ー 飯塚さんが理学療法士になろうと思った経緯を教えてください!
自分の母親が看護師だったことが大きいかもしれません。
僕自身、群馬の田舎の方出身です。
外に行く機会がほとんどないため、周りの環境が全てだと思いながら、狭い世界で生きていました。
「就職先、進路をどうしようか・・・」と思った時に
看護師になろうかなと思いましたが血が嫌いで。笑
その時に「スポーツ好きだから、理学療法士は?」と、母親から理学療法士を教えてもらいました。
夜勤なし、土日休みなどこれはいい!と思って、正直、始めはこんな不純な理由から、理学療法士を選びました(笑) ただ、大学時代に法律が変わって、理学療法士も365日勤務体制になりましたし、入職した病院では夜勤もあったため、思い描いていた理学療法士とは違いましたね
母親の影響もあってか、身体の仕組みや解剖を学ぶことはとても楽しかったです。
人と接することは好きなので、実際に働いた時には
おじいちゃん・おばあちゃんとコミュニケーションをとりながら
その人の人生に寄り添えるのはいいなと感じました。
ー 飯塚さんが、現場で楽しかったなと思ったことを教えて下さい
基本的に施術中は理学療法士と患者様が1:1で関わるので、患者様一人ひとりと向き合う時間が長いんです。
俺次第で、この人のマインドや人生に大きな影響を与えると思ったことが、やりがいを感じました。責任感も感じるようになりましたね。
同じ患者様を診ていても、セラピストが違ったら施術方法や患者様のメンタルも変わります。
自分の思考がその人に反映されるというのが、楽しいと思いました。
自分自身がしっかりしないといけないという
この人の人生をよくしたいというやりがいを感じ、天職だなと感じていました。
ー 逆に、現場でしんどいなと思ったことはありますか?
現場でしんどかったことは、自分を殺していたことですね。
患者様と素で接することが出来なかったことに「しんどいな」と感じることが多くありました。
当時の自分自身のマインドが子供だったなとも思いますが
常に良い自分でいるコントロールが上手ではありませんでした。
落ちたマインドのまま患者様と接することはよくないと思い
無理やり自分のマインドを引き上げることも多くあり大変さを強く感じていました。
これは自分らしい働き方か?と思うようになりました。 仕事は楽しかったですが、職場に行くまでが本当にしんどいなと感じました。
自分の将来をイメージした時に
「自分はこのままでいいのかな・・・」と思うことが多くなっていきました。
狭い世界で生まれ育って、このまま死んでいくのかなと考えて
行く先が見えてしまったことが、俺このままでいいのかな?と
自問自答をしながら過ごしていたことも、とてもしんどかったです。
ー 今の活動のきっかけになった出来事は?
僕自身、チャンスはずっと伺っていました。
元々、高校の時から「何かをやりたい」という野心はありました。
けれど、ずっと機会をうかがって過ごしていたんです。
大学3年の終わりから、地元が違う付き合っていた子がいました。 同棲もしていて、このまま結婚するのかなと思っていました。 彼女が実家に帰りたいというタイミングで同棲が解消になり、好きなことをやるなら今しかない!と思ったことがきっかけです。
やりたいことをやろう!と思い、東京に上京しました。
当時の彼女とは同棲を解消してからも付き合ってはいましたが
結果的に遠距離になり、別れてしまいました。
悲しかったですが、お互い前向きな決断ができたのかなっと思ってます。
ー 上京後、飯塚さんが殺陣師になったきっかけは?
昔から、仮面ライダーや戦隊シリーズを見ることが大好きでした。
役者になろうと思い養成所に通い始めたんですが、お金も必要で稼がないといけず
訪問リハビリで働きながら、役者の養成校に通っていました。
この時、資格を持っていてよかったなと強く感じました。
役者をやる中で、初めて見た舞台が【殺陣】のある舞台でした。
その舞台を見た時に「自分がやりたかった役者像ってこれだな」と思い
そこから殺陣を始めましたね。
ー 現在の飯塚さんの働き方はどのような感じですか?
僕は今、2つの仕事を行っています。
まず1つは、理学療法士の資格をいかして
パーソナルトレーナーとして個人のお客様と契約をさせて頂いています。
あとは、月2~3回デイサービスで働いている時もあります。
2つ目は、殺陣の教室をもっています。
なんだかんだ、もうすぐ2年になります。 自分にできるユニークなことないかな?と考えた時に、理学療法士と殺陣師を組み合わせてタテのエクササイズを行える!と考えつきました。
殺陣は役者が学ぶスキルなので、一般の方は殺陣にふれる機会はほとんどありません。
「一般の方でも楽しくできる殺陣」×「理学療法士の経験を活かしたエクササイズ」
で殺陣エクササイズ教室をやろうと思いました。
ー 殺陣教室はどんなことを教えているんですか?
殺陣の動きそのものが全身運動になるんです。
なので、エクササイズをメインというより、殺陣をメインに行なっています。
殺陣の楽しさにふれながら楽しくエクササイズできちゃうって感じです。
それと、侍って猫背な人はいないんですよ。
殺陣をしている時は自分の姿勢を特に気にかけるようになるし、体幹も鍛えられますので、楽しみながら姿勢矯正せれていきます。
殺陣教室をやり始めた時は20~30代が多かったですが
今は21歳から50歳まで幅広い年齢層の方々がきてくれています。
男女比も、女性が少し多いくらいです。
「かっこいい自分!」みたいな、非日常の自分自身をつくることができるんです。
ー 飯塚さんの今後の野望とhospassを通してやっていきたいことは?
今は、高齢者に向けた殺陣教室を考えています。
デイサービスで何回か集団体操を行ったことがあるのですが、
これをもっと楽しく身体を動かして健康になるものはないかな?と思った時に
高齢者に向けた殺陣教室を思いつきました。
おじいちゃん・おばあちゃんは、時代劇を見ていた世代ということもあり
殺陣をすごく真剣に行ってくれます。
いい状態を保って健康寿命をのばすことを、パッケージ化できないかなと最近は考えています。
準備するものは体操着と楽しむ心の2つだけです♪
大きな野望として、殺陣教室を通して世界を繋げたいなと思っています。
コミュニケーションの一環であり、言語がなくても繋がることができるのが、殺陣だと思っています。
あとは、理学療法士でも変わった人いるんだぞ!っと
なにかやりたい人の希望であれたらいいと思っています。
医療業界って暗黙的に型ができてしまっていて
ちょっとでもはみ出すと「違うぞ」って言われることが多いんです。
何が正しいかとか、どの環境を選ぶのかも自分自身だと思うんです。
自分がやったことないことをやってみたい。刺激が欲しい。新しい仲間に会いたい。など
自分の環境を変えたい人などを応援したいなと思っています。
コメントを残す