薬剤師を超えて、皆でワクワク世界を変えていく【佐藤雅洋 / 薬剤師】

佐藤 雅洋(薬剤師)

薬学生時代からバンドやイベント、YouTubeなど多くの活動を経験し、
現在では薬剤師として薬局で働きつつ、新人薬剤師コミュニティの運営や
その他多くの活動に精力的に活動されている。

ー 佐藤さんが薬剤師になった理由を教えて下さい!

薬剤師になろうと思ったきっかけは、2つあるんです!

1つ目のきっかけは、地元の歯科医師さんに「まーくんはとりあえず、医療資格を取ってたら食いっぱぐれないよ。学力があるんだし薬剤師くらいには、今からでもなれるんじゃない?」と言われた時です。

その歯科医師さんは、周りの大人とは全く違う雰囲気だったんですよね。金髪ボウスの歯科医さんとか見たことあります?(笑)見た目がイケイケでイカつくて、でも医師としての腕はピカイチと地元でも有名で!

高校生の頃から将来は独立することを考えていて、自然が大好きだったので環境学系を志そうとしたのですが、その後のプランが思い描けず悩んでいたときの【薬学部】という提案でした。

僕は、考えもしなかった面白い発想に弱くて、薬学部なんて頭の片隅にもなかったのでワクワクしてその勢いで薬学部に入ることに決めました!(笑)

2つ目のきっかけは、自分の妹に関係しています。

妹の夢が薬剤師だったんです。アトピー性皮膚炎と喘息を患っていたので薬局に行く機会も多くて、「薬剤師になりたい!」と言っていました。

ただ、妹は学力的に薬剤師になることが難しかったです。

なので「お兄ちゃんが代わりに薬剤師になってやるよ!」と思って【薬剤師】を目指し始めたっていうこともあります。笑

ー 佐藤さん、学生時代の思い出を教えてください!

かなり好き勝手やってましたね!勉強というよりも、音楽とかダンスとかYouTubeとか色々やりました!

大学の頃の思い出は【とにかく好きな事をやってたな。】です。笑

実家が音楽一家なので、5歳の時からピアノを習って、そのあとはトロンボーンを吹いて、大学のラスト1年は打ち込みで楽曲を作ったり、バンドを組んでライブ活動をしていました。

ダンス部にも所属してて、実習が終わるまではダンスに本気でのめり込んでました。アニメーションダンスロックダンスをやっていて、パレードやライブハウスで踊ったりしていました。

音楽活動は5年生の実習が終わってから本格的に開始しました。

活動をはじめてすぐに、半年後のライブハウスを貸し切って、わざと自分を追い込みました。笑

最初は二人組ユニット、その後相方が辞め一人で打ち込みで曲を作りバックダンサーをつけてライブをしたりしていました。一人で活動するのも飽きてきたので、近くの音大生10人とバンドを組んで、そのメンバーで借り切りライブをすることに!

7組のアーティストを対バンとして呼び、アーティストの取材記事をまとめた雑誌を作り、そのライブで限定発売したりしました。

貸し切りライブの集合写真

こんな感じでしたが、勉強もゴリゴリしてました。

母親には、「留年でもしたら絶縁する」と釘を刺されていました。絶縁はさすがに嫌だったので(笑)、学力順で上位10%は常にキープしていました。優等生だったんじゃないかと思います。笑

当時から「薬剤師になること」は絶対条件だったので、絶対条件をクリアしてつつ、「他に何が出来るか」を考えて行動していました。

自分の人生を謳歌したいので【好きなこと、やりたいことはすぐにやる!】を大切に生活していましたね。

 ー 学生期間の実習や国家試験対策はいかがでしたか?

実習は特に難なく終わった感があります(笑)

薬学生は実習で、薬局と病院に行くんです。薬局は正直ワンパターンの事しかせずつまらない感じで、病院は忙しいけどやりがいがあるなと思いました。

レポートなど課題もたくさん出されましたが、実習中は定時で絶対終われるので、他の医療系学生と比べると楽なのかなと思います。

国家試験は通過しなきゃ意味ないので、勉強したくなかったですけど短期集中で乗り越えました!(笑)

試験は通過しないといけないものとして、自己洗脳で勉強してましたね。

国試に落ちたらもう1年大学へ通うことになる。それだけは絶対に嫌だったので「受かるしかない!」と思って取り組みました。ですが試験期間中もバンド活動は続けていたため、12月までは平均すると1日2時間くらいしか勉強できてなかったです。

その中でも特に心がけたことがあって

  • 自分の頭で考える:誰かに言われたことをするのではなく、どうしたら効率が良いか考える。
  • 問題を解かない:問題の傾向と内容を覚えるのが本質なので、問題を解く時間を削りました。
  • わかる問題は2回取り組まない:理解している問題は2回目はしない。数が多いので1回分かれば良い。

この3つを取り入れて短期集中で取り組みました。わかる問題は「あ〜ハイハイ。」くらいで飛ばすと、ぽんぽん先に進めましたよ。人によって勉強法にも合う合わないがあるので、やはり自分の頭で考えることが大事です。

ー 大学を卒業して、就職してからはいかがですか?

