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糖尿病を「治療する病気」から「予防する病気」へ!【山村聡 / 医師】

山村 聡(やまむら そう)

医師。大学病院やフリーランスを経て、内科クリニックで院長を勤める。
その傍ら、介護施設の医療相談サービス立ち上げや
糖尿病についての動画配信等多方面で活躍されている。
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こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass】では病院はパスする時代というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍している医療職の取材記事を発信しております!どうぞご覧ください!

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医師として活躍する傍ら、医療相談サービスの立ち上げや動画配信等多方面で活動されている山村さんを取材させていただきました!

記事の見どころ
  • 医師を目指したきっかけ
  • 現在の事業内容
  • 根源になっている想い

医師を目指したきっかけはなんですか?

世界中どこでも働ける職業を考えたときに、医師になろうと思いました!

場所を選ばず働きたいという欲求が小さい頃からありました。世界中どこでも必要とされる職業を考えたときに、医療・教育・宗教かなと。この3つは言葉の壁さえなんとかなればどこでも食べていける。誰かと関わっていろんな人の役に立つと思いました。

最終的に医師と決めたのは高校生のときで、父と話をしていく中で固まりました。父は将来や職業のことをよく僕に話をしてくれていて。「こういう働き方があるよ」と自分が選ばなかった選択肢をいろいろ僕に提示してくれて、僕に医師という選択肢を与えてくれたんだと思います。

大学卒業後の経歴を教えてください!

大学院へ進学し研究の道に進もうと思いましたが、限界を感じ臨床研修を行うことにしました。

基礎研究が面白いなと思っていたので、大学院で研究する選択肢もありだと思ったんです。結果を残すにはどの程度やらなきゃいけないのか、ノーベル賞はどれくらいすごいのか。自分で研究して、知りたかったんですよね。しかし頂点が高すぎると実感しました。これは一生やっていっても終わらないなと思って。

僕はどちらかというと性格的には短気なんですよね。すぐ結果が見えてほしいと思うところがあって。ゴールのないマラソンは走り続けられないと感じ、大学院を途中で辞めて臨床研修を行うことにしました。

研修医時代は福岡の小さな市で初期研修をしました。中々過酷な現場でしたね。病院から周囲10km圏内に救命も診れる病院はその病院しかないんですよ。患者さんに対してファーストタッチで勘を働かせ、見逃しちゃいけないものを見逃さないようにして命を繋ぐ。最低限どの診療科の病気であっても診れるようにする。これは当時習得できたと思います。

なぜ今のように様々な活動しようと思ったのでしょうか?

臨床医の枠に囚われず活躍したかったんです!

臨床の医師はキャリアがある程度見えているじゃないですか。研修して専門医を取得したら大学に戻って研究したり、ポジションを持ったり。先が見えてしまった気がして、医師だけでなく、ビジネスや起業にも挑戦したいと思ったんです。

地方はビジネスを学べる環境が少ないのでまずは上京し、医師としても働こうと、いろいろ見学して一番心地がよかった大学病院の糖尿病内科に入局しました。そこで糖尿病、内分泌、甲状腺などの専門性を勉強することができました。

その傍らで学生時代のご縁もあり、介護施設と医療を密接にするサービスのスタートアップに関わりました。そちらが軌道に乗り始めたので、注力するために医局を辞めることにしたんです!

大学病院で働いていると専門性が高いし、問診から診断、治療とやることがある程度かっちり決まっています。でもスタートアップは明日どうなるかわからない。手探りで大変なこともあるんですけど、見えないものを作り出していくのは面白いですね。

今の事業の内容を教えてください!

ドクターメイトという介護施設の医療相談サービスです!

介護施設に医師が行くのは1-2週間に1回なんですよね。医師がいない間は看護師が何とかやりくりしている。そこをいつでもチャットで、看護師から医師に相談出来るのがこのサービスです。

あとは看護師さんの夜のオンコール(緊急時には職場に向かって業務につけるように、看護師を待機させておく体制)の負担はとても大きいので、その代行サービスも提供してます。オンコール代行はドクターメイトの看護師が受けるんですけど、看護師が判断できない時は医師がアドバイスしています。

介護や医療はITに弱いところがありますよね。チャットで相談するというアイディア自体、当時はなかなか受け入れられませんでした。ただコロナウイルスが流行し、zoomやチャットで打ち合わせするのが当たり前になったことで介護施設でもITリテラシーが上がり、導入施設が増えてきました!

