治療手段や業界に囚われず、広い視野で健康・医療を変えていきたい。【三井政慶 / 柔道整復師】

三井政慶(柔道整復師)

リーマンショックで採用取り消しになったところから柔道整復師を目指し、免許を取得。
その後、カナダに留学し、ホリスティックプラクティショナーライセンスを取得後、現地で治療家として活躍。
現在は、家業の事業を手伝いながら治療院も開院し、様々な技術を使い治療を行なっている。

柔道整復師になろうとおもったきっかけは?

リーマンショックで就職難だったんですよ。

実は、一般の大学の経済学部も卒業しているんです。

元々経済に興味はあったので、金融系や証券会社への就職も考えていて、就活を行っていました。

ですが、なんとなく微妙にも感じていて、あまりそちら方面への就職に興味は持ててなかったんですよね。

そのタイミングでリーマンショックの影響により、最終面接で白紙になってしまったんです。

そこでその後の進路を考えたときに、3歳から大学2年まで習っていた空手の先生が、自分が脱臼したときや骨折したときに面倒をみてくれたていた時のことを思い出して

自分もせっかく仕事するなら人に元気を与えるしごとをしたいな!

と思ったんですよね。それで、柔道整復の専門学校に通い始めました。

リーマンショックの頃は、友人も内定取り消しになっていたり、60社うけて1社も受からない友人もいました。

壮絶な時代でしたね。

大したことないですよ!逆によかったんじゃないかなと思っています笑

結果全ていい方向に進んで今がありますので。

専門学生時代はどうでしたか?

接骨院漬けの日々でしたね笑

当時勉強も兼ねて、接骨院でアルバイトもしていました。

午前中は接骨院でアルバイトを行い、午後から学校に行き、学校が終わるとまた接骨院に戻り夜まで働く。
これを毎日繰り返していましたね。

1日の来患数が多い店舗だったので、学生のうちからいろいろ臨床を経験させてもらえて、いい勉強でしたがとても忙しく大変でした。

3年生の頃に実習としても、学校が運営している接骨院に週1程度くらい働きましたが、正直アルバイトと比べるとすごく楽に感じるくらいでしたし笑

国家試験はどうでしたか?

学校自体が伝統のある学校で合格率は98%だったので、発合格できました。

勉強自体は全然得意ではありませんでしたが、興味があったので勉強に取り組むことができたんですよね。

なにより卒業試験の方が何倍もむずかしかったので、国家試験の方が簡単でした笑

現役の学生に向けて、国家試験を乗り切るコツ

解剖学・生理学・関係法規・柔道整復理論・衛生学・外科学などなど

いろんな教科がありますが、卒業した後無駄になる教科は一つもないです。むしろ現場に出たら国家試験通過レベルでは全然知識として足りないくらいです。

10倍ぐらいの知識が必要だと思います。

だからこそ、学生のうちに探究心をもって色々掘り下げて勉強しておけば、臨床に出ても力になるし、国家試験の合格なんて簡単に感じられると思いますよ。

国家試験合格後は?

卒業後は、働いていた接骨院でそのまま2年間お世話になりました。

そこに勤めているときに、海外からいらっしゃった患者様がいて、私が英語もできたのでその方の対応をしたときに、自分の英語が通用したことが嬉しかったんですよね。

そこから海外で働くこともありだなと思い、カナダのトロントにワーキングホリデーに行くことを決めました。

ただ、通常ならばワーホリに行っても、ヘルスケア産業には携われず、ジャパニーズレストランなどでしか働くことはできないんです。

そこで、少し調べていたら

これ、ヘルスケア 産業でも働けるんじゃない?

と思いダメ元でイミグレーション(入国管理局)に柔道整復師免許状を持って行って、交渉してみたんです。こういう資格を持っているので、現地で治療家として働かせてもらえませんか?って。

すると、

条項を消しとくから働いていいよ。

 と、治療家として現地で働くことを許可してもらえて、トロント市発行の「ホリスティックプラクティショナーライセンス」と言う資格を取得することができ、そのまま現地でセラピストとして働くことができたんです!

