助産師の橋詰です!
妊娠してお腹が大きくなってくると
母親としての実感も湧いてきて、段々嬉しくなりますよね!
けれどつい気になってしまうのが【妊娠線】。
今日は【妊娠線】の原因や予防についてお話しします!
妊娠線ってそもそも何?
妊娠線は妊娠により、お腹の皮膚が急激に伸ばされ
その引き延ばされるスピードに皮膚がついていけないことにより
皮膚が断裂されてしまうことによって起こります!
皮膚は
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
上記の3つで形成されています。
妊娠によって急激に皮膚が引き伸ばされたとき、2番目の層の【真皮】が裂けて
肌の表面にある【表皮】まで凸凹になり浮き出てしまうのが妊娠線です。
妊娠線のケア方法ってあるの?
妊娠線のケア方法をお伝えします!
「妊娠線予防といえば保湿!」と一般的に言われていますが
先ほども言った通り、妊娠線の原因は【真皮】という皮膚の深いところの断裂なので
実は表面を保湿しても、妊娠線の予防としてはほぼ意味がないんです・・・
妊娠線のケアは赤ちゃんの位置が大事!
実は妊娠線ケアはお腹にいる赤ちゃんの位置が重要なんです。
意外と知られていない妊娠線のケア方法ですが
実は重要なのは赤ちゃんの【位置】と【体勢】です!
- 位置
赤ちゃんがお腹の真ん中にいることが重要です。
腹腔と言われるお腹の空間で一番余裕のあるお腹の真ん中に赤ちゃんがいることで
お腹が膨らみすぎず、皮膚が引き伸ばされるのを最小限に抑えます。
また、皮膚に一番余裕があるのもお腹の真ん中です。
下っ腹や、足の付け根に妊娠線ができている人が多いのは、
赤ちゃんが下の方に降りてきてしまっている人が多い証拠でもあります。
その部分は皮膚に伸びる余裕がないため妊娠線ができやすいです。
- 体勢
赤ちゃんの体が前に倒れるように入っていると、尖腹(せんぷく)と言って
お母さんの腹が前に飛び出したようになります。
これは皮膚の伸びが追い付かずに妊娠線になってしまいます。
赤ちゃんが正しい位置にいるためには何が必要なの?
妊娠線ケアで重要なのは、ズバリ!腹筋と骨盤です!
【腹筋】は帯のように子宮を支えていて赤ちゃんが前に出てきたり、
下に降りてこないようにする【ベルト】のような役割があります。
また、【骨盤】が縦型だと尖腹になりやすくなります。
実は50年前に比べてこの骨盤の形が完全に逆転していて
昔は横型32%、縦型が8%だったのに対し、今は横型が8%の縦方が47%!
現代の人はより尖腹になりやすいと言えます・・
妊娠線ケアには、具体的に何をしたら良いの?
具体的な方法をお伝えします!
腹筋がないことが原因!と言っても妊娠していたら筋トレはできません・・・
なので代わりに腹帯でお腹を支えてあげましょう。
腹帯と言っても腹巻タイプのものや、ベルトタイプのものなど様々
選ぶポイントは使う目的とその人にとっての使い心地です。
- 冷え予防なのか
- 骨盤を整えるのか
- お腹を支えるのか
利用目的によって選ぶ物は変わります。
これひとつで全部OK!という商品もあり便利なように感じますが
骨盤もお腹も人それぞれに全く違うので、調整できることが重要です!
目的に応じて使用した方が心地がよく、十分な効果を得ることができます
今回のように、赤ちゃんが正しい位置にいてもらうことを目的とするならば
腹巻タイプのようなゴムで伸縮性が有る物はあまり向きません
助産師 橋詰のおすすめ!
私が今回お勧めしたいものは、【さらし】です!
それは・・・さらしです!!
今時では使っている人は少ないですが、私は個人的に実はさらし最強なのでは・・・?!
と思っています 笑
- 安価
- 洗濯しやすい
- 巻き方を変えれば3つの目的を全てさらしだけでOK
- サイズが変わっても調整できるのでずっと使えて買い替えたりする必要がな
- 伸縮性がないので、サポート力がつよい
- 産後も抱っこ紐として使える
などとさらしにはメリットが様々!面倒さを乗り越えればとっても便利なのがさらしです!
ただ、やっぱり面倒・・・巻きかたを教えてもらえる場がない・・・
など現実さらしを使うのは難しいことも
そんな時には手術のあとなどに巻く【腹帯】がとっても便利です
サポート力もよく、調整もきくのでバッチリ!!
インターネットでも購入することができます
巻く時期としては特に決まりはありませんが
妊娠線予防であればお腹が出始める5〜6ヶ月あたりからきちんと巻いておけば効果的です
まとめ
【妊娠線ケア】についていかがでしたでしょうか?
妊娠線の原因とケア方法についてお話しさせて頂きました。
とにかく赤ちゃんがお腹の正しい位置、正しい姿勢でいることが大事です!
そしてこれは妊娠線だけではなく、安産にとっても大きな効果が?!
次回はそれについてお話ししたいと思います。
ひなた助産院 助産師 佐藤亜紀