おめでとうと言える現場だからこそ、もっと学んでいかないと。【妹尾莉花 / 助産師】

妹尾莉花(助産師)

大学病院にて助産師として勤務しつつ、空いた時間に助産学について
ライター活動や救急救命インストラクターなども活動も行っている。

助産師を目指すことにしたキッカケはなんですか?

私自身が超未熟児で生まれたこともあって、縁があったのかもしれないです。

実は当初は看護師になりたい!しか思っていなくて

助産師を本格的に目指し始めたのは、看護師の学校に入ってからなんです。

母が臨床検査技師だったので、元々医療系の仕事に馴染みがありました。

女性でも子供を養えるくらいの経済力は欲しいな。と思っていて

当時の医療系ドラマで活躍している医者や看護師に憧れて

将来は医者か看護師になろう!っと意識していました。

そんな時に親から、「医者になれる頭もお金もないでしょう」と言われたので

看護師になることにしたんです。笑

その大学の履修段階で4年間で助産師になれることを聞いて、助産師を意識し始めたんですよね。

4年間で助産師の資格も一緒に取れる大学に入ったので

せっかく助産師も取れるなら取っておこう!というスタンスで

助産師の履修コースへ進んだんですが、ここがとても過酷で、、、泣

看護の授業や国家試験と並行して実習なども進めるわけなんですがこれがもう本当に大変!

助産師の実習の時、3日目に先生から

あなたにはもう合格をあげないから、明日から来なくてもいいわよ?

助産師の先生
助産師の先生

って言われたんですよ。笑

特に何か問題を起こしたわけでもないのに、この言葉を聞いた私はどうしようもなくて

実習は1週間だったんですが、3日目で不合格をもらってしまいました。笑

3日目でリタイアするのは悔しかったので、1週間全部通ったんですけど、やはり合格はもらえなくて

でもその時に、改めて助産師になりたい!っと強く思うことができました。

看護の実習では、広く浅い知識を身につけていく感じがして

専門性が身につかないな。っと思ってしまったんです。

助産師はより深いところまで実習段階で勉強することができます。

より社会に出て、専門性を発揮できるのは助産師なんだな!と確信しました。

助産師への進路に葛藤があったんですね。

この時1年間ってものすごく大きな差が生まれる気がして

助産学の実習では不合格をもらってしまったので、

大学4年間では助産師までの資格を一気に取ることが出来なかったんですよね。

助産師になりたいけど、大学の卒業後にもう1年専門学校に通うのは、

同期から遅れをとる印象があって、どうも一歩踏み出せずにいたのですが

このことを母に相談したら

あなた自身が未熟児で生まれたんだから、ここでもう一回命について勉強してもいいんじゃない?

母

と背中を押してくれたんです。

このことがきっかけで、大学卒業後もう1年助産師の学校に通うことを決めて

やっとの思いで、資格を取得しました!

看護師・助産師学校での生活について教えてください!

看護の大学時代はめちゃ楽しかったです!

実習は確かに大変でしたけど、もう一回してもいいかなと思います。笑

学びが多かったし、臨床でした体験出来ないことが多くて、とても充実していました。

アルバイトや部活もやっていて

部活では救急救命を学んで、救急救命(BLS)のインストラクターの資格もとったんです。

国家試験は常に情緒不安定でしたね。笑

助産師の実習があったので、国家試験対策に取り組むのが周りよりも遅かったんです。

加えて保健師の国試対策もしないといけなかったので、もう落ちるしか考えれなかったですね。笑

短い期間の中ではひたすら過去問をやりました。

間違えた所に付箋を貼って、2回目以降は間違えた所だけ復習するなど

とにかく効率よく勉強する事を意識して取り組みました。笑

結果国試に合格できたので良かったですが、終始病んで勉強しましたね。笑

助産師の実習はもう一生行きたくないです。笑

新卒で職場を選んだ基準などありますか?

私の場合は付属の病院へ就職しました。

奨学金の関係もあって、付属の病院に就職したのですが

人間関係が見えない中で内定をもらったので、ここは反省点だなと思っています。

ある程度表面上の雰囲気や職場の立地などはわかっていたのですが

内部の状況までは働いてみないと見えないので、ここは仕方ないのかなと。

あと付属の病院に就職すると、学生時代と比較されて

学生の時も出来なかったけど、今も直ってないのね。

助産師の上司
助産師の上司

なんて言葉も先輩から言われたりするので

これから就職する人たちは、この辺も注意して決めるといいかもです。笑

一番の決め手は「周産期医療センター」ったことです!

どんな救急でも受け入れなきゃいけない機関にこの名称が与えられているんですが

そこに魅力を感じたのが一番強いです。

ハイリスクな患者が運ばれてきて、緊急的な手術が経験できる。珍しい症例を知ることが出来る。

この辺は若いうちにしか経験できないかな。と思って就職先を決定しました。

妹尾さんが今後やって行きたいことを教えてください!

女性のライフスタイルを全般サポートできる助産師になりたいです。

今は助産師で救急の現場にいるんですが

今後はより包括的な知識も、少しづつ付けていきたいなと思っています。

産前、産後、お産や性教育、分野を絞らず全般的に興味があるので

助産師ならではの専門性も突きつめつつ、個別性のあるケアにも挑戦したいと考えています。

周産期を一環して見れる環境って大事だと思うんです。

病院受診だと、どうしても分野や時期で担当が最後まで見ることが難しかったり

退院したらほとんど来なくなったりするので、助産院みたいな形もいいなって思っています。

海外にも興味があるので、今はなんでも飛びついて吸収する時期なのかなって。

hospassを通して伝えたい事はありますか?

医療に関して、リテラシーを上げるのって難しいですよね。

日常でテレビや雑誌などから、健康とか医療に関係する情報を取るかと思うんですが

結構間違った情報が流れているなって思うんです。

臨床の経験も踏まえて、私たちが発信する情報が、人のためになるなら嬉しいです。

こうやって発信する医療職が増えて、みんなが正しい情報を取れるようになればいいなって。

私は正しい知識をお母さんに届けたいです。

少しでも多くの人に情報をキャッチして欲しいなって思います。

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