取材日:2024/2/5
こんにちは、hospass運営局です。“病院はパスする時代”を創造するべく、医療職限定でチームを組み活動を進めています。
医師の資格を持ちつつ、現在はクリニック経営やSNS発信の活動をされている山内さんを取材させて頂きました!
- 学生時代の夢はモンゴルの遊牧民!?医師になろうと決意した理由とは
- 華々しい外科の世界から地域の外来診療へ。SNS配信を始めたきっかけ
- 日本を健康にしたいという熱い想い!
医師になろうと思ったきっかけを教えてください。
外科医である家族の影響から、医師へ憧れを抱くようになりました。
祖父と父が外科医で、幼少期から父の背中を見て育ちました。病院や医療が常に身近にある環境で過ごし、自然と医療職へ憧れを抱くようになったんです。
自分も医師になるのかなと思いつつも、格闘家やモンゴルの遊牧民などさまざまな将来を夢想していたのですが、高校卒業時は全く夢がありませんでした。やりたいことを見つけられなかったんです。
卒業後は2年間浪人し、自分の生きる意味を探し始めました。自分の人生の価値を考えるなか、テレビで医師のドキュメンタリー番組を見て、人を助けることで自分の人生が輝くと感じました。
社会に貢献すること、誰かのためになるということに価値を見出したんです。
それから医者になろうと勉強し、医学部へ入りました。医師になろうと決めてからは、勉強が急に楽しくなって。
今まであんまり勉強してこなかった分、まっさらな状態だったので参考書を読むとどんどん頭に入ってきました。国家試験も苦ではなかったですね。
大学入学後の経歴を教えてください。
大学では外科に憧れて技術を学び、卒業後は救急医・消火器外科医に。その後、地元に戻って開業しました。
2008年に医学部へ入学しました。学生のときから外科医への憧れが強く、先生の手術を見学したり、手技を練習したりしていました。
楽しいからやっていたので、努力と感じたことはなかったですね。先生から勧められて、胸部心臓外科学会主催の外科手技・縫合コンテストに参加したところ、なんと優勝できたんです。
2014年より救急病院に勤め、急性期や救急医療を学び、2016年から消化器外科となりました。救急は初期治療が重要で、救急を学ぶことで自分の守備範囲が広がります。
まずは名古屋屈指の救急病院で経験を積み、その後消化器外科医になりました。当時は開業は全く考えていなかったんです。
開業を意識し始めたのは2020年くらいで、父が脳梗塞で倒れたことがきっかけでした。
幸い後遺症もなく回復しましたが、父が倒れるとクリニックに通うたくさんの患者様が困ってしまうことを実感したんです。
両親からも帰ってきてほしいと相談を受け、2021年に家業をリニューアルオープンという形で開業しました。それからはクリニックを経営しつつ、SNS活動も開始し現在に至ります。
家の事情がなかったら勤務医をずっと続けていたかもしれません。それくらい外科も手術も大好きだったんです。患者様と向き合って、手術して治して、また話して。楽しかったですね。
現在の活動を始めたきっかけを教えてください。
医師として社会貢献の幅を広げたいと思ったことがきっかけです。
外科医、勤務医として毎日リスクの高い手術をしていた日々と比べ、開業後の外来は正直退屈でした。
外科医として患者様の人生を背負い手術をしていた生活と、180°変わってしまったように感じてしまったんです。
もともと患者様と話すのは好きだったので、外来も楽しかったです。しかし1日に100人前後の外来診療で、患者様に医療的なアドバイスを届けるのも限界がありました。
社会への貢献度が減ったように感じたんです。もっと社会に貢献したい。人のためになることをしたいとSNSを始めました。
SNSなら多くの患者様や国民へ医療情報を伝えられますし、情報を発信することでより地域の健康に貢献できるのではと考えたんです。
SNSでは、がんの啓発などについて15-20秒の動画を作って発信していました。閲覧数が伸びたのは、思いの外息抜き感覚で投稿した少しふざけた動画でした。
SNSは趣味の範囲内なので、自分も楽しみながらやっていたんです。動画は見た方も楽しめて、勉強にもなったらいいなと思いながら作っています。
楽しみながらやっているので今まで続けてこれましたね。
活動に込められた想いを教えてください。
健康になる方を一人でも増やすことができたらと思っています。
一昔前は珍しかったのですが、今はSNS全盛期、情報過多の時代です。たくさんの医師がSNS活動をしているなかで、正しい情報ももちろんありますが誤った情報も多いです。
そんな時代なので、何を信じれば良いのか分からなくなってしまいます。
変なサプリメントや変なダイエットなど、誤った情報を信じて実践している患者様も多いと感じます。それがきっかけで寿命が短くなってしまう方も出てきているはずです。
情報に患者様の人生が握られている時代とも言えますね。この時代だからこそ僕は正しい情報を発信して、医療情報迷子の方を減らし、日本の健康に貢献していきたいんです。
外科医から開業医になって、医者として貢献度が減ったという気持ちを埋めてくれたのがSNSでの活動でした。
SNSの投稿は何万人という方が見てくださるので、啓発活動ができます。日本全国の何万人に医学的なことを指導できた・社会貢献できたと思えるんです。
楽しみながら行なっているので、苦に感じたことはないですね。皆さんのためになって、さらに自分も楽しめているので、どれだけでも頑張れます!
社会にどんな影響を与えたいですか?
健康の価値を再認識してもらいたいです!
健康は、お金や時間、すべての価値のなかで一番高いところにあると思っています。
時間、お金、安心…病気になると、私たちは多くのものを犠牲にして治療に当たらなければなりませんし、何をするにも、まずは健康でなければ楽しめません。そもそも実践すらできませんよね。
当たり前のことなのに、その重要さが伝わっていない方がたくさんいらっしゃるんです。まずは健康を大切にできる自分であってほしい。活動を通して、健康の大切さが浸透していけば良いなと思っています。
健康は正しい生活習慣のうえに成り立っていて、守るのは自分自身です。そのためには正しい知識や情報が不可欠です。
健康の大切さを認識していただいたら、正しい情報はお任せください。
日常生活で毎日小さなことを行うだけで人生を変えられると信じています。それを広め、日本の健康に貢献するためにこれからも活動を続けていきます。
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山内 悠司(やまうち ゆうじ)
医師としてクリニックを経営する傍らでSNS配信も行い、日本中を健康にすることを目指し日々邁進している。