すべての人に、食の大切さを。【林美穂 / 管理栄養士】

林美穂(管理栄養士)


学生時代に食の大切さに気づき管理栄養士を目指す。
現場で働く中で、現代の医療や食の問題点を痛感し
現在は食を通して1人でも多くの人に食の重要性を届ける
取り組みをしている。
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こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass】では『病院はパスする時代』というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍している医療職の方々の取材記事を発信させていただいております!

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今回は管理栄養士の資格を持ちつつ、個人で【食の重要性】について情報を発信を行っている林美穂さんを取材させて頂きました!

この記事の見どころ
  • 【食の重要性】を知ったきっかけについて
  • 臨床現場で栄養指導をしていて気づいたこと
  • 独立するまでの経緯、今後の展望について

それではどうぞご覧くださいー!

まず初めに管理栄養士を目指したきっかけを教えてください!

私自身が高校3年生のとき、生理不順になったことがきっかけでした。

高校生の時、半年生理が止まったことがあって、その時はあまり深く考えていなかったのですが、念のため母親と一緒に薬局に相談に行ったんですよね。

薬局へ行くと、その時1人の薬剤師の先生が「毎日どんな食事をしているの?」と普段の食生活について聞いてきました。私はてっきり薬の説明があると思っていたのですが、まさかの食について様々なことを話し始めたんですね。

どうやら今回の原因は食生活の乱れが原因だったことがわかり、母親の作る手料理と薬ではなく栄養補助食品をプラスした食生活を1ヶ月続けた結果、生理が再開したと同時に心も前向きになった感覚を覚えました。

その頃から、私もこの薬剤師の先生のように目の前で困っている方に食の大切さを伝えていける仕事がしたいと思い管理栄養士を目指し始めました。

管理栄養士として働き始めてからのエピソードを教えてください!

新卒では、病院食を作る施設に就職しました!

就職活動中、新卒で栄養指導ができる環境はとても少なく、初めての職場は病院給食を作るお仕事につきました。ここで働いていた頃はとても過酷な労働でした。

病院の朝食をAM7時には出さないといけなかったため、朝の出勤時はAM3時に起きるような生活で…。朝が本当に早かったので、頭が全く働かない状態で身体だけ動かして機械のように働いてましたね。(笑)

就職して3ヶ月経った頃、「私が本当にやりたいことはなんだろう」と考えた時、やっぱり私は目の前の人に直接食の大切さを伝えていく仕事がしたいと思うようになったのですが

そのような仕事が現実問題少ないことを知っていたので、当時の私は「ないなら仕事を自分で作ればいい」という発想になり入職して7ヶ月で退職することを決意し、次のステージに進む準備を始めました。当時を振り返ると根拠ない自信と若い勢いも正直ありました(笑)

その後の生活はどのようにされましたか?

退職が決まってすぐ「糖質制限クリニック」との出会いが人生を大きく変えました(笑)

当時福岡に住んでいた私は、「糖質制限」の勉強会をやっているクリニックがあることを知り、興味本意で勉強会に参加したんですよね。するとそこで話していた栄養学の話が、現代の食の問題点、医療の矛盾など衝撃の内容ばかりで、まさに目から鱗状態でした!

糖質制限とは、ただ単に糖質を制限するのではなく、本来の人間に必要な栄養を摂取する大切さを伝えている食事法ということもあり、私が伝えたい内容そのものだと思いました。そのためすぐにこのクリニックで働けないかと自ら志願した結果、タイミングよく管理栄養士を募集しており、すぐに就職先が決まってとても嬉しかったです。笑

実際に目の前の患者様に栄養指導をしていく中で、一人ひとりに合わせた食事指導をする難しさを痛感すると共に、将来病気を防ぐためには子供の時からの食生活が重要だと気づきました。

そのためには、ママになる女性が早い段階で食の重要性に気づくことが必要だと感じ、女性の栄養に興味を持ち始め、産婦人科でも働いてみたいと思うようになりました。

産婦人科で管理栄養士として働いてからはいかがでしたか?

日本女性の食の問題点は深刻だなと感じました

次に勤めた産婦人科の先生が【赤ちゃんのエネルギー代謝】について研究をされており、本の執筆・妊娠期の食事指導にとても力を入れているクリニックでした。

そのため、日本女性の生理の問題、不妊、妊娠糖尿病、離乳食と幅広い分野の女性の悩みを聞き、食事指導を行う中で、現代女性の食の問題点の深刻さに気づくことができました。

女性は特に男性と違い、生理が毎月あるため、その都度気持ちの変化や体力的なものなど、どうしても差が出やすくなってしまいます。その上、身体に必要な栄養が取れていない女性も多く、その状態で妊娠・出産を行うことで産後うつを引き寄せる確率も高くなっていることなどもわかりました。

このことをきっかけに、もっと多くの女性に早い段階で知って欲しいと思い、クリニック外での発信も強化したいと思うようになりました。

今の事業とその先の活動への抱負を教えてください。

私にしかできない発信をしていきたいと思います!

世の中には食に関する発信をしている方たちがたくさんいます。ただその中でも、私は内科・産婦人科において様々な症例を、薬よりも栄養で改善してきた例を多く見てきました。この経験が強みになると思っています。

本当の病気を防ぐために必要なことや、1人でも多くの女性の意識改革が今後もできるよう、情報発信を通して精力的に活動していきたいと思います。

それに加えて、やはり同じ管理栄養士で働き方に迷っている方が多いなと感じています。そのような方へ向けて『こういう働き方もあるよ』と発信していきたいです。

読者に向けてメッセージをお願いいたします。

食を通して心の豊かさ・愛を伝えていきたいです

食はただ単にお腹を満たすためのものではなく、大切な人と美味しいものを食べる時間を通して、心が癒されそこから愛情が芽生えてくるものだと思います。

家族での時間において、一緒に食事を共にすることは、当たり前ではなく大切な時間となるようにママが意識することで、家族みんなが笑顔で過ごせていきます。そしてそこに栄養面をプラスしていけるサポートを今後も行っていきたいと思っています。

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