看護師が教える〜傷口を消毒してはいけない!?〜

ぐっさん
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医療は日々進歩しており、治療の概念も昔と変わった事も多くあります。

ほんの数年前は怪我をしたら、消毒していたと思います。

ですが、今の治療は傷口を消毒してはいけません!!!!

なぜ、消毒してはいけないのか。そして、怪我したら何をすればよいのか。

今回はそんな「傷口」「消毒」をテーマにお伝え出来たらと思います。

なぜ消毒をしていたのか!?

みなさん「消毒」というワードは聞いた事も言った事もあると思います。

消毒はバイ菌を殺してる事でしょ?

って思ってる方も多いと思います。

今ままでの傷を消毒する目的は、傷口が化膿しないようにするためでした。

化膿すると傷が治りにくくなるため、必死に傷口を消毒していたんですね。

間違った知識

年配の方なら分かるかもしれませんが、傷口を見るとヨードチンキやオキシドールを塗った事はあると思います。

僕も子供の頃はよくヨードチンキを塗られていました。

傷口に塗ると、泡が出るのと同時に染みて強烈な痛みが出てきます。

めちゃめちゃ痛いのですが、大人は「菌を殺しているから痛いのだ。」と間違った知識で耐えることを教養していました。

看護師も間違っている人はまだいる

今ではヨードチンキやオキシドールは過去の遺物で病院でも置いているところはないはずです。

傷口に消毒をしない方が痛くなく、きれいに治ることが分かってきました。

しかし、まだ「傷口に消毒」という固定概念がある看護師もいます。

傷口にイソジンを塗りまくってガーゼでフタをされている患者様を見る事もあります。

そのため、各々自分の身は自分で守るという事でもありませんが、知識として持っていることは大事だと思います。

消毒液によって病原菌が入りやすくなる!?

傷口に消毒液をかける事で、傷を悪化させると考えられるようになりました。

傷口には傷を治そうと体液が分泌されており、その液体の中でさまざまな細胞が働いています!

消毒液はそれらを殺してしまうので、治そうという力を妨害しています。

また、他の菌が入ってこないように体を守っている常在菌も殺してしまいます。

そのため、守ってくれる常在菌がいなくなり悪い病原菌が侵入しやすくなります。

湿潤療法(傷は消毒せずにしめらせる)

傷口を消毒する代わりに湿潤療法という考え方が広まりました。

下記で傷が出来たら何をしたら良いのかをお伝えします。

水道水できれいに洗う

汚れた傷は水道水などの流水できれいに洗うことが大切です。

ちょろちょろした水ではなく、蛇口をおもいっきり回し水圧の力を借りて傷口を洗ってください。

傷から汚れをおとさないと化膿しやすくなるので、すごく大事なことになります。

乾燥させない

「傷口を乾燥させない。」というのも昔と比べ真逆な考え方になります。

傷口を乾燥させず、かさぶたを作らないようにすると綺麗に治ります。

ガーゼをあてると、上記でも説明した大切な液体も吸い取ってしまいます。

そのため、ガーゼは使用しません。

湿潤治療被覆材をかぶせる

傷にはハイドロコロイド材などの湿潤治療被覆材をかぶせて乾かないようします。

そして、傷の状態に合わせて適時、被覆材を取り替えてまた洗います。

これを繰り返すことを湿潤療法と呼びます。

湿潤治療被覆材は薬局や通販でも手に入れることができ、いろいろな種類が販売されているので傷の状態や大きさによって使い分けましょう。

注意点

湿潤治療被覆材を長く貼ったままにしておくと、かぶれやすくなるので注意が必要です。

また、深い傷で出血が止まらない時は自己判断せずに医療機関に受診してください。

傷に対して完全に消毒薬が不要になるという訳ではありません。

浸潤療法も完璧ではなく、見直されながら改良が続けられている治療法なのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

傷口には消毒液は使わずに湿潤療法を行ってください。

ドラックストアや通販でも専用の絆創膏が売られています。

傷口をキレイに洗って貼るだけでいいので、みなさんも傷ついたら湿潤療法を思い出してください。

ナースぐっさんでした。

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