、Instagramでフォローしていた助産師さんが管理栄養士の方とインスタライブをしていたのを見ました。管理栄養士さんが離乳食の講話をしていたのですが「管理栄養士として働いていても離乳食について発信する機会はほぼないけど、Instagramなら仕事にできる」と気づいたんです。

また、管理栄養士としての経験や知識が、同じように家族の健康を守りたいと願うママの役に立てるかもしれないとも思い、Instagramを仕事にしようと決めました。

はりー

初めは何を発信したら良いのか悩みましたね。

当時、子どもが離乳食を食べていたので、離乳食について発信していました。ただ、子どもが大きくなることを考えると、このテーマで続けるのは難しいと思ったんです。

そこで、私が管理栄養士になった「家族に身体に優しいものを食べてほしい」という想いを思い出し『ゆる無添加』として発信することを決定しました。

自分が妊娠・出産を経験し、自分が食べたもので子どもの身体がつくられると実感したため、身体に良いものを紹介したいという想いがあったんですよね。

以前、ガチガチに無添加である必要はないという内容の投稿をしたんです。

すると、無添加に囚われてしまっていると悩んでいるフォロワーさんから「できることで良いんだと楽になった」「このレシピなら私もつくれるし、家族も喜んで食べてくれました」と言ってもらえました。こうした声が届くのは、一番のやりがいです。

活動に詰まっている想いを教えてください

はりー

どんな状況でも食事を楽しんでほしいです。

管理栄養士として働き始める前から「どんな状況でも食事を楽しんでほしい」と思っていました。

ほとんどの方は、病気になってから食事の大切さに気付きます。ですが、病気になってからはどうにもならないこともあるので、私の発信を見て、病気になる前から食べるものを気にするきっかけにしていただきたいです。

今後はInstagramやセミナーを通して、家族の健康を守りたいママにも伝わるよう、バランスよく食べることの大切さを発信したいです。

私は『ゆる無添加』をテーマに発信していますが、添加物を悪だとは思っていません。無添加よりも大切なことはバランスよく食べることだと思っています。

現代はこれだけ食事に関する選択の幅が広いのに、新型栄養失調という言葉が出ているくらい、食事のバランスが整っていない方が多いです。

アメリカで暮らしているからこそわかるのですが、日本食は健康食といわれています。日本は、元々健康的な食文化を持っているので「日本食はそれだけで健康である」という意識を持ってほしいですね。

書籍を発売する予定もありますし、今後もさまざまな形で発信を続けていきたいです。

社会に与えたい影響を教えてください

はりー

私の発信を機に、広い選択肢の中から、自分で必要な情報を判断できるようになってほしいです。

SNSには情報が溢れています。だからこそ「誰かが言ってたからこうなんだ」で判断するのではなく、自分で必要な情報を判断して取り入れられるようになることが大切だと思います。

私も、フォロワーのみなさんが自分で情報を掴む力を身につけていただくための発信をしたいです。

医療従事者の方に伝えたいのは、資格の活かし方はさまざまということです。私自身、SNSで管理栄養士の知識を活かして働けるなんて思ってもいませんでした。

私の記事と発信を見ることで、迷っている医療従事者の方の背中を押せたら嬉しいです。応援しています。

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