ー 薬剤師になった経緯を教えて下さい。
最初は薬剤師になりたいとは全く思っていませんでした。
私が薬剤師になったのは、親に「薬剤師になれ」と言われたからです。
昔から親の言うことが全て正しい
親が思った通りの道を子どもに託すという厳しい教育方針でした。
親の言うことに逆らうと叩かれた経験もあり、自分のやりたいことは全くさせてもらえませんでした。
親が医療職という訳ではないのですが、ずっと【資格を取れ】と言われて
そこから【薬剤師になれ】と言われるようになりました。
親に言われるまで、全く薬剤師という仕事自体もよく分かっていませんでしたが、
結局、親から言われた薬剤師という道を歩むことを決意しました。
ー 薬剤師になるまでの学校生活はどうでした?
資格を取ることが目的だったので楽しいという感情は全くありませんでした。
元々、生物学とかも全く興味なかったので本当につまらなかったです。笑
早く資格取って終わらせようというモチベーションでした。
もう二度と学生生活には戻りたくないですね。笑
本当につまらなかったので、ほとんど記憶にないんです。笑
ー 薬剤師の資格を取得してからは?
真剣に考えた結果、病院に務めました。
昔からコミュニケーションを取るのが好きな方だったので
人と多く関われるところに勤めようと考えてました。
実習を通して、病院は人との関わり合いが多い事もわかり
臨床現場での経験も必要と考え、病院で働くことを決めましたね。
実際に総合病院での働き方は楽しかったです。
ー 薬剤師をしていて一番学びになったことはありますか?
長い間、消化器内科を担当していました。
癌の患者様も多く、お亡くなりになる患者様も多く見てきました。
どんな風に亡くなっていくのか、どんなことを考えているのか
どんな苦しみがあるのか、どんな家族との関わり方をしているのかなど
現場でのリアルな部分を見させて頂き、大きな学びが本当に沢山ありました。
この経験がなければ、目的もない本当に嫌味な人間になっていたと思います。
ー 薬剤師をしていて思ったこと
薬剤師はコミュニケーション下手が多いなと思いました。
薬剤師って、コミュニケーション術を一切学んでこないんですよ。
服薬指導で患者様と話す場面はあるのですが
傾聴や話し方などの知識、技術が身に付いていないんです。
初めての服薬指導の時も、先輩に質問しても思うような答えは返ってこず
大変な思いをした記憶があります。
患者様も服薬について不安が多い中で
薬剤師がコミュニケーションを取る事が下手というのはどうなんだろう?
と思うことはあります。
ー 薬剤師としてのやりがい
患者と医師の中間に入り、患者が聞きにくい相談を薬剤師の私にしてくれた時が1番やりがいを感じた瞬間でした。
患者様は気を遣って、中々家族や医師には言えない事が多いみたいなんです。
そのような方が多い事を知っているので
私は「怖い、痛いなどの感情もどんどん言ってください。」と患者様に伝えます。
患者様は家族や医療職者に対して気を遣う。
家族もどうしていいか分からず上手く接することが出来ない。
このように素直に慣れない方は非常に多いのが現実です。
そして思った感情をどのようにどこに向けたらいいのか分からないという要因もあります。
思い合ってるがために素直に表現出来ないのだと思います。
そのため、素直な気持ちをお互いに発することが出来るように
普段から家庭内でもっとコミュニケーションを取ってもらいたいと思っています。
ー 今の活動は?
セルフヒーリングを皆さんが出来るようにと活動しています。
私自身、親から自己否定されながら生きてきました。
でも、誰に何を言われようと自分が自分らしくいられないと意味がないと思います。
例えばカウンセリングに通っても、自分が納得できなければ何も意味はありません。
自分を知り、自分を認めることがとても大切です。
他人に優しくするためには、先ずは自分に優しくすること
特に私は女性を中心にセルフヒーリングを提供しています。
会社でも家庭でも、女性が明るく朗らかでいることでうまく回っていくと思っています。
自分らしく生きる、自分の人生を楽しむことで、自分にも周りにも優しくなれてみんなが幸せになる。
何より女性は口に出して、『自分のことを認める』ということが男性よりも特に大切になってきます。
ー 今後の展望とhospassを通して伝えたい事
皆さんに、普段から自分の感情を出せるようになってほしい。
何十年も連れ添い、介護をしてきた家族も
「やりたいことが尽きない。だから後悔はする。」と言われる方は多いです。
「自分はどうしたいのか」この問いの答えを出せる人達を増やしていきたいです。
その先に人を思いやれる社会が出来ると思うんです。
薬剤師を辞めて、薬剤師に費やしていた時間を全てお悩み相談に費やしたい
自分の心に従って生きている方が増えるような取り組み、発信をしていきたいです。
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