オンラインを通じて、支援を広めたい。【長岡菜都子 / 言語聴覚士】

長岡 菜都子(言語聴覚士)

言語聴覚士の資格を取得後、総合病院・訪問看護ステーションを経験を通し、友人に医療的ケア児が生まれたことをきっかけに遠隔支援をスタート。現在は遠隔リハビリテーションや施設指導、専門職向けの活動支援サービスを展開している。
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こんにちは、hospass運営局です!医療系情報メディア【hospass】では病院はパスする時代というスローガンを掲げ、日常お役立ち情報や病院の外でも活躍されている医療職の取材記事を発信しております!どうぞご覧ください!

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今回は言語聴覚士の資格をお持ちで、現在の遠隔リハビリテーションや施設指導、専門職向けの活動支援サーピスを展開されている長岡菜都子さんを取材させていただきましたー!

この記事のみどころ
  • 訪問看護ステーションで12年間勤務した際の経験
  • 独立されてからの事業展開の進め方、活動の思い
  • hospassを通して伝えたいこと

それではどうぞご覧くださいー!

医療職になろうと思ったきっかけを教えてください!

聴覚障害に興味があって、言語聴覚士になろうと思いました!

実は幼稚園~高校生まで美大を目指してたんですよ!ですが、高校2年生の時に「絵で食べていくのは、現実的に無理だろう。」と思って(笑)

そんな中元々趣味で手話をやっていたこともあって、聴覚障害の方のケアなどに興味があったんですよね。それで資格の本を見ていたら【言語聴覚士】という名前をみつけて

「聴覚に関係するのかな?」「面白そうだから目指してみるか!」思い、大学へ進学して言語聴覚士になりました!

長岡さんの今までの経歴や、現在の事業を始めたきっかけを教えてください!

初めは総合病院に勤務して、3年目になる時に訪問看護ステーションに転職しました。!

訪問看護ステーションでは、高齢者だけでなく小児分野にも広げて、小児領域のリハビリテーションも学びました。重症児の嚥下リハビリテーションを治療できる言語聴覚士が全くいなかったので、ニーズが高く依頼も沢山来ましたね。

そんな中、友人のもとにダウン症の医療的ケア児が生まれたんです。

友人が住む地域には専門職がおらず、探す余裕も無かったので、親が家に引きこもるようになってしまって…。「これはいけない!」と思い、遠隔でリハビリテーションなどの支援を始めました。

ちょうどその頃から、1つの箱に閉じこもって働くことに物足りなさを感じていて。組織の中で12年間も働き、子供も手が掛からなくなってきたタイミングで「もう飛び出よう!」と思い、今の活動に至っています!

個別訪問ではなく、家庭や施設や学校や地域もまるごとみんなと関われる戸別訪問がしたいという思いで独立しましたね!

現在の活動内容について教えてください!

オンラインでリハビリテーションを提供すること施設に対するアドバイザー同じような働き方をしたい専門職を支援するwebサービスを設立しています!

活動の当初は、友人のお子さんに遠隔でリハビリテーションするところから始まりました!

訪問看護ステーションで勤務していた頃、関わっていた施設の方からお声かけ頂いて、市内の重症児施設へ訪問型アドバイザーなどで活動し、その後「もっと同じような施設を増やしたい!」という思いで、オンライン型アドバイザーを開始しました。

あとは、オンラインで仕事をしたい専門職を支援する【オンラインケア】というwebサイトを運営しております。

オンラインで仕事をしたい専門職は非常に多いんですが、知名度がなければ利用者さんは来ないんですよね。SNSやwebを使って活動が支援できればいいなと考えています。

本が欲しければAmazon服が欲しければZOZOTOWN専門職に相談したかったらオンラインケアといった役割になればと!

現在の活動の思いをお聞かせください!

「医療的ケア児が生まれたら専門職に相談する」ということが当たり前になれば良いですね!

医療的ケア児を抱えるお母さんに、スマホやパソコンで情報を取る暇なんてないんです!日常的なケアに追われているママが、その地域に専門職がいるかどうか考えている余裕は全くありません。

だからこそ、「困ったら専門職に相談する」ということが当たり前になれば良いなと考えていて。常に頭の中で「医療的ケア児が生まれたから相談しよう!」というのが、みんなの普通になったらいいなと思っています。

長岡さんの今後の目標を教えてください!

日本の隅々まで、オンラインの食支援を届けたいと思っています!

全国どこでも食支援が受けられるような、オンラインでの仕組みを広げたいと思っており、そのために【オンライン食支援の専門家育成事業】をスタートします。

養成講座などを通してオンライン支援の技術を学び、認定資格を得ることで、言語聴覚士にかぎらず食支援に関わる専門職の方々が、安心してオンライン支援に取り組める環境づくりも並行して行おうと考えています。

病院のNST(栄養サポートチーム)のように地域でもオンラインを使えば多職種が協力しあえるようにしたいです。

『相談者も支援者も、全国誰でもその資格があることを知ってるようにできたらいいな。』という野望もあります(笑)

hospassを通して伝えたいことはありますか?

社会が望んでいることをコツコツやり続けることが大事です!

やりたいことも大事ですが、客観的に社会から求められていることを毎日コツコツ行うことが重要です。社会から求められていることをコツコツするのは結構難しいんですよね。

私たちは養成校で、実際の患者さんを見て評価してリハビリをする方法を学んできましたし、それ以外の方法は思いついても行動に移せない方が多いと思うんです。

そんな中、私は数年前から主体的にオンラインでの相談事業を始めていました。失敗やトラブル続きでしたが、コツコツと地道に活動し、その内容を発信し続けていたことで、仕事の依頼が徐々に増えてきています。

今回のCOVID-19の流行が始まると、いよいよ社会が求めるものが大きく変化したように思います。私のInstagramやTwitterでの発信を通して、SNSからオンラインでの相談が次々に届き、支援やケアを受けたい人は変わらず社会の中にいて、生活していらっしゃいます。

社会が望む形で支援を継続していかないといけないなと感じています。社会のために、そして自分たちが楽しくできるやり方で、目標を達成していけたら良いなと思い、今後も活動を続けていきます!

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