ー 丑木さんが介護福祉士になった理由を教えてください
大学時代は吹奏楽部に入っていました。その吹奏楽部が全国レベルで、すごく充実していたのですが、大学卒業後からは充実していた日々がスパッとなくなってしまったんです。
大学を卒業して、1番初めに紳士服会社に就職しましたが、結構なブラック企業でした。
扉を開けると、部門ごとに赤の棒線グラフが書かれていて、常に数字を追っていくような感じです。
僕自身、人と関わることが好きなので、対人関係のある仕事につこうと思って初めの会社を選びました。
しかしそこで、ボロ雑巾のように働かされました。
新人が僕1人だったため、始業前の掃除も僕、そして朝から夜11時まで働きの毎日で
仕事だけでは嫌なので、ジャズダンスを始めたんです。
しかし、仕事の忙しさと精神的に疲れていて、ダンスも通えなくなっていっていました。
トイレ掃除をしていた際にふと、会社辞めようと思い
そのまま店長に「N Yでダンサーをやります!」と言い、退職すると告げました。
頭を冷やせと店長に言われその場は収まりましたが
ブラック企業すぎて「このままじゃ無理だ。」と思い、後日また改めて店長に話をしました。
ハローワークにとりあえず行って、1か月しないうちにガス設計関係の仕事が受かりました。
営業はもう嫌だったので事務作業がいいと思い、そこの会社に5年間勤めてたのですが
ふと「何か違うな。」「好きなことを仕事にはできていないな」と思い、模索をし始めたんです。
長くなりましたが、ここからが本題です(笑)
たまたま、友達が理学療法士として働いていて
「ちょっと病院を見学させてほしい」と言って、病院を見学させてもらいました。
友達が理学療法士として働いている姿をみて
音楽に合わせて患者様と歌っているのをみてた時に
「自分ならダンスで踊ってやるなあ」など一気にビジョンが広がりました。
そこで理学療法士になりたいと思ったんです。
けれど、その友人にとある提案をもらったんです。
丑木は、おじいちゃん・おばあちゃんと関わることが好きで、
きっとダンスもウケると思うから、理学療法士より介護士の方が向いてると思うよ。
その言葉がきっかけで、介護士を目指しました。
言われてみて、確かに理学療法士になるためにお金も年数も結構かかるし・・と思い
介護の仕事をしながら介護福祉士になった方がいいなと思って、色々調べ始めました。
介護の学校に通う中で、特別養護老人ホームとデイサービスの実習があり
特別養護老人ホームで実習をする中で「僕就職先を探してるんです」という話をしたら
「ぜひ、うちで働いで~!」と言ってもらえ、それから介護士として働くことがスタートしました。
ー 施設の中で、ダンスを行いだしたきっかけとは?
実際に介護士として働き始めてから、自分がやりたかったことを先輩に伝えてみました。
そしたら「面白そうだね!やってみなよ!」と先輩が言ってくれ、施設でダンスをする運びに!
その時は、モーニング娘のラブマシーンを踊ったのですが、なんと利用者さん皆がやってくれたんです!
やった!うけた~!!と思うと同時に「やっぱりこれだ!」と思いました。
介護士の仕事は、夜勤もあるし身体的にはしんどい時もあります。
しかし、その中でも利用者さんの笑顔や楽しいという声に救われました。
介護士は、本当に自分にとっての天職だと思いましたね。
ー 丑木さんは、ダンスを通して利用者さんにどうなってほしいと思いますか?
とにかく、元気になってほしいという思いが強いです。
自分が元気よく活動をしていることで
「あの人が元気だから、私も元気になろうかな」などを思ってくれたら嬉しいです。
また、皆さんが「体操のお兄さんだ」など覚えてくれていて
僕を見るだけで笑顔になってくれているのがとても嬉しいですね。
認知症の患者様からも「体操のお兄さん」と覚えてもらうことができていて
これがまた認知症予防になればいいなとも思ってます。
ー 丑木さんはの今後のビジョンや野望は?
ダンスは楽しかったんですが、社内外ダンスなど予定を結構つめていたんです。
仕事以外のはけ口がなくなり、よりストレスがたまって鬱っぽくなってしまって・・・
そこでまた上司に相談して、リフレッシュ休暇をもらうことになりました。
リフレッシュ休暇の最中に、いろんなところに旅行したり温泉に行ったりしていました。
「やっぱりダンスっていいな」と思ったことが、今の活動「おどる介護士うっしー」の活動に繋がっています。
これをきっかけに正社員をやめ、パートで働くことを決めました。
確かに、社員とパートでは給料も違いますが
自分自身にとってはお金に換えられない豊かさを感じて、今の働き方を選んでいます。
現在までに宮城の石巻、鹿児島の奄美大島、群馬の万座温泉、東京の有料老人施設等に廻ってその活動を広めています。
もっと利用者さんに笑顔になってもらいたいし、全国各地にこの活動を広めていきたいなと感じています。
これからの益々のご活躍をお祈りし、また、楽しみにしています♡
新貝様
ありがとうございます。
これからもいろいろな事にチャレンジして前進して行きます。
いつも本当に感謝致します。