1年ほど勤務したのち、帰国を決意しました。

帰国のきっかけは?

実は僕、生粋のギャンブラーなんです笑

麻雀が好きで、カナダでは麻雀をすることができなかったので、麻雀をしたくなって笑

それは半分冗談で、妻と一緒に行っていたこともあったので、出産や今後のことも考えると日本の方がいいな。となり帰国しました。

三井さんの行動力の根源はこう言うギャンブラー精神にもあるんですかね?

そうかもしれません笑

日本に戻ってからは?

帰国後は、父の体調面も考慮して家業を手伝う中で、元々事業の一つに介護福祉事業があったのでその一環として2年前から半蔵門で今の治療院を開院しました。

少し前まで二人でやっていたのですが、パートナーが独立したので今は一人で運営しています。

開業にあたりどんな思いがありましたか?

自分の身体に対して、「調子が悪くなったら病院に行けばすぐ治る」と思っている患者さんは多いんですよね。

僕も歯科クリニックに行くと言われるのですが、日頃の歯磨きが大切。ってことと一緒で、身体の健康も虫歯になる前、病気になる前に何ができているかが大切なんですよね。

なので今は、治療という観点のみにとらわれず、ウェルネスに着目しているんです。

なぜ治療院があるのに予防院がないの?って思います。病気になってからでは遅いですしね。

なので、予防医療分野も保険適用になればいいなと思っています。

カナダと日本の医療環境の違い

カナダでは国民は医療費はタダなんです。

ですが、プライベートドクターという概念があり、予防医療や先進医療などにお金をかけています。

中には鍼灸や整体のホリスティック医療は会社が半分負担するというものもありました。

カナダでは整体の治療費は1時間90ドルや100ドルが当たり前。日本の60分2980円のような価格破壊は起きていないんですよね。

今の業界の市場そのものを考えると値崩れを起こしていたり、価値観が認められなかったりしているように感じます。

ゆくゆくは日本もそうなってほしい、そうしていきたいと思っています。

三井さんが医療を通して目指しているのは?

僕は師匠が六人ぐらいいるんです。

京都の鉱石療法という、ガンにも効果のあるといわれる治療や、オステオパシー漢方気功歯科。チベットではお坊さんがお医者さんをやるのでそのお坊さんのやるチベット密教を取り入れた治療など。

他にも今は、死海を人工的に作った水のはいった真っ暗なカプセルのなかで、瞑想治療メタトロン治療器をつかった健康指導だったり、風水鑑定士の資格もっているので、風水をつかった治療などなど、挙げたらキリがありませんが

そういった治療手段や、業界に囚われずに広い視野で健康・医療というものを捉えて、患者様がより良い生活を送れる状態を目指したい。

大きくいうと、世の中を変えたいんです。

今って頭でっかちな人が多いんです、今まで時代的には人間って自分の身の周りの道具を改造したりとか、たくさん食物が取れるように工夫したりとか、周りに便利なものが溢れてきて自分の外部環境を整備して、生存率をたかめてきましたが、それにはもう限界がきている。

なんでこんなに物が溢れているのに、自殺、いじめ、殺人が起こるのか。

日本の自殺率は異常だと思います。。そんな世の中だから、

自分の内面と内感、感じる力とか、身体感覚とかにフォーカスしたら、考え方とか生活の質も変わるのではないかと思っているので、そういう意識を変えていきたい。

hospassを通して伝えたいこと

何を始めるにも全ては動機だと思います。

今の働き方で、見つけられる幸せの中で生きるのも大切なことだと思います。

ただ、今のその現状に自己否定や不満に思う状態があるのならば、きっと後悔するので。

自分が何かやりたいと思ったのなら、その思いに素直に行動したらいいのではないかと思います。

人生一回しかないですからね

今はそれを一緒に実現していく、思いを共有できる仲間も探しています。

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