もう一つの活動の内容を教えてください!

Youtubeで血糖値についての知識を配信しています。

なにを食べたら血糖値がどう上がるのかを動画で配信しています。最初はブログでした。でも頑張ってもそんなに見てもらえなくて、これでは届けたい人に届かないと思い動画にしました。

最初はスライドを使ってのレクチャーだったんですよ。まあこれも誰も見ない。そこでリブレ(血糖値を測定する機械)を使って、色々なものを食べたときの血糖値を測って動画にしてみました。そしたら段々見てもらえるようになりました!

いろんな方に知っていただいて、登録者も増えて、それがきっかけで来院してもらえたり相談してもらえたり。当初やりたかった糖尿病を予防する流れが作られつつあるかなと思っています。

動画配信での目標はありますか?

まずはチャンネル登録者数10万人!

血糖値のことをもっともっと知ってもらわないといけないなと思っていてなのでひとつの目安としてチャンネル登録者数10万人が目標です。そうなるとその10倍くらいの人は見てくれているはずです。おそらくその人の家族や友達の誰かは糖尿病なんですよ。そしたら彼らが僕の動画をきっかけで食事を気を付けてくれたり、僕に相談に来てくれたり。

日本全体に向けて、日本中にいる糖尿病予備軍の方に、なんらかの形で伝わると思うので、まずは10万人を目指しています!

そしてオンラインでもワークショップでもいいので、リブレ(血糖値を測定する機械)をたくさんの人と同時にやってみたいです。血糖値の変動は個人差が大きいので、いろんな人のパターンの血糖値変動を紹介するんです。

自分の血糖値変動や、リブレに興味を持ってもらえたら嬉しいですね。僕の動画と合わせて、「このパターンは炭水化物の食べすぎだな」「これを食べたら急激に上がるんだな」と把握できれば、いつでも血糖値を良い値に保つことができる。なのでみんなで血糖値を図るイベントもやりたいです!

色んな事業をされていますが、その根源となる山村さんの信念は何ですか?

まわりの意見を気にせず自分を信じることです!

僕はすごく楽観的なんです。やってみてだめだったらやり直せばいいし、怒られたら誠意をもって謝ればいいし、とにかくフットワークが軽いんですよ。

あとは僕自身あんまり人目を気にしない。大学病院にいた時、医局を辞めるのは異端児でした。医師になったのに医師以外のキャリアを選ぶのは不自然に見られて、周りから見たら変な奴だったんですよね。でも自分自身では変だとは思ってないし、自分がやりたいことをするにはこの選択が正しいかなと思っています。

ネガティブなことを言われることもありますけど、まわりの意見を気にせず自分を信じて生きています。自分が好きなこと、やりたいことを一生懸命やっていると自然とみんな応援してくれるんですよね。変なことを言う人たちもいつの間にかいなくなっている。患者さんたちも「動画見てます、がんばってください」と声をかけてくれたり。ありがたいですね。

活動を通して社会へ伝えていきたい想いは何ですか?

糖尿病を予防したいというのが一番です!

やっぱり根本には糖尿病を予防の段階でストップさせたいという想いがあるんです。大学にいた時に診ていた患者さん、初診からしっかり糖尿病なんですよね。じゃあ来週から教育入院して治療しましょうというケースが多いんです。でももっと早い段階で糖尿病という診断がつかないように出来れば、合併症の心配もなくなり健康寿命も延びる。

糖尿病を治療する医師はたくさんいるんですよね。ただ、予防となったときに一気に窓口がなくなってしまう。僕はその窓口の1つでありたい。直接関われる患者さんは限られているけれど、youtubeで「糖尿病は予防できるんだよ」「糖尿病になるとこんなに大変なんだよ」というのを伝えていけば予防の輪が広まって、日本人の糖尿病人口がどんどん減ってくるんじゃないかなと期待しています!