新卒で病院ではなく、薬局に就職しました。

 薬局へ勤めた理由としては時間的拘束金銭面が大きいですね。

薬学生での実習の時、病院の多忙さにびっくりしました。社会人になってからは、独立にむけて自由な時間が必要なので、病院よりは比較的業務時間外の拘束が少ない薬局を選びました。

やはり働いてみると学生とは違って、「人のため」「社会貢献」ということを強く感じることができます。 

薬局での業務は、主に地域の方々への服薬指導や調剤業務などになり、僕の場合は高齢者を対象とする事が多いです。

高齢者はよく何種類もの薬剤が処方されており、【ポリファーマシー】と呼ばれる現象が起きます。副作用や飲み合わせ、飲むタイミングなどを提案するとき、人の役に立っている実感を感じることができますね。

個々の生活背景や既往歴など複雑な部分を考えていく必要があったり、医師にはできない些細な相談医師についての相談などがあり、薬剤師はAIで代用が効かないなと思います

ー 薬学生時代、YouTubeなどに取り組まれていたと伺いましたが、どんな活動をしていたんでしょうか?

YouTubeは薬学生時代に始めたんです。6年生の5月くらいだったと思います!

YouTubeを始めたきっかけは、音楽を多くの人に聞いてもらいたいと思ったからです。

音楽活動をはじめてすぐの頃、売れないアーティストがわんさかいるのに、それを聴きたいと自ずから思う人がほとんどいないことに気がつきました。正直、このまま他のアーティストと同じことをしても有名になるのは難しいと感じました。

そんな中、世の中ではYouTubeが話題になっていて、音楽がそこまで上手くないエンタメ系YouTuberたちがどんどん大きなライブを成功させているのを目の当たりにして、「これ、先に知名度あげた方が早いんじゃね?」と思ったのが、YouTubeを始めたきっかけです(笑)

ですが、YouTube上に既に沢山の音楽があって、普通に音楽を上げていては埋もれてしまうんです。なので、「自分は何の価値を提供できるだろう?」と根本に立ち返り考えて、受験期だったこともあり自分のアウトプットもかねて、薬学生の勉強に関する動画を上げ始めました。

当時は動画をいくつかあげて、チャンネル登録者数1000人を超えるまで成長させました。段々と知名度が上がっていき、多くの人が見てくれていたのは最高に気持ちよかったです! 

ですが、アンチにめっちゃ叩かれたときはしんどかったです。笑

僕のYouTubeが勢い付いてきたとき、知名度が上がったが故にアンチ意見が多く出てきてしまって、当時の僕は困惑して動画投稿をやめてしまいました。

アンチに叩かれたことで、我に帰り、原点に立ち返ることができました。卒業した後もこの活動を継続した先の未来を考えると、この方向性で独立を目指すのは違うなと気づかされました。

国家試験は僕の中で通過点でしかなく受かってからが本番だと考えるので国試にはなんの思い入れもないし、そもそもやっと受かったのに、社会人になってからも国試に縛られるのは違うなと感じました。

また、僕はもっとワクワクするでっかいことを成す人間だと自分の中で決めているので、勉強対策をやってる場合じゃないと考えました。

また時期がきて、目標が明確になりYouTubeを活用する場面がきたら投稿してもいいかな。と思っています。

ー 多くの活動をされてきた中で、佐藤さんが大事にしているものはなんでしょうか?

 僕は薬剤師の資格を持っていますが、薬剤師に縛られたくはないんです。

資格は使うものです。

薬剤師の仕事はとてもやりがいがあって「世の中に貢献している」と実感できるんですが、せっかくなら薬剤師の仕事以外もやってみないと人生もったいないと思っています。

世の中には色々な人がいます。

音楽でご飯を食べている人もいれば、 セミナーを自分で開催して生活している人や、YouTuberのように新しい職業もこれからどんどん増えるんじゃないかと思うんです。

僕はとにかく自分の好きな気持ちや、やりたい気持ちを大切にして生活して行きたいです。

社会人としてまだまだ未熟なので、毎日勉強してます。

 まずは薬剤師としての仕事もですが、基本を丁寧に学んで行きたいと思います。

今まで取り組んできた勉強や部活、音楽やダンスやYouTubeも、まずは基本となるところから学んできました。

将来的には自分で事業を起こしたいと思っているので、自分は何の価値を提供できるのか、それは世の中に必要とされているのか、本当に実現可能なのかなど、多くの部分で考える必要があります。

なので、佐藤雅洋という人間ができることは何なのかを、常に考えて行動することを一番大切にしています。

ー 佐藤さんの夢・野望なんですか?

僕の夢は、「皆でワクワク世界を変えていくこと」です。

変えていく方向性は、絶対こうした方が社会がよくなるのに…!という視点と、地球のためになることという2つの観点で判断するようにしています。

また、「皆でワクワク」という点も僕にとって重要なポイントです。僕は生粋の寂しがりやなので、描く未来を皆でワクワクしながら創っていけたら最高に幸せです。

そのために、社会の現状、流れ、問題点を把握し、人とのご縁を大切に、常に多動で生きていきます!現在は、hospassでの白衣リユースプロジェクトに携わっていたり、動物薬剤師を創るために全力を尽くしています。

今の自分にできることを最大限発揮し、着実に一歩ずつ成長していく所存です!

ー 最後にhospassを通して読者に向けたメッセージをお願いします。

僕と一緒にワクワクしたい方、ぜひ一緒に世界を揺るがしましょう!笑

医療の資格は、あくまで使うものです。その資格を使わなくても良いし、上手く使って何をしたって良いんです!

医療職として働いていて、エネルギーがその施設から漏れ出しているようなあなた

もっと大きなことができます。楽しい未来が待ってます。hospassがそのためのきっかけになったら、僕は大変嬉しいです!

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